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ー記憶ー81
「内臓系な……。 一番火事で怖いのは無意識のうちに吸い込んでしまっている熱い空気やなぁ。 それで、喉とか火傷してる可能性もあるし、後は一酸化中毒か? ま、そこは後で病院に行って調べてもらった方が安全なのかもしれへんよな?」
「ま、そこはそうですね」
話が切れた所で、望が今度息をまだ切らせながら雄介へと声を掛けて来る。
「はぁ……はぁ……雄介……いるのか?」
「ああ、まぁ。 とりあえず、大丈夫やって……」
雄介は望の側に向かうと頭を撫でるのだ。
「ああ、お前が助けてくれたのか?」
「んーまぁ……とりあえずな……。 立ち上がれそうなら、とりあえず、病院に向かおうか?」
「平気だって言ってんだろ。 だって、まだ、その……デートの途中だろうが……」
「まぁ、そうやねんけど。 その前に服買わなきゃアカンやろ? お前さ、スプリンクラーのせいで服ビショビショなんやぞ」
「ああ、そうだな」
望はとりあえず雄介に肩を貸してもらい立ち上がる。
「中に居た人達は助けられたのか?」
立ち上がった望はさっきまで居たファーストフード店を見つめる。
さっきまで居たファーストフード店内は煤と灰とスプリンクラーが作動して跡形もないような状態になっていた。 さっきまであそこに居たのかと思うと寒気が走るようだ。
そして望は雄介に向かい、
「なぁ、雄介」
「ん……何?」
「絶対に死ぬんじゃねぇぞ」
「ああ、うん……分かっておるって……望がおるって分かっておるんやから、今は死ぬ気はないしな。 もし、危ない目にあっても望が助けてくれるんやろ?」
「まぁな」
火事の方はようやく鎮火したのか、そこにホッとすると望は雄介に向かい、
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