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第157話 4人と2人

「お米を研ぐよ。ご飯炊こう。 目玉焼きは何かける?僕はお醤油派だよ。」 「オレはその時の気分かなぁ。 パートナーによるね。」 「パートナーって?」 「目玉焼きのパートナー。ベーコンとかハムとか、合わせるのもお米かパンか? ソースとかケチャップとか、マヨネーズ。 ハジメはスィートチリソースが好きなんだ。」 「結構浮気っぽいね、タカ。」 「ああ、男には一途、なんだけど。」 キッチンで二人大笑いしている。  リビングに残されたロジとハジメが不思議そうに顔を見合わせた。 「ま、4人も悪くないな。」 「俺は乱交パーティは嫌だよ。ロジの悪だくみには乗らないよ。」 「それは不本意だな。 私は今回はキューピットの役だったんだぞ。」 「ああ、そうですね。ありがとうございました、ミトへの想いを理解していただいて。」 「これが私たちのスタンダードだね。 世間には理解されないかもしれないが。」  午後になって小鉄がジョーちゃんと二人で来てくれた。やっぱり、ネットの書き込みが気になっているようだ。 「あら、なんかあった?」 小鉄は鋭い。4人の様子が今までと違う。  ハジメは狼狽えている。タカは顔を赤くして下を向いた。  ロジはいつものようにどっしりと構えて小鉄とキスした。ミトが 「小鉄ぅ、僕たちお互いのパートナーを取り替えっこしてセックスしたんだよ。 だから前より仲良しだ。」 「あら、いいわね。私も混ぜて欲しかったわ。ロジとミトとハジメは、もう前から、だったでしょ。ついにタカも3人の毒牙にかかったわけね。」 「毒牙って何だよ。愛し合っただけだよ。」 ロジが笑っている。

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