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7日目:戒めの貞操帯

 「ひ…あぁ──、ンくぅ…っ──。」  「この程度の弄られ方じゃ、切ないか?まだまだ開発の余地があるが、そう育て急いでも勿体(もったい)ない。…んじゃ、今度はこっちだ。」  「やぁ──んッ、…そこ──っ…!だめ──ぇ!」  羽根の先は胸を離れ、乳首への淡い刺激だけでもうパンパンに張り詰めたシンジの牡の切っ先を、ざり、ざり、と緩やかに擦り付けてきた。もうすっかり勃ち上がったそこは、強く扱かれたら絶頂を我慢することはできないだろう。なのに、一番敏感な先端だけを狙いすまして、束になった鳥の羽根が柔らかく狙い撃ちにしてくる。  それだけで、ローションガーゼで徹底的にお仕置きを受けた日の記憶が蘇って、腰をガクガクと突き上げてしまった。イかされても、イかされても、繰り返しそこだけを責めつけられた記憶。射精することができなくなっても、潮を吹きながら別の絶頂領域へ達することができると教えられた。けれど、束ねた羽根で与えられる刺激はあまりにももどかしくて、決定打が欲しくて、突き上げた腰を幾度もグラインドさせる。  そんなシンジの、ぬるりと先走りで濡れ始める先端を巧みに嬲りながら、ザラキアはローションで濡らした一本の指を、自然に開いてしまった両脚の間にひたっと押し当ててくる。  「はあぁ…ぁあ…ん──ッ──っ!」  狭い窄みは、すぐに主人の長い指を咥えて受け入れ、肉壁できゅうきゅうと絡め取る。身体の内側にある、前立腺というしこりをコリコリと押し潰してくる巧みな指使いに、目の前がとろんと蕩けていくのが解る。  「ここには、たっぷりとローションを塗って…。でも、今日はイカせねぇ。一晩の我慢だ。明日になったら、気が変になるほどイキ狂わせてやるからな──。」  はぁはぁと荒く喘ぐシンジの体内で、硬くしこりになった性感帯の真上を、すりすりと撫でつけて指先が走る。それが堪らなくて、泣きそうに顔を歪めた。もっと強く、いじめるように押し込んで欲しいのに、ザラキアの指はスポットの真上で円を描きながら浅く動くばかりなのである。前も、後ろも、乳首さえも、もっと弄って欲しがってジンジンと疼いていた。  「ひぃ──っ、ン、…それ──、もう…っ!」  「足りないだろ?わざとそうしてんだ。──シンジ、お前は、たったの七日で見事なドスケベメス穴奴隷になった。これだけの逸材、ソドムの性奴隷(セクシズ)でなかったら他に何にするってんだ…?誇れ。お前は、ソドムでも高位を張れる高級淫乱穴奴隷に仕上がった。…ほら、自分で言ってみろ。自分が何なのか、さ…。」  「はぁ…ぁあぅ…っ、──僕…は、お尻でも…乳首でも感じる、…淫乱な、メスイキ性奴隷です…っ──!ご主人様(マスター)に…い…一生懸命、ご奉仕します──からッ…!」  喘ぎながら、途切れ途切れに発したシンジの言葉を、ザラキアは嬉しげに頷きながら聞いていた。  「そうだ。──お前、そうしてた方が、変にオドオドしてた時よりよっぽどいい感じだぜ?…さてと、いつもなら、ここらでご褒美フィニッシュなんだが、今日に限ってはダメだ。明日のためにたっぷり焦らした体をそのままにしておく。」  「──え…っ?」  何、という間もなく、ザラキアの指がぬぷりと引き抜かれた。代わりに押しつけられたのは、冷ややかな異物。  ツプン、と尻の中に潜り込んでそこで止まる異物感は、短いストッパーのような形状をしていて、とても性感帯のスポットまでは届かない。いわゆるアナルプラグという器具をシンジに嵌め込んで、ザラキアは黒革で出来たベルトのようなものをシンジの腰に巻き付ける。  ベルトには、男性器を包み込むような大きさの革紐でできた袋が取り付けられていた。屹立して絶頂を求める牡の器官に被せてしまえば、もう外から触って刺激することはできなくなる。股の下に回した一本のベルトはプラグの上をぴたりと押さえ込み、尻の穴に埋め込まれた器具を取り出すことも、自分で指を入れることすらもできなかった。  止めつけたベルトに緩みがないか、引っ張りながら慎重に確認した後、ザラキアは金属の留め具にバチン!と鍵をかける。  「自分で(いじ)れないように、貞操帯できっちり管理しておくからな。…明日の朝までそのままだ。」  「そんなっ──。これ…、キツい…っ──!」  おまけに、硬くしこった両方の乳首の上に、ぴしゃりと黒いテープのようなものを貼られてしまった。まるで、限界まで体温の上がった身体をそのまま封印されてしまったかのようだった。どこもかしこも敏感に研ぎ澄まされ、強く触られることを期待しているというのに、これでは自分で触って慰めることさえできない。快楽を求める腰が、勝手にヒクヒクと浮いてしまう。  「ツラいだろうが、放置プレイも立派な務めだ。一晩精一杯悶えて…明日、最高のショーを見せるんだ。出来るな?」  正直に言えば、中途半端な異物感のある穴の中も、貞操帯に擦れる牡の部分も、何かを貼り付けられた乳首も、全てがズクズクと脈打ちながら疼いて仕方がなかった。早く解放して欲しい、イカせて欲しい、そんなピンク色の願望が脳を埋め尽くそうとしていたが、今や最愛の主人であるザラキアにそう言われてしまったら、首を縦に振るしかない。  「──は…い…。」  「よし、いい子だ。…今日の調教は終わる。俺様も、色々準備ってもんがあるからな。」   綺麗に切り整えて貰ったばかりの髪を優しく撫でられ、シンジは目を瞑って覚悟を決めた。    今夜は、きっとソドムで一番長い夜になるだろう。汗ばむ身体を持て余しながら、そう考えた。

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