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ー空間ー157

 そう言いながら雄介はフロア内にいるもう一人の犯人も縛り上げる。 そしてナイフも取り上げ、先程の犯人の隣へその犯人も座らせる。 「とりあえず、フロア内にいた犯人は捕まえて縛ってあるし、見とってな。 とりあえず、こっから犯人が動かへんようにしてな」  そう雄介は白井に向かって嫌味のように言い放つと、今度は白井が言っていた操縦席の方へ向かおうとした時に望に声をかけられる。  望は立っている雄介に視線を合わせて真剣な瞳を向けると、 「絶対に犯人にやられるんじゃねぇぞ……やられたら……」  望はそう言うと雄介の手を取り、自分の方へ引き寄せ唇を重ねる。 「こんなことできなくなっちまうんだからな……」  望は雄介に唇を重ねた直後に顔を赤くし、顔を俯けてしまう。 「あ、ああ……分かっとる。 望……ありがとうな。 望のおかげでめっちゃやる気が出たわぁ。 とりあえず、早めに決着つけてから、望とイチャイチャしたいしな」  雄介は望に向かって笑顔を向けるが、もう一つだけ白井に告げる。 「白井! 飛行機の中やと携帯は使えんし……客のでもええから、パソコン借りて、この情報をお前の仲間に知らせておいてくれへんか?」 「それくらいなら、やるつもりでいましたよ。 ただ今までは犯人の監視下にいたので、やってなかっただけですから」  そう自慢気に言ってくる白井に少しイラっとしながらも、とりあえず次に向かう先は操縦席の方だ。 そして雄介は何か作戦でもできているのか、まだ機内にいるフライトアテンダントのところへ向かう。  白井は雄介が行った後に元いた自分の座席の荷物棚からパソコンを取り出すと、再び望の隣へと座りパソコンを開く。

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