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ー海上ー144

「そ、そんな事言われたって無理に決まってるだろ!? しかもそんなに可愛いって言われるとやりたくなくなっちまうしな」  望はそんな事言われ恥ずかしくなってきてしまったのか再び雄介から視線を反らすのだ。 「……って事は今の……意識してやってたって事なんか?」  その雄介の問いに望の方は更に顔を真っ赤にすると布団まで被ってしまう。  そんな行動をしてしまった望に雄介は慌てたように、 「あー! スマンかったって! 今のは俺が調子乗り過ぎただけやってー」  そう望の方に向かい雄介は本当に今の事は反省しているとばかりに望に向かって手を合わせてまで謝っている。 だが今の望は雄介とは反対側を向いていてしかも布団を被っているのだから今の雄介の行動は見えていないのかもしれない。  さっき程、調子に乗らないように雄介は反省したばかりだったのに再び似たような事を繰り返してしまった雄介。 今の望はもう完全にヘソを曲げてしまっているだろう。 二度ある事は三度ある。 仏の顔も三度までと色々な言葉があるのだが、もう今日の雄介は二度目だ。 もしかしたら二回目までは許してくれるのかもしれないのだが望の場合には分からない所だ。  雄介が望に何も出来ないままでいると急に望が上半身を起こし雄介の事を見上げる。 「お前さぁ、本当にホント俺に優し過ぎなんじゃねぇ? そこに俺の方は涙が出る位呆れるんだけど……」  望はそこまで言って頭を掻きながら顔を俯けると、 「雄介は俺の事好きなんだろ? ならさ、もっと強く出てもいいんじゃねぇのか? 俺の機嫌を毎回のように伺ってるんじゃねぇよ。 それ、前から気付いてたんだよな」  望はぼそぼそと言うと今度は雄介の事を見上げて、 「雄介が俺の事好きなのは十分分かってるよ。 だからさ、雄介も本気で俺に愛をぶつけてきてくれていいんだからな。 雄介……もう自分を犠牲にしなくていいんだからさ」 「……でもな……そないな事したら、俺、望の事壊してしまうかもしれへんで……」  その雄介が言っている意味が分からず望は首を傾げてしまう。 「それはどういう事だ?」 「望……それは知らん方がええと思うで……それで、前の時失敗したんやからな……」  雄介はそう最後の方は小さな声で言ったのが正解だったのかもしれない。 どうやら、その部分は望の耳には届いてなかったようだ。 だからなのか望の方はまだ首を傾げていたのだから。 「ま、まぁ、ええから、ええから! 今日という日を大事にしたいんなら、続きしよ! 中途半端ばっかでなかなか先に進まへんかったしな」  そう雄介は言いながら望の事を再びベッドへと押し倒し再び望の足と足の間に体を入れると雄介のモノにもローションをたっぷりと掛け滑りを良くし望の後ろの蕾の入口へとそれを当てるのだ。

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