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ー海上ー142

 雄介はそう話しながら望の体を本当に愛おしそうに抱き締める。  望の方も今の雄介の言葉が心に響いたのであろうか。 雄介に向かい微笑むと、 「雄介……」  そう望にとっても愛しい人の名前を呼ぶ。 「……何? 望……」 「あ、あのさ……」  望はそうやって雄介の名前を呼んでみたのはいいのだが次に繋がりような言葉を用意してなかったようだ。  だが、そんな様子の望に雄介は気付いたのであろうか。 黙って望が言う言葉を待っていた。 「あ、だ、だからだな……」  そして次の瞬間望は意を決したような瞳で見上げて顔を真っ赤にしながらも、 「だからだな! 早く中の方を慣らせって言ってんだよ! お前だってそろそろ限界なんだろうがよ……!」  一気にそれを言った望。 そこは望らしいのかもしれない。 しかも自分の事ではなく雄介の事を心配して言っていたのだが、雄介は、 「俺はさっき望に抜いてもらったからまだまだ全然平気やねんけどな」  その雄介の言葉に一瞬望は言葉を詰まらせたものの、もうそこまで雄介に言われてしまったら言うしかないとでも思ったのか、 「わ、分かったって……もうそこは素直に言えばいいんだろ? お、俺の中……慣らしてくれねぇか? って、これでいいのか?」  雄介はその望の言葉にフッと笑うと、 「分かったわぁ……」  と雄介はそう答えると望が望んでいる事をしてくれるらしく自分の指を望の中にローションを掛けると望の中へとその指を入れて先ずは一本目から慣らし始める。 「ん……!」  流石は久しぶりにそこに物を入れるという違和感位はあるのであろうか。 一瞬声を詰まらせる望。 そして痛みを分断させる為なのかシーツを思いっきり握っていた。  雄介はそんな望の行動に気付いていながらもゆっくりとではあるのだが行為を進ませていく。 「スマンな……痛いのは最初だけやから……ほんのちょっとだけ我慢してな」  その雄介の優しい言葉に望は頭を二回ほど頷かせる。  雄介はゆっくりとだが奥まで指を進ませると先ずは望の中にあるポイントを探し始める。  そこに到達すれば痛みではなく快感が生まれるからだ。  好きだからこそ痛みではなく快感の方になって欲しいと思うからであろう。  雄介がこう望の中で指を縦横無尽に動かしていると、 「いやぁあん! ぁ、ぁあああん!」  と望が快感の声を上げるのだ。 「ココやな……」  そう望の声と共に独り言を漏らすと今さっき望が快感の声を上げた所を徹底的に攻めるのだった。

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