11 / 16
第4作品「男子校のバレンタインデー」
❁あらすじ
俺は花山男子高校に通う3年生だ。
2/14は年に一度開催される大イベント。そして俺はこの学校で過ごす最後の年、2年の【姫】音葉を
俺の虜にするためとある系アックを実行することにした。
卒業しても音葉がほしい、永遠に俺の姫になってもらうためにやることは一つ……。
❁試し読み 10ページ
ふふふっ 眼鏡をくいっとして
俺の名前は唐澤健人 、花山 高校に通う三年だ。
この高校にはとある伝統行事がある、それは男子校なのにバレンタインデーがあることだ。
つまり学校には女役がいるということになる。
それが【姫】と呼ばれる美少年だということだ。
美少年つまり姫は毎年学年別総選挙で決まることになっており、毎年継続的に選ばれているものもいれば落選しているものもいる。
特に二年の川口音葉 はダントツで可愛い、ただ可愛いだけでなく憎たらしい口調も人気の秘密だ。
いわゆる罵られたいという意見もあり選ばれた姫である。
かという俺もこの憎たらしい口調を持つ川口音葉をドロドロのぐちょぐちょにするのが楽しみというか絶対にこのチョコを使って俺の虜にしてやる。
あんなことやこんなことまでさせて音葉の顔を歪ましてやる。
「ひっひっひっ」
「おい、なんか唐澤気持ち悪いよな」
「近寄らないでおこう」
三年の同級生から俺はオタクと呼ばれている、別にオタクではない、ただ姫という人物をぐちゃぐちゃのドロドロにするのが今の俺の目標なのだ。
さてさて明日開催されるバレンタインデーどう音葉を捕まえてこの媚薬チョコを食べさせるか。
「ひっひっひっ」
当日 放送室
『さぁー始まりました、今年も来てしまったバレンタインデー!! 三年生は卒業するから今回も気合い十分ってとこか? さてさて他校とは違うバレンタインデーのルールを説明します。
まず、普通は女子から男子へのチョコ渡しなのだがこの学校には男しかいない、なのでルールが違うぞ、まず全生徒は姫にチョコをあげられる、そして姫にお気に入りをされれば最高の日常が待っているということだ、
今年も気合い入れて頑張るんだぞ!!
さてさて、今年の姫を紹介する、まず
エントリーナンバー1 一年三組の
聖陽一 こりゃまたべっぴんで可愛い美少年だ。
俺も思わず参加してとっ捕まえたいところだ!!
そしてエントリーナンバー2 二年一組川口音葉 音葉ちゃんは二年連続で姫を勝ち取っている、やはり人気なのは憎たらしい口調なのか??
そして最後エントリーナンバー3三年三組 尾崎雪 ここまで未遂を維持していたが卒業間近で処女喪失の危険もありうる……。果たしてオオカミたちから逃げられることはできるのか!!?
えっとここで情報が学級委員たちが職員室を制圧したと報告がありました、では一日がかりの姫争奪戦、いやいや花山高校伝統行事のバレンタインデー開催です!!』
放送委員の熱烈的な実況で生徒達の目の色は変わった。
そして俺もこの媚薬チョコを持ち音葉を探す。
姫たちは実況が始まる寸前、つまり登校時間中に学校のどこかに隠れているのだ、見つけてチョコを食べさせ、さらに俺はこの媚薬入りでドロドロにする予定だ。
「はぁ……はぁ……勝ち取ってやる」
検討はある、姫たちが隠れそうなところだ。
『ああっと!!! 尾崎雪、見つかった、逃げるが数人のオオカミに追われているさすがにこれは絶体絶命か!!!』
開始十分で見つかるなんて気の毒、でもこの学校にはもう一つ伝統の行事があるそれはホワイトデーだ。
つまり【王子】がいるということ。
ここまで言えばもう分かるよな?
『おおっと、姫を守る騎士が現われた!! オオカミたちは怯んでいるぞ、その間に雪は逃げる』
そう、バレンタインデーの時、王子の役割は姫を護衛する騎士になるのだ。
そして王子もまた毎年学年別総選挙でイケメンが選ばれる。
とここで姫に王子がいるのであれば俺たちは引っ込んでろという思いもあるだろう、しかし王子もまた姫を抱くことは叶わないこともあるのだ。
特に三年の雪はほぼ未遂、ちょっと触られたことはあるらしいが一年間の中でうまく過ごしていた。
クラスが違っていたからなんとも言えないが雪は逃げることを選択したそうだ。
まぁ今回俺の目標は雪ではなく音葉だ。
検討している場所を一つずつまわるが見つからない。
まさかなと思い使われていない教室をまわることにした。
教室のドア窓から中を覗き込むと足が見えた。
いた。
「すーすー」
こんな隙だらけの姫をさてどうするか、というか騎士すらいなかったんだけどもしかして罠か?
持っていたチョコを口に入れようとするが熱で溶けることもなく俺は途方に暮れていると背後に誰か立った気がした。
振り向く前に俺の腕は掴まれ逃げられないようにされる。
「は?」
「喋るな」
俺は頷き従う、王子だろうな。
「お前音葉をどうするつもりだ」
喋るなって言ってる手前でどう対応をしたらいいのか迷っていると
「これがチョコか、音葉に食べさせようか」と言ってきたのは、ラッキーだけど騎士がそのような言葉を吐いてしまっていいのか?
俺の疑問が分かったのか騎士は
「俺、音葉に恨みあるからいろいろしたいんだけど、あんたもそうなの?」
ほぉ、三年に向かってその口調なかなかだな。
ちなみにこいつは二年の王子で早稲田隼斗 、超絶イケメンだが姫をあまり思ってないのも噂で知っている。
「騎士よ、俺と組まないか?」
「組む? お前と」
「そうだ、俺は音葉をぐずぐずのドロドロにしてやりたいんだ」
「ほぉ、いいね、では交渉成立ということで」
さてと許可も下りたところでこの眠り姫を起こすとしよう。
王子はすかさず姫を拘束した。
腹に足を置きさらには腕で動けないようにしていた。
しかし拘束の仕方が本気すぎて少し戸惑うが
「んにゃっ!?」と起きた。
「は……隼斗」早稲田のことをそう呼んでいるということは知り合いなのかそれともちょっとした友人なのかは分からないが状況的には最高のシチュエーションだ。
「お、お前誰だ!! め、命令だ!! 僕から離れろ」
どうしてこう叫んでいるかというと姫曰く、姫の言葉は絶対!! な感じで過ごしているらしく言うこと聞かないとあの憎たらしい口調でいろいろ言われるらしいからああ言っているみたいだ。
でも俺とそこの王子様は聞かないんだけどね。
「一度黙ろっか」となにもためらわずに早稲田と音葉はキスをしていた。
うわぁーいいもん見ちゃった。
「んっんっ ぷはぁ……」鼻も摘ままれた音葉は苦しいのか顔を真っ赤にしていた。
「で、先輩早くチョコを」
「ああ」って俺のこと先輩って分かっていてあの口調なのかイケメンって怖いな。
「いや、やめろっバカ!! んぐっ」ほっぺを二本の指で挟まれチョコは音葉の口の中に入った。
王子の手によって吐き出さないように抑えられていた。
うわぁー無理矢理ご馳走様です。
じーっと見ていたら王子の目配せがあった。
「それ俺も食べて平気なやつ?」
「いや、これは……まずいかもしれない」
「分かった」
口元から手をどかすと音葉は効き目が早かったのかすでに茶色いよだれを垂らしていた。
「いひっ……なっなに入れやがった……」
「はぁ……はぁ……」と息苦しそうな呼吸をし始めた。
王子は拘束を解き教室の床へと体を預けていた音葉は身をよぎらせていた。
やばい、理想。
俺はすかさずごくりと唾を飲み込んだ。
「で、この後はどうするの?」
続きは文学フリマ東京39またはDLsiteまたはBoothにて!
発売に関しては12月1日以降になります。
詳細などはXまたはnoteに掲載してます。
どちらとも枝浬菰と検索を
※ぐちゃぐちゃ・性的描写・玩具・2輪・ハピエンが含まれます。
ともだちにシェアしよう!