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 そもそも演技なんてしたくなかったし俺はダンスが出来ればそれでよかったが、ハルがめずらしく強気で引かないものだから渋々出演することになった。 「もっともっと多くの人に君を見つけてもらうために話題性のある作品に出演することはとても価値があることなんだよ…!」  最初に話を聞いたとき、出るわけねーよと振った手を捕まれ、必死の形相でハルは言った。 「ただ新曲を出して音楽番組に出るだけじゃ足りないんだよ!もっと君を見つけて貰わなきゃ、もっともっと…!」  綺麗な顔に2つ、ドロドロとした渦巻いたようなハルの大きな目を見ているとなんだか得体の知れない恐怖を感じて気付いたら承諾していた。 「…これでもっと、君が|一等星《神様》に近づくね」  ふわりと花が咲くように笑ったハルの顔からは想像ができないくらいの強さで、俺の手は握られていた。

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