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色鮮やかな恋(前編)
「健太さん、こんばんは!! 僕と遊びましょう!!」
「蒼くん、こんばんは」
「健太、こんばんは!! 僕と遊ぼう!!」
「碧くん、こんばんは」
「健太さんは蒼のなの、碧はどっか行くの!!」
「健太は碧のだ、蒼こそどっか行け!!」
俺、萩原健太(はぎわらけんた)、αだけど残念なイケメンとよく言われる十五歳だ。残念なイケメンって何がって、そう俺は女の子によく告白されるのだが続かない、振られる、殴られるのだ。理由は簡単で俺が隠れショタコンだからだ、けれど誤解されてはいけないので俺は口に出しておくのだ。
「イエス・ショタコン・ノータッチ!!」
それが俺のショタコンの合言葉だ。女の子とデートしてる時も五歳から十歳くらいの可愛いショタ、そう俺の天使たちをつい目で追ってしまって俺はいつも振られるのだ。でも俺はショタコンだがくじけない、今に見た目ショタの可愛い成人男性のΩと結婚するのが夢なのだ。
「ああ、二人とも喧嘩しないで。さぁ、さくら組に一緒に戻ろうね」
今も五歳の蒼くんと碧くんを母の職場である幼稚園で保護したところである、この二人の可愛いショタたちは何故か中学生の俺が母親の手伝いにくると甘えてくれるのだ。ショタコンの俺としては二人とも天使に見える、デレデレ系の蒼くんも、ツンデレぎみの碧くんもどちらもとても可愛いのだ。
「健太さん、蒼と結婚しましょう」
「わぁ、いいね。考えておくよ。蒼くん」
「後で考えないで、今すぐ結婚するって言って。健太さん」
「蒼くんは可愛いね、でも結婚って大事なことだからね」
「大事なこと、だから蒼は健太さんと結婚したいの」
「そうだね、よく考えておくね!!」
俺は今日も五歳の八尾谷蒼(やおたにあおい)くんから結婚を申し込まれた、幼稚園児の結婚ごっこくらい付き合ってやりたいが、俺はイエス・ショタコン・ノータッチなので残念ながら考えておくねと誤魔化した。ああ、蒼くんの真っ白マシュマロみたいなほっぺや、思わず抱きしめたくなるちっちゃい体、どれもこれもショタコンとしては眼福だ。
「健太、この僕。碧と結婚しろ」
「わぁ、ありがとう。でも碧くん、年上の人を呼び捨てたり、命令したりしちゃ駄目だよ」
「いいから今すぐ結婚するって言えっ!! 健太!!」
「碧くんも可愛いね、でも結婚って大事なことだからね」
「そうだ大事なことだ、だから今すぐ碧と結婚しろ」
「そうだね、よく考えておくね!!」
俺はもう一人五歳の八尾谷碧(やおたにみどり)くんからも結婚を申し込まれた、こちらも俺としては残念ながらイエス・ショタコン・ノータッチなので、よく考えておくねと誤魔化した。碧くんのもみじみたいなちっちゃいおててや、すねてとがらせたキスしたくなるようなちっちゃいお口、こちらもショタコンとしては眼福なのだ。
「二人とも仲良くしようね、蒼くん、碧くん」
蒼くんと碧くんは双子なのだが仲が良くない、二人のお母さんにお話を聞くと幼稚園に来るまでは仲良しだったそうだ。だから今も実は仲が良いのかもしれない、この二人は双子で実家は会社をいくつか経営しているお金持ちである、ただの庶民である俺としてはますます近づきがたい二人なのだ。おそらく母親が私立幼稚園に勤めてなかったら、この二人のショタと俺は会うこともなかった。
「やー!! 健太さんは蒼と遊ぶの!!」
「煩い!! 健太は碧と遊ぶんだ!!」
「喧嘩しないで仲良くしようね、蒼くん、碧くん」
「健太さんは僕と碧とどっちが好きなの?」
「そっ、そうだ。べっ、別にいいけど、俺と蒼のどっちが好きなんだ?」
「俺は二人とも大好きだよ」
「やー!! 蒼だけって言って欲しいの!!」
「嫌だ!! 碧だけって言え!!」
「どっちも大好きなんだよ」
俺が母の勤める幼稚園にくると、何故か俺を巡って蒼くんと碧くんが喧嘩してしまうのだった。だからといって俺が幼稚園に来ない日は、二人はじめじめしくしくとちょっと泣いているらしい、正しいショタコンとしてはショタを悲しませてはいけないのだ。だから俺は中学の帰りにいつも母の職場の幼稚園に寄っていた、そうして延長保育で預けられている二人と仲良く遊ぶよう努力するのだった。
「今日、蒼の家にお泊りして、健太さん」
「そうだ、そうだ、碧の家に泊まれ!! 健太!!」
「あはははっ、俺は二人の家に泊まれないよ。二人のお母さんとお父さんが許してくれないよ」
「もう、母さんと父さんから許可はとってあるの」
「そうだ、だから遠慮なく泊まるんだ!! 健太!!」
「そっかぁ、それじゃ。俺も自分のお母さんと相談してくるね」
俺は蒼くんと碧くんが二人の家に俺に泊まれと言ってる、そう俺は軽い気持ちで自分の母親に相談しに行ってみた、まぁまず駄目な話だろうが確認は必要だ。
「……とうとうこの日が!? ええ、健太。いいわよ、泊まってらっしゃい。だけど死にもの狂いで我慢するのよ!!」
「イエス・ショタコン・ノータッチ!! もちろん俺は二人に触るのを我慢するよ!!」
俺の母親に宿泊の許可を貰えるか聞いたら、意外なことに俺の趣味を知っている、そんな母親が俺を快く送り出してくれた。俺はイエス・ショタコン・ノータッチなので、これは沢山我慢しなくてはと気を引き締めて、そうして初めて蒼くんと碧くんのお家に泊まりに行った。
「どんなお家なのかな?」
まずお迎えの車の中が天国だった、右に蒼くん、左に碧くんから俺は抱き着かれていた。そして二人の家に着いたら俺は驚いた、えっ、何このお家、いくらなんでも広すぎじゃないかと俺は思った。蒼くんと碧くんの家はとっても広くて、日本庭園などがある和式の凄い立派なお家だった。
「さぁ、健太さん。一緒にご飯を食べて、お風呂にも入りましょう!!」
「さっさと食べて、風呂に行こうぜ!! 健太!!」
「本日はお招きいただきどうもありが……、って二人とも俺は挨拶もしてないよ!!」
「健太さんのことは全部話してるの、だから挨拶なんて要らないの」
「そうだぜ、健太!! これからはいつでもこの家に来い!!」
「はははっ、そうなの。それじゃ、お言葉は甘えてお邪魔します」
そうして俺はいつも偶にお迎えにくる二人のお母さんに会って挨拶した、そして二人のお父さんにも会って挨拶したらうんうんと何故か頷かれていた。二人のお母さんもお父さんも好意的で、俺に会ってにこにこしていた、俺はこれはますますイエス・ショタコン・ノータッチだなと思った。
「今晩はお世話になります、よろしくお願いします」
それから俺は蒼くんと碧くんと三人でご飯を食べて、三人一緒にお風呂にも入った。ちょっぴりぷにぷにのほっぺたで体や顔に頬ずりされたり、ちっちゃくて柔らかい体で抱き着かれたりしたがまぁ俺は耐えた。他にもわざとでない接触があったが俺は耐えた、正しいショタコンとしてはショタを決して汚してはならないのだ。
「でも、これはちょっと我慢できない。ぬいてこよう」
俺はここの家のトイレを借りて、ちょっとオナニーを三回してぬいてきた。窓を開けて換気して匂いが残ってないことも、自分に付いている匂いのこともよく嗅いで確かめておいた。
「ひゃん、健太さんからますます良い匂いがするの。はぁん、蒼を抱きしめて欲しいの」
「ひゃん、健太!! 凄く良い匂い!! 碧を抱っこしろ!! ほらっ早く!!」
「よいしょっとはい、二人とも抱っこね」
「それじゃ、健太さん。蒼と一緒にベッドに行きましょう」
「そうだぞ、健太。碧と一緒に寝ろ!!」
「え!? 二人と一緒に寝るの? まっ、まぁ、いいか」
俺は蒼くんと碧くんに両側から挟まれて、二人の部屋のキングベッドに横になった。知らないお家に来て結構緊張していたので、俺は深い穴に落っこちるように眠りに落ちた。
「蒼、そっちは縛ったか?」
「うん、碧。絶対に動けないように縛った」
「そっ、それじゃ半分ずつだからな!! 蒼!!」
「分かってるの!! 碧こそ一人占めしないでよ!!」
そうしてその夜、俺は幸福な夢を見た。蒼くんと碧くんが俺のものにフェラしてくれたり、口や体中にキスされたりした。ショタコンの俺としては天国のような夢だった、でも何故か俺の体は何かで縛られているように動かなかった。
「はぁん、健太さんの匂いが堪らないの!!」
「味もだぜ、ちょっと薄い気がするけど健太の精液って甘い!!」
「ああん、もうセックスできたらいいのに!!」
「さすがに健太のものは入らない、畜生!!」
「でも蒼は健太さんにいーっぱいキスマークつけたもん!!」
「碧だってつけたぞ、太ももの内側とかにも僕がつけた!!」
俺はそう言って仲良くしている双子の夢をみたが、良い夢だなぁと思いつつ体は全然動かせずに翌朝を迎えた。そして、俺は目を覚まして悲鳴を上げることになった。
「なっ、なっ、なんで俺たち三人とも裸なのおぉぉぉぉぉ!? どうして俺が縄跳びでベッドに手足を縛られてるの!?」
「おはよ~、健太さん。好きぃ~、ちゅーしてあげる!!」
「ふぁ~ぁ、ああ!! 蒼、抜け駆けだぞ、碧も健太にちゅーする!!」
なんと目が覚めたら俺たち三人は全裸だった、それに俺の両手両足は縄跳びでベッドに縛り付けられていた。俺がその状況に驚いている間に俺の唇を蒼くんが奪ってディープキスをした。何これ天使と俺が思っていたら、続けて碧くんからもディープキスをされた。天使二人からのキスに俺はかなり混乱した、正しいショタコンの俺としてはイエス・ショタコン・ノータッチが守れなくて失格だった。
「健太さん、凄く驚いてるの!? 可愛いの!! もっともっとちゅーしてあげる!!」
「はははっ、健太。これで俺たちのものだからな、おらっちゅーしてやる!!」
「んぐっ、うぅ、ぷはっ!? 一体何がどうなってるの!? 誰か助けて――――!?」
しばらく俺は二人からディープキスを受け続けていた、そしてよく自分の体を見たら昨日の夢は夢じゃなかったようで精液の乾いた跡もあった。えええええ、どうなっているのと俺が訳が分からないながら助けを呼ぶと、なんと二人のお母さんが蒼くんと碧くんの部屋に入ってきた。
「あらあら、健太さん。責任取って二人をよろしくね」
「あっ、はい。ってそうじゃない!? これっ、どう考えても俺が被害者ですよね!! 性的暴行の被害者ですよね!!」
「五歳児の証言と、十五歳の中学生の証言。警察がどちらを信じるかは明白よね、健太さん」
「うっ!! そりゃ、俺よりこの二人を信じるでしょうね!! 俺の人生オワタ!?」
「何を言ってらっしゃるの、二人と結婚してくだされば良いわ。それでは縄をほどきますね」
「いや、貴女こそ何を言ってるんですか!? ふっ、二人と結婚――!?」
とりあえず俺は二人のお母さんに縄跳びの縄を解いてもらった、そうしたら後ろから蒼くんが、前からは碧くんが抱き着いてきてまた俺にキスをした。体中にキスするような勢いで二人は俺にむしゃぶりついてきた、二人のお母さんはそれを止めもせずに微笑んで見ているだけだった。
「蒼くん!! 碧くん!! いい加減に俺に触るのは止めなさい!!」
「どうして婚約者に奉仕するのは当然ですよ、健太さん」
「そうだぞ、健太。婚約者には体に触る権利がある!!」
「そっ、そう婚約者。婚約者ね、婚約者!? 俺が!? どうして!?」
「蒼ね、幼稚園で一目惚れしたの。健太さん」
「いや、碧の方が早く一目惚れした!!」
俺がこの二人の婚約者だとは一体どういうことなのだ、俺はにこにこ笑っている二人のお母さんを見た。すると彼女からにっこりと笑顔で頷いて肯定された、えええええと俺はまた混乱した、だがとりあえず全裸でいるのは恥ずかしいし、喧嘩をし始めた蒼くんと碧くんを止めてお風呂に入ることにした。そうして、三人でお風呂に放り込まれて、蒼くんと碧くんのボディタッチをかいくぐりつつ体を洗ってお風呂から出た。
「健太さん、もっともっと僕とちゅーしましょう」
「ずるい!! 僕にもだ、健太!! ちゅーしろ!!」
「二人とも体を拭いたら服を着て!! ほらっ、二人ともドライヤーで髪の毛を乾かすよ」
俺は二人が風邪をひかないようにちゃんと服を着せ髪を乾かして、一体何がどうなっているのか俺は二人のご両親のところに行くことにした。お二人のお部屋に着くと声をかけて障子をあけて三人で中に入り、それぞれ座布団に座って話しを聞くことにした。そうすると、二人のお父さんがこう言った。
「お前を二人の婿にする、嫌なら警察につきだすがどうする?」
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