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ー決心ー108

「ま、いいや……。 とりあえず、お前は帰るのか?」 「そうだなぁ? 裕実と一緒に帰るかな? 裕実も今日は休みだろうしさぁ」  望は和也の言葉にクスリとすると、 「やっぱ、お前……裕実のことは好きなんだな。 直ぐに裕実のことを考えるってことはさ……」 「当たり前だろー! 好きなもんは好きなんだからさー!」  今まで切なそうにしていた和也だったのだが、裕実の話題になった途端、声を上げ嬉しそうな顔をしていた。 「帰るんだったら帰れよ。 俺は雄介が帰る頃に帰るからさ。 マジで今回のは体力が家まで保ちそうにないしな」 「ま、確かにそうだな。 俺も二晩寝てなかったけど……家まで車運転出来るかなぁ? って感じだけど……望が居るんじゃ、裕実とイチャイチャ出来ないからさ、どっちにしろ帰るよ。 休みの日の貴重な時間を無駄にはしたくないからな」 「なら、お前達がここに残ればいいんじゃね? 俺は雄介が帰って来るまで家でゆっくり出来るからよ」 「でも、望だって、家まで運転する体力残ってねぇだろ?」 「ああ、まぁ……そうなんだけどな。 今はまだ寝てなくてテンションは高いけどさ、次いつ眠気が襲って来るか分からないからな」 「なら、俺が帰るよ。 俺もまだ眠気が襲って来ないから、とりあえずは家まで保ちそうだしよ」 「そんなにしてまで裕実とイチャイチャしたいもんなのか?」 「そういうこと!」  和也はそう言うと、ロッカールームへと向かい着替え始める。  そのついでというのであろうか、和也は裕実へとメールをするのだ。  その時、望が急に大声を上げると、和也はまだ着替え途中だというのにロッカールームから飛び出して来るのだ。 「どうした? 望!?」 「あ、いやな……雄介の奴……確か、あの事故で腕を怪我した筈だったよな? それなのに、アイツを病院に連れて来るの忘れたなぁーって思ってよ」 「なら、雄介に連絡してみたらいいだろ?」 「ああ、そうだな」  望は携帯を取り出すと、雄介へと電話を掛けるのだ。 すると望的には今日は雄介は学校だと思っていたのに、電話へと出た事に目を丸くする。

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