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第1話、烏丸拓人×平塚晃
ふわりとした柔らかい髪は色素が薄くて、つり上がった目はキリリしている。高校生にしてはすらりと高い身長の生徒、烏丸拓人はベッドの上で家庭教師を押し倒している。一方で困った顔で目を泳がせながら、口をひきつらせているのが彼の思い人であり、軽率な約束をしてしまった家庭教師の平塚晃太だ。
平塚晃太は後悔していた。調子に乗って家庭教師初日に「大学に受かったらなんでも好きなものあげるから考えとけよ」と言ったのだ。当時の烏丸は身長もそこまで高くなく、やや小さめでかわいいくらいだったから、晃太は完全になめていたのだ。さらに言うと初めて会ったときから、目をキラキラさせて晃太を見ると「先生かっこいい」と言ってきたものだから、調子に乗っていたのだ。かわいい生徒がほしがるものくらい大学生のバイト力で買ってやれると思ったのだった。上目遣いに「先生」なんて言われると、なんでもいうことを聞いてあげなくなるかわいさがあった。しかし、大学に受かった烏丸が要求してきたものは、晃太自身だった。
「先生、約束守ってください、僕、僕、どうしても先生がほしいんです」
ベッドに押し倒され、ぐいぐいと烏丸が熱くて固くいきり立った股間を太ももに押しつけてくる。
「お、おち、おちつ、おちつけ、え、拓人」
「先生も、緊張してるんですね、僕、やさしくします」
さらっと言われると、細い体なのにどうしてそんなに力が強いのか理解できないくらいに晃太は抵抗できなかった。端正な顔が近づいてきて、やわらかい唇が重なる。ちゅ、ちゅっと様子を見るように軽くついばまれると、すぐ近くに熱っぽい瞳が見えた。
「先生、好きです。先生がほしいんです」
お願いというよりも、ほとんど宣言のように、晃太への愛情を口にすると、ぐちゅりと口に舌を押し込んできた。
「む、んっ!」
ぐちゅ、ぐちゅっと、舌を絡まされ、烏丸の手が晃太を逃がさないように首の後ろをさする。手は自由になったが、息がうまくできず、溺れる人間が藁を掴むようにぎゅうと烏丸に晃太はしがみついた。少し唇が離れて、はあ、はあと荒く息をしていると、見下ろす瞳がまるで獣みたいで、烏丸はちろりと舌なめずりをした。
「や、やさしく、するって、むぐうーー!!」
今度は唇を食べられるのではと疑いたくなるほど、激しく口内を蹂躙される。肉厚の舌が、べちゃべちゃと舌に絡んだかと思うと、歯をゆっくりとなめてくる。
「う、ん、あっ♡ ひゃ♡」
「ふふ、かわいい声、出ちゃってますね」
酸欠なのか、目の前がぐらぐらして、うまく抵抗できない。体が上気してぐったりとベッドに沈むようだった。
「服、脱がしますね、うれしいな、先生も僕に興奮してくれているんだ」
「ちが・・・・・・ひゃ♡」
違うと否定したいのに、ズボンと下着を一緒に引きずり下ろした烏丸は、固く熱を帯びている晃太のいちもつに触れてきたのだった。つんつんと、もてあそぶように指先で触れられて、やめさせようと手を伸ばすと、指を絡まれた。烏丸が身をかがめると、晃太の熱を口に含んだ。
「あーー♡」
一気に烏丸の口に含まれて、勢いよく吸われると、我慢できずイキそうなほどだった。
「だめだ♡ そんなのっ♡ イクッ♡ やめてくれ♡」
否定しているのにまるで懇願しているかのような甘い声が響いた。頭の奥がしびれて、ああ、もっと! と晃太自身を裏切ってくるようだった。そんな晃太の様子を上目遣いで確認しつつ、指を絡めて烏丸はしゃぶりあげた。
「いやっ♡ いっちゃうーー♡ だめぇ♡」
どびゅ、どびゅと晃太は我慢できず腰を震わせ、烏丸の口の中に大量の熱を吐き出した。
「あ、いやっだっ♡ 吸うなぁ♡」
いやいやと首を振るのに、吸い上げられ、イッたばかりの敏感な熱を執拗になめられ、尿道に舌をちろちろと這わされると、甘い声を抑えることができなかった。
「も、もう、出ないっ♡」
じゅるじゅるっとわざと音を立てて、吸い上げると、烏丸は口元を軽く腕で拭った。
「先生の、濃くておいしかったですよ」
はーはーと荒い息で晃太を見下ろし、晃太の足を広げると指を一気に二本、菊壺へと押し込んできた。
「ああーー♡ だめーー♡」
「先生、だめじゃないですよね、いじってますよね」
「いじってない、いじってないからっ♡ だめーー♡」
「いじってないわけないじゃないですか。こんなにやわらかくなって、いきなり二本入るとかどういうことですか。ここ、初めてじゃないんですか?」
「はじめて、はじめてだからっ♡ ほんと、そこだめっ♡ 自分の指と全然ちがうっ♡」
「そんなはしたないこと言って、エロすぎます。ほら、もう三本ですよ」
「ああーー♡ 指長いーー♡」
「何言ってるんですか、これからですよ。もっと大きくて熱いモノがここに入るんですよ」
晃太はずっと女性が恋愛対象だった。しかし、烏丸の家庭教師として教えている内にまっすぐ向けられる自分への好意になぜか、ぞくぞくと不思議な感覚を抱くようになっていた。いけないと思った。自分は違うと証明したくて、後ろをイジってみたのだ。本当は不快感を覚えるはずだった。なのに。烏丸の視線を想像しながら触れる自分の中は熱くて、自分の指では足らなくなっていた。晃太は後悔していた。もしも、烏丸と一線を越えてしまったら、もしも烏丸の熱を、欲情を受け入れてしまったら、ハマるのは晃太の方に違いないと思ってしまったからだった。
烏丸は長い指を激しく抜き差しした。そのたびに、晃太は体をよじらせる。
「おほっ♡ おっ♡ ああ♡ そんなところだめだっ♡」
「気持ちいいって、声が言っちゃってますよ。もういいかな。とろとろだ」
ローションをとろとろと垂らされ、晃太の下半身はぐちょぐちょにぬらされ、ならされていた。大きく足を広げられ、とろけた秘部に熱を押しつけられる。烏丸の熱は大きく膨らんで固くなり、先からはとろとろと先走りがあふれていた。塗り込むように押しつけると、期待で晃太の腰が揺れた。
「あ♡ あっ♡」
「ああもう、期待してるんですか?」
「そんなんじゃ、ああーー♡♡♡」
念願の熱くて固い肉棒が晃太を貫いた。痛いというよりは驚きで体が一気に硬くなる。
「そんなしめないでください」
「ああ、むりぃ♡」
「ほら、僕ですよ、僕のおち●ちんです」
「あっ♡ あっ♡ 拓人のっ♡」
「うくーーイクところだったじゃないですか」
「あっ♡ あっ♡ 中熱いっ♡ 熱いぃ♡ すごい♡」
「何言ってるんですか、まだ入れただけですよ、気持ちいいところさすってあげるのはこれからです」
「ああーー♡」
烏丸は腕を伸ばして、ふりこのように体を前後に激しく振り出すと、高速で晃太の中を突き込み始めた。
「あっ♡ だめっ♡ はげしいっ♡ そんな、そんなところっ♡ だめぇ♡」
「ほら、奥あたって気持ちいいんでしょ? ほら、イって、イって晃太さん」
「あ、名前、あ、あっ♡」
「晃太さん、晃太さん、晃太さん! イケっ、イケーー!」
「あっ♡ あっ♡ だめぇ♡ かわいい生徒の熱いち●こで、イくっ♡ イっちゃう♡ ああーー♡♡♡」
ぷしゃああと晃太は先から噴水のように吹き上げた。
「止まんないっ♡ だめっ♡ だめーー♡」
「もっとイケ! 濃厚精液中出しされていっぱいイケっ」
「あっ♡ 中出しっ♡ 中出しだめっ♡ や、いやーー♡」
「イクーーイクーー」
「ああーー♡♡♡ いっぱい出てるーー♡♡♡」
ぱちゅんと激しく打ち込み最奥で烏丸が大量に精液を注ぎ込んだ。びゅーびゅーと射精は続き、射精しながらゆるゆると奥に匂いをしみこませるようにさらに出した。一滴も残さないように絞り出すように、中から引き抜かなかった。
「あ、抜いてぇ♡ も、おなかがあついから・・・・・・♡」
「だめですよ、先生。孕むくらいやるんですから」
「だめ♡ だめぇ♡ おかしくなっちゃうから♡ もうだめぇ♡」
だめと言いながらも晃太の腰は揺れている。決して孕むことはないとわかっていても、孕んでしまうのではないかと思うほどに二人は夜通し激しく絡まりあったのだった。
おしまい
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