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やっぱ、そうなるよな。なんかわかってた。 2
俺はぶちぶちと文句を言いつつも高峰に着いていく。中途半端に焦らされた身体は、いつものように連続で脳イキするのを求めてしまっているから拒否なんてできないんだ。
一緒に高峰の家に向かってる途中、新作の相談をしてくる高峰。ちょっと声が弾んでいるのを聞くと、やっぱコイツは根っからの催眠マニアなんだなとか思う。つーか、新作は俺に色々催眠を試して流れを考えたんだそうだ。
「ちょっと今までと流れが違うんだよね。誘導も今までやったことないのに挑戦してみたし」
「何、お前、俺でそんな実験してたのかよ」
「自分的には、猶木がつらすぎないで気持ちよくなるギリギリのとこを見極めた感じにしてみたんだけどね。でも今まで作ったのと全然雰囲気が違うからどうかなーとかは思ってる。最近はお前をいかに蕩けさせるかが楽しいからそういうイメージでさ。目の前で反応見られるのって楽しいもんだな」
しれっと言うことかよ。
でも確かに最近の高峰は以前より暗示が優しい気……はする。少しスキンシップは増えたような気もするんだけど、それは俺が触れても怒らないって言っちまったからな。気持ちいいからいいんだけど。
いや、それだけじゃなくて、高峰の俺を見る視線が変化してきてるのを本当はわかってる。でもコイツも言わないし俺も言わないけど。
いいんだ、俺と高峰はそういうんじゃないとこでガッチリ結びついちゃってるから……って思ってるのは俺だけかもしれんけども。
でもなぁ、そういうことになったらやっぱ俺が下なんかなぁ……なるかわかんないけど催眠でトロトロにさせられた俺が高峰に何かする想像はつかないよな。そっちは全然知らん世界だけど……まあ、高峰ならいいか? 催眠っつー知らん世界も高峰に教えてもらったようなもんだし、コイツは気持ちくないことはしないでくれそうだし?
「おい! おい、猶木」
「え?」
「話聞いてねぇの?」
「聞いてたって。新作だろ? いいんじゃねぇの」
高峰がじとーっとした目で見てきてるけど、なんなんだ? 相変わらずゾクゾクする目をしてるなぁ……って違う違う。
「いいならいいけどね」
「え、なんだよ」
右の口角が上がってるのが見えちまって少し焦る。高峰のこの顔は何かを企んでいる顔だ。でも聞いても答えてくれないで「家に着けばわかるだろ」って言うばかりだ。しくじったな……。
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