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ー空間ー136
雄介は笑顔でそう言うと先程の行為を再開させる。
「ぁ……ぅん……そこ……はぁ……さっき……ヤダって……っ!」
「ん! 俺は望のそういう声を望んでおるんやからな……」
さっきまで、ちょっと雰囲気が怪しかったというのか望に押されそうになっていた雄介だったのだが今度は意地悪気に言うのだ。
「もう少し慣らそうなぁ?」
その後はもう完全に雄介のペースだ。 何度も何度も甲高い声を上げさせられている望。 それと同時に望の体も方も反応してきているようで体の方も何度もビクつかせているのだから。
そう望と雄介の方もいいのだが、どうやら和也達の方は和也の方がもう満足したらしく、
「もう、裕実の方は十分そうなんだけど……裕実はどうだ?」
和也は一旦、裕実の中に入っていた指を抜くと裕実の唇へと唇を重ねる。
「はぁ……はぁ……和也さん……」
そう裕実の方は肩で荒い呼吸を繰り返しながら可愛い顔で和也の事を見上げる。
「気持ち良かったのか?」
和也が裕実に聴くと裕実の方は今の事があまりにも恥ずかしかったのか、それとも和也の事をまともに見ることが出来なかったのか和也から視線を反らし小さな声で、
「はい……」
と言いながら頭を頷かせる。
「だよな? ホント、お前は可愛いよ。 恥ずかしいって思いながらもそう答えてくれるんだからさ」
和也は裕実の頭を撫でると、
「さて、俺等の方はもう十分に裕実の中を慣らしたと思うのだけど……もう、挿れてもいいか?」
そう和也は裕実が恥ずかしがるのを分かっていながらもそう聞くのだ。
その和也の言葉に瞬時に顔を真っ赤にさせた裕実。 恥ずかしさのあまりに和也の頭をポンポンと叩く。
「あー、痛いって……! まーたく、本当に可愛い奴なんだからなぁー、それは、お前の照れ隠しっていうのも分かってるからよ」
和也は痛いと言いながらも裕実へと笑顔を向ける。
体の方は少し叩かれて痛いとは思うのだけど裕実が本気で叩いてはいないというのは十分に分かっているからなのかもしれない。
和也は裕実の手を取るとそれをベッドへと押し付け和也は優しく裕実の唇へと唇を重ねる。
「ん……ふぁ……んん……」
唇の隙間から漏れる裕実の甘い声。 それはそれで和也からしてみたらいいのだけどキスだけの為にここに来たのではない。 とりあえず和也は裕実の唇から離れると、
「そんなに俺とのキス気持ちいいのか?」
和也の方は完全にふざけて言っているつもりなのだが裕実の方は涙目で和也の事を見上げている。 でも和也からしてみたら、その裕実の表情は誘っているようにしか見えてないようだ。
「あー、もう! お前の顔見てたら、我慢出来なくなっちまったぜ。 な、マジでもういいだろ?」
我慢出来ないとは言うものの、やはり和也は裕実の体や心を気遣っているのであろう。 もう一度確認するかのうように聞くのだ。
もし、ここで裕実が嫌がったのなら、まだ和也は我慢する気は十分にある。 こういう行為だって相手の同意も必要だって事は和也はよーく知っている。 だから和也の場合には何回も確認するかのように聞いているのかもしれない。
未だに裕実の口から答えが出ないままなのだが和也は本当に待ってる気があるのであろう。 裕実の頰を優しく撫で続けていると裕実の方はゆっくりと呼吸を整え続けていたのか和也の視線へと視線を合わせるとゆっくりと頭を頷かせる。
そして、一言、
「僕だけが……はぁ……気持ち良くなっても……はぁ……はぁ……それでは意味がないですから……だから、和也さんも……気持ち良くなって下さいね……」
そう言いながら裕実は和也へと笑顔を向けるのだ。
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