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第1話、〈爆誕〉ファック仮面

神は世界を眺めていた。 そして無理矢理エッチをする男の人に対して「だめ、ぜったい」とお考えになった。 「むりやりとか、だめ、ほんとう」 ふさふさと蓄えられた口ひげをさわさわとさわりながら、眺めた。 「ずるい!」 そのような理由で、神はむりやりエッチなことをするような男におしおきをするべく、神のお力を一人の人間にお与えになった。 「ずっぎゅーん!」 稲妻がなりひびき、勢いよくそれは一人の男に落ちてきた。 ◆ 稲妻が落ちてきて、一人の男に命中した。 発情期のネコが盛って交尾するのをじいっと見つめるような男、鋼 鉄(はがね てつ)は交尾をしている雄ネコの肛門に興奮する人間だった。そんな鋼に神はご自分のお力を分け与えられた。 それにより、鋼のいちもつはぎゅーんと大きくなった。稲妻に打たれながら、ぎゅーんとなった。そして、稲妻の光が収まると、きゅーんと収まった。すごく伸びるいちもつにその日から彼はなった。 ◆ ナイフの刃が光っていた。男は「殺してやる」と言った。どうしてこのようなことになったのか、直樹はわからなかった。確かに直樹は同年代の中では異質だった。鼻はしゅっと高く、目もくっきりと二重だった。肌は白く、手も足も長い。その用意ゆえに、周りには人が多く群がったが、直樹はもともとの人見知りも手伝ってあまり親しい友人は作らなかった。 だからその日も一人で帰っていた。美術部である彼は絵を仕上げるためにいつもより遅くまで残っていた。電車から降りると数人の人が一緒に下車した。ほとんどの人が自転車を使う中、直樹だけは歩きだった。いつもなら、バスがあるのだけれど、この日はいつもの時間と違っていたから、バスが来るまでに四十五分もあったのだ。せっかくだし、歩いて帰るかと直樹は歩き始めた。日が暮れると、急にあたりは暗くなってしまった。いつも汚い屋敷だなと思っていた家を通り過ぎようとした。 ゆっくりと大きな車が近づいてきて、狭い道だったから端に寄った。すると、その車が止まった。急に車のドアが開いて、ナイフを持った男が出てきた。 「殺されたくないでしょ? その屋敷に入って」 車の中からもう一人男が出てくる。直樹は後ずさると、きいと屋敷の門が開いた。 「早く入れ!」 「どうしてここ、開いて?」 「早く入れ!」 ナイフを持った男が多き声を出す。さすがに怖くなって言われるがまま屋敷の中に入った。屋敷の中は暗く不気味だった。誇り臭くて虫がいそうだった。 「とろとろすんな! 早くはいれ」 ナイフをぶんと振って、男がもっと奥へ行けと指示してくる。これ以上奥に入れば、逃げるのが難しくなりそうだったが、あまり賢いとはいいがたいその男なら、頭に血が上れば刺してきそうだった。直樹は男の言う通り、奥の部屋へと進んでいった。 リビングは汚いけれど、広かった。 「服を脱げ」 「は?」 「脱げっていってるだろ! 何度も言わすな!」 直樹は困惑した。どうにか逃げようとゆっくり服のボタンを外した。 「下もだ」 眉を寄せて、怪訝な顔をするが、直樹はズボンをずらした。その時に、男の股間は破裂しそうなほどに膨れ上がっていた。 「男、なんだ、けど」 「男、男を、犯して、泣かせるのが、いいんだろうが」 男は引きつったような顔で笑っている。抑えようとしているのに、抑えきれない感情は溢れているかのようだった。男が近づいた瞬間に服を掴むとドアに向かって一目散に走りだした。男を出し抜いて、ドアを掴む。どうにか通りに出てしまえばーードアを開けるともう一人の男がいた。 「おっと」 「離せ! 離せ!」 直樹も男だ。まるごしの男ならどうにか暴れれば逃げられると思ったが、腕を取られるとひねりあげられた。ぎりりと腕が絞られる。 「ぐあ」 「あ~あ」 ごっと腹にボディーブローが入ると、うまく息ができなくなった。 「何逃げられてんの?」 「ご、ごめん」 「ほら、これ、マムシ」 「え、え」 「せっかく美人とやるんだし、ハード路線のメス堕ちDVD撮ろうね」 「は、は、ん」 ナイフの男は、急いでそのドリンクを一気飲みしている。暴力を振るってきた男が、直樹の腕を取るとよろつく直樹を立たせた。 「君は、逃げようとしたお仕置きだ。ちょっと車止めてきている間に逃げようとか、悪いくだなぁ」 ぎりぎりと腕をひねり上げられて、直樹はテーブルの上に横たわらせられた。腕を抑えつけられ、逃げようとしてもテーブルの上でもがくばかりだ。声を上げれば再び腹を殴られた。 「悪い子! 悪い子!」 ごふ、ごふと男が直樹を殴る。すでにナイフは持っていなかった。刺されることはないようだが、刺されるよりも恐ろしいことが始めるのは理解できてしまった。男が直樹の足を広げると、自分のズボンの前をゆるめて、黒く長いそれを出してきた。 「やめろ、やめーー!!」 「暴れるから、早く突っ込めよ」 「ほうれ」 ぐいっと無理矢理押し込まれた。 「い、痛い――! 痛いーー!!」 誰か、誰か助けてーー! 直樹は強く願った。すると突然ぴかっと光ると、どーん! と大きな音が響いた。 「お、おい……なんだ」 もう一人の男が驚きの声を上げている。男も腰を止めて、しかし、いちもつを抜くことはしていない。直樹はここぞとばかりに、足を動かして逃げようと試みる。 「誰かーー!!」 ぱーん!! 家の窓やガラスが大きな音を立てて吹っ飛んでいった。そして、さすがに驚いた男が腰を引いた。直樹が逃げようとした瞬間、上から何か大きなエネルギーは体の中に入って来た。直樹にはそれが何かはわからなかったが、直樹の体はすでに直樹の体であって、それだけではない超越した存在になっていた。引き抜こうとした男の腰に足をがしっと絡めると逃げられないようにした。そして、自分で奥深くに男のいちもつを迎え入れると、自ら激しく腰をふりはじめた。 「あっ♡ あっ♡ あっ♡ もっと~~♡」 「なんだ、なんだこれは、中がうねって、さっきまでと全然違う、うあああああ」 男は恐れおののきながらも、うねる直樹の中に翻弄された。 「これは一体……?」 もう一人のかろうじて正気を保っている男が窓の外を見ると、光輝く男がゆっくりと近づいてきた。 「ファックファック、ファーーク!!」 男の体は肉体美そのものだった。ぺたぺたのスーツにマント、顔は覆面になっている。そして、男の一物は人間のそれではなかった。馬のように長く、たぬきのように立派な袋を持ち、ゆっくりと割れた腹筋を見せつけるように登場した。 その男こそ、ファック仮面。神の力を受けし、世界を救う男なのだ。 「は、何もんだ」 腕に自信のある男は、勢いよくファックマンの左頬をなぐりつけた。しかし、男は自分の左頬を抑えて転がった。ファックマンは神の力を受け取りし男であった。左の頬を殴られたら、相手にそのままお返しする能力を得ているのだ。超絶ずるい能力だった。ちなみにどれだけ殴られても蹴られても、全部殴ったりけったりした相手に戻ってくるのが、殴る方は、手だけじゃなくて全身いたくてたまらなくなる。ドンマイな能力なのだ。 「くそ、おい、ずらかるぞ」 しかし、もう一人の男は夢中で腰を振っている。しっかりと足を腰に絡められ、腰を振られては、気持ちが良すぎておかしくなっているのだ。 「あっ♡ あっ♡ ああんっ♡ いいっ♡」 襲われていたはずだった青年は、絶対的な力によって、超絶ビッチな体になっていた。これも、ファック仮面の能力の一つである。ファック仮面は、むりやりエッチする男にお仕置きをするために生まれたおしおき執行人なのだ。 ぐいんっとファック仮面が絡まる二人の方に向き直ると、大きな馬のような一物もぐいんとそちらを向いた。それはあまりにも長く、でかかったので、こんなものを押し込まれればひとたまりもないことになることは容易に考えられた。 「あっ♡ あっ♡ ああっ♡」 腰を振っている受けの動きに合わせて、「おっ♡ おっ♡ おっ♡」と気持ちよくなっている男に断罪の時がちかづいてきていた。 ファック仮面が男の腰を持つと、揺らす腰つきに合わせて、ぬるぬると先を腰りだした。 「はっ♡ あっ♡ なにっ♡」 男は確かにオカシイ気配を感じてはいるが、後ろにスタンバるファック仮面にうまく気を寄せることができなかった。ちんこをぬぷぬぷして、頭が働かない状態になっていたのだ。 「あっ♡ もうちょっと♡ イック♡♡♡」 ぎゃああああああああああああああああああ!!!!!!! 気持ちよくいくはずだった男のアナルに超絶馬巨大根が押し込まれたのだ。 ずん、ずん、ずん、まずはならすために、比較的ゆっくりと打ち込んでいく。 しかし、男の体はそれに耐えられず、男は絶叫を上げた。 「ああっ♡ ああっ♡ いい♡」 ファック仮面は男の奥まで押し込んでファックし、気持ちよくなっていた。 「あっ♡ あっ♡ ああんっ♡」 ビッチになってしまった受君も気持ちよくなっていた。 「ひいいいいいいい、ぎいいいいいいいい」 「さあ、もっと深くを擦ろう」 ぱんぱんぱんとファック仮面が奥まで押し込むと、腰を小刻みに打ち付けた。奥ばかりぐりぐりごりごりとこすり上げられて男は白目をむいていた。 「これからが本番だ」 ファック仮面は腰を持ったまま、腰を回し始めました。中で一物がぐるんぐるんかき回した。 「あががががががががが!!」 男は変な痙攣をし始めた。 「興奮してきた!!」 ファック仮面は激しく抜き差しを繰り返し、ピストンを超高速で打ち込み始めた。 「種付けだっ」 びゅ~~~びゅ、びゅびゅびゅう~~~~!! 男の中に、ファック仮面の精子が大量に注ぎ込まれ、どぶどぶっと濃い精液が男のアナルから溢れてくる。ゆっくりと、巨根を抜き取ると、ぺちんぺちんと男の尻に打ち付けたのだった。 「もう一回掘るかな」 「あっ♡ あっ♡ ああ~~ん♡ もっと~~♡」 「いや、洗脳を解く方が大事か」 ふむと、ファック仮面は、自分のいちもつをしまうと、男と直樹を引きはがした。抜けると、「すう」と急に直樹は眠りに落ちた。 「浄化」 ファック仮面は直樹の記憶を書き換えると、肩にかついて、家に送っていったのだった。 ちなみにファック仮面はヤリたらなかったので、その後もう一人もパコパコお仕置きした。 おしまい

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