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「はい、ビンゴ〜っ!」  亮雅の弾むような声と共に聞こえてくる激しい乱闘の音。 「なっ!やめっ!」 「ヤバっ!力、つっよっ!」  ドゴ、ボコッと明らかに何かを殴ったり蹴ったりする音にうんざりする。  だが、何となく声に聞き覚えがある気がしてドアの方に向かうと、そこには亮雅と両手にシリコンの手錠を付けられて髪を振り乱した獅子谷(あの男)が居た。 「ははっ」  メガネは外していて、スーツから白のロングパーカーと黒いスキニーパンツになってはいるが間違いない。 「何するんだ!離せっ!」  整った綺麗な顔にこの声。  紛れもなく、現れたのは昼間学校でみた獅子谷だった。 「祐生が言ってた噂は本当だったな〜!」  床にうつ伏せに押し倒して背中に乗っている亮雅はニヤリと笑う。 「噂?」 「先生〜ぇ?ウリなんて……バレたらマズくねぇの?」  睨み上げる獅子谷に亮雅は顔を寄せてスマホ画面を見せた。  予約の画面。  その通りにやってきた獅子谷。 「そんなの……」 「まっ、いーやっ!で?圭斗はどーする?」  グッと獅子谷が唇を噛んだのを見て、亮雅は獅子谷の肩を床に押しつけつつこっちを見上げる。 「何が?」 「お前も混ざる?NGなしで三人でも大丈夫だもんなー?せんせっ?」  亮雅が獅子谷の髪を掴んで顔を寄せていて、その睨んでいる獅子谷の顔にゾクッとした。

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