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第58話 手紙

旅の垢を風呂で気持ち良く洗い流し、エイプに風魔法で髪を乾かしてもらっている時にバンテールから手紙が届いた。 ん?来るようにって使いの者を行かせたのに手紙をよこしたのか? 「な、な、な、何を考えているんだっ!!」 バンテールの手紙を読んだエイプは手紙をぐしゃりと握りプルプルと怒りに震えている。 「見せろ」 手紙を取り上げて目を通すと、普通に日本語で書いてあってちゃんと読める。 なんか不思議な感じだ。 『エイプ・フリーレル様 ご連絡いただき有難うございます。 大変申し訳ございません。 急なご連絡で魔法学園に行く支度がまだ出来ておりません。 神子様も本日戻って来られたばかりで大変お疲れの事と思います。 今夜はお休みになられて体調を整えられて頂きたいと思います。 私は予定通り2日後に魔法学園に行きますので宜しくお願いします。 セプター・バンテール』 「神子様、いかがいたしますか?」 「いちいちそんな事、聞かないで次のをさっさと連れてこいよ。どうせ全員と寝るんだから。俺は順番なんかどうでもいい」 「畏かしこまりました。アリージャにすぐに支度させましょう」 しばらくして花の香を纏っったアリージャが連れてこられた。 小さい身体にガウンのサイズが合わずダボダボで、指先以外は袖に隠れており、裾はズルズルと引きずっている。 長いピンク色の髪に少女と思わせる幼い顔を赤く染めている。 年は中学生くらいなのか? アリージャと名前しかないから平民のはずだが、大きい金の首輪(?)をしている。 平民だけど金持ちの家の子供なのか? こんな可愛い奴に掘られるなんて想像がつかない。 逆に俺が抱いたらどうなんだろう? アリージャがガウンを脱ぐと両手首と両足首にそれぞれ首輪と同じ金の腕輪足輪がはめられている。 ゴージャスでド派手な成金趣味って感じだ。 「なあ、アリージャ、俺がお前を抱いても良いだろう?」 一瞬、驚いたように固まったと思ったら、笑ってない瞳で笑い始めた。 「ははは、何バカなこと言ってんだよ神子様。冗談やめてよ。神子様に子供を産ませるためにヤルんだよ?そんなの無理無理。今までのゴミ扱いされた生活から抜け出すためにオレはこの儀式にかけてるんだ」 可愛い顔と声から想像もつかない言葉遣いに驚いたけど、小さな身体細い腰にムラムラと欲望が鎌首を持ち上げてくる。 「頼む、最初の1回だけでいいんだ。いつも抱かれてばかりで、たまには逆をやりたいんだよ」 なーんて………一度入れたら抱き潰すまで抜いてやらないけどな💗 「ははっ、そうなんだ。でもね。オレも、もう掘られるの嫌なの」 「えっ」 掘られる? コイツは… 「男に抱かれていたことあるのか それなら俺が抱いても…」 「だから嫌だって言ってんじゃん。あは💗嬉しいな💗オレの筆おろしを神子様で出来るなんて。神子様、痛いほうが良いですか、それとも痛くない方?」 ニタリと笑うアリージャには可愛らしさはなく、むしろ恐怖を感じる笑顔だ。 「いいいいい、痛くない方に決まってんだろ!」 「やっぱりそうだよね。オレいっぱいヤられてるからさ。男の身体のいいとこ全部わかるよ。神子様に天国を見させてあげる」 やだやだ、やっぱり俺がヤラれるのかよーーーーっっ!! *** ちくしょうっっっっ!! 天国何度も見ちまったよっっ!! すっげー良かった。 何だよコイツっっ!! フェリスが男の体を研究し尽くして抱いて気持ち良くしてくれたとしたら、 コイツは男の身体を渡り歩いて身につけた超絶テクニックって感じ。 いろいろな意味で悔しくて泣けてくる。 「神子様有難う。男に入れる方ってこんなに気持ち良かったんだな。あー べちゃべちゃになってる。全部出し切るまでやめられなかったんだ。ごめんね」 うるせえ良過ぎて腰が立たねえよっっ!! 「うううっ」 「でもオレ上手だったから良かったでしょ?オレ神子様とまたヤリたいな」 名残惜しそうに俺の胸をくりくり触ってんじゃねえっっ!! くっそーーーーっ!! 女顔なのに男らしくみえる、ムカつくから顔を背けた。 「………神子様………オレさせてあげてもいいよ」 「本当か!」 「今じゃないよ。神子様がオレの子供を産んでくれた後だ。それならオレ、神子様にいっぱい抱かせてやるよ」 がっかり、無理じゃんかよ。 こいつらの頭の中では俺が子供を産めると信じている。 この世界の男は産めるかも知れないけど、俺の世界じゃ普通 男の子供を産めるわけない。 馬鹿な奴らめ、元の世界にかえるまで夢を見させてやろう。 後で絶望しろバーカ。

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