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ー決心ー100
「分かっておるけどな。やっぱ、目の前に要救助者が居ると助けたいって気持ちになってまうんやって……それは、しゃーないやろ? 望だって、目の前に怪我人がおったら、自分が犠牲になってでも助けたいと思う訳なんやからなぁ。それと一緒や。望は怪我人とかを治すプロだけど、俺は事故に巻き込まれた人達を助け出すプロだったんやからな」
そう静かに語る雄介。少し説得力ある言葉に納得しそうになったのだが、
「その気持ちは良く分かる。だけど、お前は今、独り身じゃねぇんだぞ。確かに目の前に助けなきゃならない人が居たら助けたいって気持ちはよく分かる。けど、今は俺という恋人が居るんだから、心配掛けたくねぇとか思わねぇの?」
普段なら恥ずかしくてなかなか言えないはずの言葉を、今回は無意識に言ってしまったのであろうか。望にしては珍しい発言だった。
あまりにも勢い良く言ってしまったせいか、望の言葉を聞いた和也たち三人は一瞬思考停止状態に陥ったのかもしれない。唖然とした表情で望を見つめている。
そんな様子に気付いた望は、
「どうしたんだ、みんなして口ポカンと開けてさ……」
「お前さぁ、今、自分が本当に珍しいこと言ってたの覚えてねぇの?」
そう和也はにやけながら言うのだ。
「……へ? 何か俺が言ったのか?」
「そう聞くってことは無意識に言ってたんだな。でも、人は思ってもいないことは口に出せないってことは……望は雄介に対して、本気なんだな」
もう隠しても仕方がないと思ったのか、あるいは歩夢が雄介にも望にも手を出さないと分かったからなのかは分からないが、和也の質問に望はあっさりと答える。
「当たり前だろー。俺らは恋人なんだからよー。心配するのは当たり前じゃねぇか」
その言葉に、和也はいつものように茶化すことはせず、珍しく真剣に答えるのだ。
「そっか……普通なんだよな……恋人を心配する気持ちってさ」
和也は空気を読むのが上手いのか、そう切り返すと、今度は雄介の方へと顔を向け、
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