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催眠≠夢 5
「あ、その顔久々かも。クル……」
「あき、あき……ら、いれ……て。い、かせて……も、むりぃ」
「可愛い。よく頑張ったね。ご褒美あげる」
暁が俺の脚を抱えてグッと先を押し入れてくる。……のに、入り口だけでグチュグチュさせている。
「たの、む……からぁ……おくぅ」
「エロい」
そう呟いた途端ズプンと入り込んだ暁のチンコが俺のいいとこをとらえて、俺は射精した。ガクガクと身体が震えて頭が真っ白だ。
わけわからんくらい気持ちいいのに、暁がぱちゅぱちゅと腰を打ちつてけくる。
「だめぇ……あぅ……も、だめぇ……」
「相変わらず締め付けがキツい……気持ちいいけど、義久じゃないとイけなくなる」
「はぁうぅ……」
「っ――出る」
暁のチンコがぴくぴくと中で動いているのすら気持ちよくて、「あ、あ」と声がもれてしまう。そのまま暁はしばらく俺の中に居続けて、俺の身体に触れたり頭を撫でたりしていた。
「解除する? このまま寝ちゃうなら寝たあと身体拭いといてやる」
「ね、る……」
「わかった」
ぐったりしてて動けそうにない。
催眠は熟睡すると勝手に解けちゃうもんなんだ。でも残ることもないわけではないらしい。その場合は起きたあと解除すればいいだけなんだけど。
翌朝、暁にちょっと拗ねてみせたくらい悪くはないだろ。
暁は「悪かったって」なんて言いながらも「まんざらでもないくせに」ってあの俺がゾクリとする視線で見てくる。へーへー、そうですよ。よくおわかりで。
催眠しても毎回必ずヤッてるわけでもないから、ヤるかどうかは完全に暁の気持ち次第だ。
最初の頃、絶対に自分からは踏み込んでこなかったコイツを知ってる俺としたら、ほんと言うと暁から求められるのもちょっと嬉しいんだけど悔しいから言わない。どうせバレてるんだろうしな。
「で? 新作のスクリプトは完成したわけ?」
「まあね。今回もなかなかの自信作。つか、今回のは男性向けと女性向けを同梱!」
「はぁぁ? それで最近ずっとパソコンに向かいっぱなしだったわけ?」
「女子ウケがわからなくて難しかったけど、ドMちゃんなら満足してくれるのでは……と」
ただ、これから女性声優と男性声優、絵師を誰を起用するかとか契約やらなんやらがいっぱいあるから俺にも頑張って動いてもらわないととか言いやがる。そういうのは先に言うもんじゃないのかね。仮にも俺は共同運営者だったはずなんだけど。
「まあまあ、驚く顔が見たかったからワザとだし」
「そういうのいらねぇ」
それからは作品を販売できるモノにしていく俺らの作業が始まる。
暁と俺はきっとこのまま色気もへったくれもない関係が続くんだろう。
でも、俺にとっても唯一無二のコイツを離してやることはできない。逃げようとしたって絶対追いかけて……。
「……義久、ずっと隣にいろよ?」
う……俺の負けだ。
催眠って夢と現の間みたいなもんだけど、催眠をキッカケにした俺たちの関係は夢だけで終わらなかったようだ。
―― END ――
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