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ホテル
「なっ!」
そう言われてムカつく
そんなことより…体感がなくて、あげてない足の方がふらつく
「キツイだろ」と言ってだんだん掴んでいる足を下げてきてくれるけどそれでも、ふらついてお兄さんの腕をかりる
降ろされたあと、かりていた腕から手を離し、できないことはするもんじゃないな…と思った時、お兄さんが「やっぱり、頼らないと生きていけないんだよ」と言われた
「けど、さっきのは、アルファとか関係ないですよね!まぁ、でも、ありがとうございます。けど!僕は絶対に頼ったりなんかしませんから!」と言うと「そうか…だが、頼らずにはいられなくなると思うぞ」と言われながら僕の腰に手を巻いて、ホテル内へと誘導される
ホテルの中に入ると、支配人みたいな人が出てきて「柊(ひいらぎ)様、ようこそ、ホテル〇〇へ」と従業員全員が頭を下げる
「挨拶はいい、アルファは居ないんだよな?従業員の中にも、客の中にも」 と言うと「左様でございます。柊様のために貸切にさせていただきました」と言う
こんな豪華なホテルを貸切!?
「ちょ、ちょっと待って、貸切にしたの!?」
「あぁ、本当は、自分の部屋で可愛がってやろうと思ったんだが、アルファがいる建物でな…このホテルが気に入らないなら、別荘か、アルファを追い出すか…」
貸切だから、お客さんに紛れて出ていくことも出来ないのか…
しかも、支配人さんの怯えたような顔と助けてくださいという目線を送ってくるし…別に、変えて欲しいところもないから
「追い出さなくていいです。ここで…」と言ったら「ほう…いいってことはヤル気満々だな」と耳元で言ってきた
なっ…このアルファほんとムカつく
「決してそういうことじゃないし!皆さんが可哀想だし…」と言うと見透かした顔で「ふーん」と言われた
なんだよ!ふーんって見透かしたような顔しやがって!
そして、支配人さんが「じゃあ、なにか御座いましたら、何なりとお申し付けください」と言ってエレベータへと促された
フロントマンさんが、エレベーターの中に入って来て最上階のボタンを押しドアを閉めるボタンを押す
閉まる時まで、従業員さんが頭を下げてくれてこのお兄さんは結構すごい人なのかもしれない。だけど、屈さない!って言いつつも着いてきているから、説得力は無いけど…
絶対、逃げ出してやると思ったものの…部屋に入ったら、お兄さんが壁まで僕を追いやってきてキスしてきた
「んっ…」やっぱり声が出てしまう
だしたくもないのに…この人キスが上手いし…
力が入らなくなってさらに、壁に押し倒される
苦しくなったところで、唇が離れる
あの人はニヤリと笑って「やっぱり欲しかったんじゃないのか?」と言ってきた
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