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ー空間ー13
どうやら望は昨日の記憶はないらしく、昨日いつここに戻って来たかさえも覚えていないようだ。
「昨日は確か……和也と飲みに行ったんだよな? 飲んでたのは覚えてんだけど、後はサッパリなんだけどなぁ」
望はそう言いながらも体を起こし、ここのクローゼットにある新しいスーツへと着替えるのだ。
確かに昨日は和也と飲みに行くと言って、ここに泊まるつもりで居たのだが、そういう事も考えて望には何着もスーツを置いていた。
「……と、その前に……お風呂に入ってくるか?」
望の性格上、お風呂には出掛ける前と帰宅してから、お風呂に入る癖みたいなのがある。 だから今もその癖だったのか朝からお風呂場に向かうのだ。
そしてお風呂から上がるともうソファには和也の姿があった。
「もう、起きて来たのか?」
「ああ、まぁ。 俺の場合にはさ、望よりはお酒に関しては強いし、もう、酒の方は体から抜けてるからな、大丈夫だけど……」
「ああ、じゃあ……風呂にでも入って来いよ」
「ああ、そうだな……」
和也の方もそう答えると自分の着替えを持ってお風呂場へと向かう。
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