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告白 2-9

ーーードクンッ 思い出した途端、鼓動が高鳴る。 ーーードクン、ドクン、ドクン、 好きって………?なに…………? 俺のこと、人として、好きとか……そういう意味? そんなの………それなら、俺だってーーー… 思い浮かぶのは、 速生の、明るくて、いつも笑顔の絶えない……優しい瞳。 大きな背中。 低くて柔らかい、俺を落ち着かせる声、 たまにみせる拗ねた表情、おどけてはしゃぐ楽しそうにする仕草。 いつもーーー…何があっても…… 気にかけて、心配して。 どんなことがあっても、俺を不安にさせないよう、守ってくれている。 ーーードクン、ドクン、ドクン 『夕人ーーー…こっち、向いて……』 速生の、真剣な表情を思い出す。 胸が締め付けられて、心臓が張り裂けそうなくらいに痛くて。どうしようもない…… この気持ちは、湧き上がる想いは、一体ーーーー? 「ーーー何なんだよ………っ………」 高鳴る鼓動を隠すように、夕人はベッドの中に潜り込んだ。 どうしたらいい? 速生のあの時の言葉が、もし、本当ならーー…… 俺は、どう応えたらいい? 速生のことを、俺は、どう思っている? 「わかんねぇよーーー……っ」 答えなんて出せない。 ただ、行き場のない感情を抑えようと、夕人は、 目を閉じたーー…。

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