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『でしたら、無難に今の季節らしい物を贈られてはどうでしょうか』 そう言って、携帯端末で検索したらしいサイトを見せてきた。 マフラー、手袋⋯⋯無難ではあるが、あまり外出している様子がない相手にそれらをプレゼントをしても無意味なような気がした。 他にないかとスクロールしていると、ある物が目に止まった。 『スノー⋯⋯ドーム⋯⋯』 『スノードーム! いいではないでしょうか! 今の季節にぴったりですよ』 歓声を上げる松下に乗せられたのもあって、それをプレゼントにした。 寝ている間にこっそり置いておくものだと教えられたのもあり、大河と姫宮の所に置いておこうとしたが、姫宮が起きてしまった時には緊張が頂点に達したが、気づかれずに済んだことに安堵をした。 「きっと喜ばれてますよ」 眠る姫宮のことを思い出していると、松下が不意に言ってきた。 「大切だと思っている人にプレゼントをあげる行為も愛の形だと私は思いますから」 言葉で上手く伝えられなくとも、形の残る物で楽しんでくれて、それを見る度に自分のことを思い出してくれるのなら、あげた方としても嬉しい限りだ。 松下の言う、喜んでいる二人のことを思い浮かべながら今日もまた仕事に専念するのであった。

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