3 / 39

とある休日

歩きなれた道を進むと 優のマンションが見えてきた。 ちょうどいい感じに腹もへったことだし、 優のご飯をいただこう! そんなことを考えながらドアの前にたつ。 インターホンを押して しばらくするとドアが開いた。 「お邪魔しまーす」 「ん」 久し振りに見る顔に自然と安心感を覚える。 「優のマンション来んの久し振りだな!」 「確かにそうだな。 荘はテスト期間だったし。 …そういやテスト返ってきたのか?」 げっ、今それを聞くのか。 実は優に教えてもらった教科以外 平均ギリギリだったとか言ったらどうなんだろ…。 「まあまあだったかなー… あ、でも 優が教えてくれた英語と数学はよかった!」 「他の教科は?」 「えーと…」 誤魔化すつもりだったのに全然誤魔化せてねー! 俺はもごもごと小さい声を出す。 「平均ギリギリです…」 結局正直に答えることになった…。 「ふーん」 うう…優の顔が見れない…。 と、頭にぽふっと優の手がのせられる。 「結構頑張ったんじゃないの? よくやったな。」 そのまま頭をぽんぽんされて、 子供扱いされてるにも関わらず 俺の顔はにやけてしまう。 「へへ…」 「んじゃ昼飯食うか!」 「おう!」 優に誉められてご機嫌な俺は テーブルの上のオムライスを見て さらにご機嫌になる。 「昼飯オムライスだ!」 「あー…好物だっけ」 「めっちゃ好き!やったねー♪」 急いで手を洗うと椅子に座って手を合わせる。 「「いただきます」」   オムライスを口いっぱいに頬張る。 「…んまいっ!」 思わずそう口にすると、優が嬉しそうに笑った。 「それはよかった」 あー俺幸せ。 こうして休日を過ごしたのであった。

ともだちにシェアしよう!