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注釈1 月下の交わり

 月下の交わり(げっかのまじわり)  魏の哀王(男)が、見目麗しい貴公子、龍陽君(男)をはじめて夜伽に呼び出した時のことだった。  龍陽君は「月が私たちを見ています」と哀王をいさめようとしたが、  哀王はその恥じらう様子に、ますます淫心をかきたてられ、 「月に我らの交わりを見せつけてやろう」と答えた。  このことから、男性同士が初めて交わることをいう。  また、相手を巧みに誘う技のことも示す。  後に、知識人階級は「この表現は、野外での交わりを連想させる」として嫌ったが、現代でも月下の交わりに憧れる者は多い。  同様の表現に「花に攫《さら》われる」がある。この花の種類は、桜(日本)、海棠(中国)、木槿(韓国)、油桐花(台湾)、ジャカランダ(南米)、など、地域によってさまざまである。  これは花の舞い散る下で、恋人を「おまえが花に攫われてしまうかと思った」と言って、抱きしめるのである。そこから月下の交わりにつなげていくことも可能である。  民明書房刊『決定版 東洋男色大全』江戸川準一より引用。  続きはカクヨムで連載しています。  ご縁があれば読みにきてくださいね!  https://kakuyomu.jp/works/16818093082463824652

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