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愛しているから傍にいて(中編)
「やぁ、いっちゃう。ああっ!! ああっ!! いっちゃうよぉぉ!!」
そうして直樹はお尻だけでいってしまった、直樹のものは僅かに精液で濡れている状態だった。そして俺はまだいっていなかった、だから直樹をしっかり捕まえてまた俺は腰を振り始めた。
「ああんっ!! いってる、いってるのにぃ!! やぁん!! 気持ち良い!! 凄く気持ち良い!! ま、また僕いっちゃうよぉ!! いっちゃう、凄く、凄く気持ち良いのぉ!!」
「可愛い、直樹。今度は、俺も一緒にいかせて」
直樹にそう言ったら俺に抱き着いてきた、ぴったりと肌と肌を合わせるように抱き着いてきた、直樹の乳首は俺の体でこすられて赤くなっていた。直樹の顔も真っ赤でそうとう興奮しているのが分かった、俺はそんな直樹の体を激しく揺さぶって、そして直樹が一際甘い悲鳴を上げた時に射精した。
「やぁん!! またいっちゃうぅ!! やああぁぁぁ!! ああっ!! あああああっ!?」
「俺もだ、直樹。ううっ、いく!!」
そうして一度俺は直樹の中でいったら、俺は一時的に正気に戻った。俺はまだ高校生の子どもを成人したとはいえ、俺の幼い頃から大切にしていた直樹を犯してしまったのだ。思わず呆然として俺は直樹を見た、まだ俺と繋がったままで今度は射精できたのだろう、直樹自身の精液で体をひどく汚していた。そんな煽情的な直樹の姿を見てしまって、反射的に俺が直樹の中から俺のものを抜こうとすると、とろんとした目をした直樹は俺の背中で足を絡めて抵抗した。
「翼、まだ抜いちゃ駄目!! もっと、もっと、僕を犯してぇ!! 体が熱くて、凄く熱くって堪らないんだ!!」
「……直樹」
「翼が好き、凄く好きなの!! だから早くまた僕を犯してぇ!! 翼のもので僕を滅茶苦茶にしてぇ!!」
「直樹、そんなに犯されたいのか」
「うん、翼に犯されたいよぉ!! もっと、もっと、僕を犯してぇ!! 早く、早く、この熱い体をどうにかしてぇ!! 翼が好きぃ、大好きなのぉ!!」
「分かった、直樹。滅茶苦茶に犯してやる、直樹が嫌だって言うまで犯してやる!!」
そうして俺はまた直樹を犯し始めた、直樹は喜んで甘い悲鳴を上げ続けた。俺は完全に直樹のヒートにあてられていた、普段ならできる正常な判断ができなかった。そうしてヒートが続く一週間、俺は直樹のことを抱き続けた。眠っている時でさえ、俺たちは繋がったままだった。直樹は俺に犯されると喜んで喘いでいた、その姿は女なんかよりよっぽど蠱惑的だった。そうして一週間のヒートが終わったら、俺は正気に戻ってまずは直樹の学校に連絡をした。
「すみません、直樹にヒートがきて登校できなかったんです」
「ああ、やっぱりそうじゃないかと思ってました。大丈夫ですよ、それではまた登校してください」
そうして学校への連絡を済ませると、俺と自分の精液まみれになっている直樹をお風呂場に運んだ。風呂を洗って新しいお湯が溜まっていく間、俺は直樹に呼びかけ続けたが直樹は深く眠っていた。俺はシャワーとシャンプーや石鹸で自分と直樹の頭と体をいつものように洗って、そうして直樹を抱きかかえて溜まったお湯につかった。そうして体が温まってきたら、直樹も気がついたので俺はホッとしたのだが、その次の瞬間に俺はむしゃぶりつくように直樹にキスをされた。
「うくっ、うぅ、翼。好き、大好き、ねぇまた犯してぇ」
舌と舌とを絡め合うエロいディープキスだった、俺は直樹と話がしたかったが直樹はそんなディープキスを俺に繰り返した。
「なっ、直樹!! ヒートはおさまっただろ、落ち着いて話しをっ、うぐっ、ううぅ」
「ヤダ!! んくっ、うぅ。僕は翼に捨てられたくない!! 翼、また僕を抱いて犯して、ずっと僕のことを抱いていて!!」
「そんな、俺は直樹を捨てたりしないよ」
「嘘ッ!? 美樹本家から乳母を解雇されたら、もう僕のことなんか忘れるつもりだったくせに」
俺は直樹の言葉にドキッとして体が一瞬硬直した、確かに美樹本家から俺が正式に解雇されてしまったら、俺は少しずつ直樹のことを忘れて新しい人生を歩み始めたはずだった。
「翼はもう僕の夫なんだから、僕を手放さないで、ずっと傍にいて、セックスもして、僕のことを愛してよ」
「直樹、でも俺は直樹のことを恋愛対象として見たことが無い」
「今から見て!! 僕のこと抱いてくれたでしょう!! すっ、少しくらいは気持ち良かったでしょう!?」
「それは、確かに気持ち良かったけど」
「それなら良かった、僕はもう翼を手放さないからね!! 僕の夫だ、僕のものだよ!!」
「いや、俺は俺のもので……」
俺が直樹の言葉に反論しようとするとまたキスをされた、それだけじゃなくて直樹はお湯の中で俺のものを愛撫し始めた。
「翼のここも僕だけのものだ!!」
「ちょっ、直樹!! 止めろ、俺のものに触れるな!! ああ、もう!!」
そんなことをされたらまた勃起してしまう、俺は愛撫しようとする直樹の手から逃げて風呂場から出た。すぐに直樹が追いかけてきたので、俺はバスタオルを拡げてその体を受け止めた。
「むっ、翼はずるい。すぐに僕に優しくして惚れさせる」
「え!? 直樹の体を抱きしめただけだよ!?」
そうしていつもの習慣で直樹の体を拭いて、髪をドライヤーで乾かして整えて部屋着に着替えさせた。直樹はまた何か言おうとしたが、その前にぐーきゅるると俺たちの腹が鳴った。この直樹のヒートが続いた一週間、時々軽食を食べたり水を飲んだりしていたが、それだけでは足りなかったのだ。
「それじゃ、時短料理だけど、大盛りのミートスパゲッティと大きめのだし巻き卵に野菜サラダ」
「ふふっ、翼の作る物は何でも美味しいよ」
「それではいただきます、直樹。あーん」
「あーん、うん。美味しい、翼」
俺は料理を和室にある低めの机の上に並べた、相変わらず直樹は自分では動かず、俺に食べさせて貰って食事をした。甘やかしてはいけないと思うのだが、直樹を見ると世話を焼いてしまう、これはもう職業病と言って良かった。そうして二人でお腹いっぱい食べた後は俺は食器の片づけをした、直樹はそんな俺の傍をうろうろとしていた、本当に俺が逃げ出さないか見張っているようだった。そうして食器の片付けが終わると、俺は直樹と真面目な話をすることにした。
「直樹、政略結婚とかいう話は嘘だったのか?」
「お見合いがいくつかきてると噂になってた、だから僕は嘘はついてない」
「それぐらいなら、わざわざ俺と結婚しなくても良かったじゃないか?」
「だって十八歳になったんだ、僕はもう大人だから翼を捕まえておきたかった」
「直樹、一体いつから俺のことが好きだったんだ?」
「分かんない、物心ついてからずっと翼だけが僕を見てくれた。優しくしてくれた、大事にしてくれた、そして愛してくれた」
そう言って直樹は俺に抱きついてきた、俺はそんな直樹を受け止めたが、直樹のことを恋愛的な意味で好きなのかは分からなかった。だから、そう言ってみた。
「直樹、お前のことは十八年も一緒にいたから愛してる、でも恋愛的な意味では分からない」
「僕のことを愛してるなら、恋愛的な意味でも好きになって。うぅ、ひっく。だって僕たちセックスできた、体の相性も悪くなかったでしょう」
「あれは直樹のヒートに俺が引きずられただけだ、平常時だったら絶対に直樹に手はださなかった」
「じゃあ!! 今すぐ手を出してよ!! 僕は翼が好き、大好き、本当に愛してる!!」
俺がそういったら直樹が自分の上着のボタンをはずして胸が見えるようにした、ズボンと下着を蹴り飛ばすように脱いでほとんど裸で直樹は俺に覆いかぶさってきた。そうして直樹は俺にキスした後、オナニーを俺の目の前で始めた、自分のものを左手でこすって立たせて、右手は直樹のお尻の穴に指を入れて両足をひろげてオナニーを始めた。
「直樹、今すぐにそんなことは止めるんだ」
「ヤダ!! 翼が抱いてくれるまで、僕は翼を誘惑する!!」
直樹は顔を真っ赤にして真っすぐに俺を見てオナニーをし続けた、そのうちに直樹のお尻の穴からは愛液が出てきて、くちゅくちゅといやらしい音がし出した。
「はあ、はぁ。翼のものが欲しいよ、翼にキスして貰いたい。胸もいじって欲しい、お尻の方も奥まで翼のでこすって欲しい」
「止めるんだ!! 直樹!!」
俺は直樹のオナニーをこれ以上は見ていられなくて目をそらした、そうしたら直樹は俺を畳の上に押し倒して、その上でオナニーをし続けた。直樹の吐息が俺の耳にかかって、くちゅくちゅといういやらしい水音が大きくなっていった。直樹はとろけるような顔をしていて、俺に向かって囁きかけてきた。
「ほらぁ、翼のものがたってきた。ねぇ、翼。僕が舐めていい、僕の口で翼のものを可愛がっていい?」
「だっ、駄目だ!! これは違うんだ、ちょっとした反射だ!! すぐにおさまるから触るな!!」
「そうかなぁ、翼のズボンの前がキツそうだよ。それにああっ!! 僕のほうは限界、翼が欲しくてたまらない」
「こらっ、直樹!! 俺のズボンのチャックを口で下ろすな!?」
そんなことをしていたら電話が鳴った、外からの電話ではなく母屋からの電話だった。俺は慌てて直樹を押しのけてその電話をとった、そうしたら俺の雇い主の直樹の父親からの呼び出しだった。オナニーが満足にできなくて直樹は不満顔だった、俺が母屋に行くというとますます不安そうな顔をして、反射的に無意識なのだろう直樹は左手の薬指を握り締めていた。
「お久しぶりです」
俺はほぼ十八年ぶりに雇い主の直樹の父親に会った、綺麗で柔らかい顔をしてる直樹と違って、その父親は厳しそうな顔をしていた。そして、こう言いだした。
「よくきたな、とりあえず座りなさい。十八年間、直樹を君に任せていたが、来月には君を解雇することにした。直樹も成人したらしいし、乳母はもう要らないだろう」
「俺が辞めた後、直樹さまはどうなりますか?」
「そんなことは君は知らなくていい、まぁ適当に役に立つαの男と結婚させる気ではいる」
「直樹さまには聞かないんですか? だって直樹さまの伴侶ですよ!?」
「あの子は予定外で出来た子だった、だから君のような乳母に預けていた。今後は家の役に立って貰う、美樹本家の子どもとして当然のことだ」
「つまり直樹さまの意見は必要ないとお考えなのですね」
「ああ、そうだ。乳母とはいえ君には関係ないだろう、さがってよい」
「はい、分かりました」
俺は雇い主である直樹の父親の態度に腹が立った、今まで俺に預けてすっかり放置していた上に、直樹の意見を聞かずに結婚を進めるなんて酷い父親だ。俺はもう一度直樹のことをよく考えた、直樹は最初は小さな赤ん坊だった、でも今は自分の意見が言えるくらい立派な青年に育った。俺は直樹を守りたいと思い、来月になったら一緒に連れていこうと思った。でも、俺が離れに帰る前に今度は執事さんから呼ばれた。
「書類上は来月まで雇用致しますが、今日中に出ていって頂きたい。直樹さまにはαの花嫁として特別な教育が必要です、その教育の邪魔になるのでどうかよろしくお願いします」
「αの花嫁として特別な教育って何ですか?」
「それはベットの中での特別な作法などです、身分の高いαの花婿様を怒らせるわけにはいきませんので」
「そうですか、わかりました。今日中に俺のものは全部持って出て行きます、それでは」
そうして俺の心は決まった、まだ直樹を伴侶として見てはいないが、こんなところへは置いておけないと判断した。だから、部屋に帰ったら不安そうに待っていた直樹に言った。
「直樹、俺は解雇された。今日中にここをでなきゃいけない。だから、俺と一緒に出て行こう」
「本当に僕も、僕も一緒に行っていいの?」
「直樹がここに残ると他のαとの見合い、それを受けなきゃならないぞ」
「それは嫌、僕が好きなのは翼だけ!!」
「それじゃ、行こう。俺は直樹が好きだからできるだけ努力する、もしその努力が実を結ばなければ帰ってくればいい」
「ヤダ!! 僕のことなんか考えてない実家なんてどうでもいいよ、僕が翼自身についていきたいんだ!!」
俺が手を伸ばしたら直樹は嬉しそうに頷いた、そうして荷物を少なくしてまとめて、俺たち二人は美樹本家から去ることにした。
「よし、それじゃ。行こう、直樹」
「うん、翼」
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