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01性奴隷として買ったけど、手が出せない

「異世界に来たって、たまるもんはたまるんだよなぁ」  俺、佐藤海斗(さとうかいと)黒髪に茶色い瞳の典型的な日本人だが先日異世界転移をした。全然違う世界である剣と魔法の世界をお腹いっぱい堪能中だ、ちなみに家にいたらいきなり異世界の森に放り出されたパターンだ。ご都合主義なことに言葉は通じるので、その異世界の街まで行ったら仕事を貰えた。仕事はありがちな冒険者である、二年くらいがあっという間に過ぎ去り俺は十七歳になっていた。 「娼館とか病気が怖いもんなぁ、実際に病気にかかっている冒険者もいたし」  そして今は性の解放に悩める一人の男である、一生懸命に働いてお金もそこそこ貯まった。そこで性欲もそこそこたまっておることに気がついた、最初は娼館に行こうと思ったがあそこは性病が怖い、それに相手が女性だから妊娠させてしまう心配もあった。どうしようかとうんうん考え込んでいたら、仲間の冒険者が奴隷を買っているのを思い出した。 「相手の人権は重んじたいし、でも俺もスッキリしたいんだよなぁ」  それで俺は奴隷商人のところへ行ってみることにした、奴隷が可哀そうで買えなさそうなら引き返して買うのを止めればいいだけだった。そんな感じで奴隷商人のところへきた俺だったが、思ったより明るく清潔なところだった。もっと檻の中とか暗い倉庫を想像していた、そうしてやってきた奴隷商人に俺は聞かれた。 「ようこそ、お客様!! どのような奴隷をお求めですか?」 「えーと、夜の相手もしてくれる奴隷で、病気が怖いから処女。それにうーん、女の子……いや男の子でお願いします!!」 「かしこまりました、それではあちらの子とかどうでしょう?」 「あっ、可愛いね。まるで女の子みたい」  そうして俺は奴隷商人にいろんな男の子を見せて貰った、なんで男の子なんだって? 決まっている妊娠の可能性が無いからだ、女の性奴隷を買ったが妊娠させて責任をとることになった。なんていう未来は怖いので男の子にしたのだ、相手が男の子でもフェラやこすって貰うくらいならば、それでもう大丈夫で性欲発散には十分だと思った。そう考えながら俺はいろんな奴隷の男の子に話しかけた、その中で一人だけ気になる子がいた。白に近い銀髪に蒼い瞳をした、俺より随分と小さい男の子だった。 「俺は海斗、こんにちは」 「はっ、はい。こんにちは、僕はサシュです、十歳です」 「えっと君は性奴隷なのかな?」 「………………はい、そうなのです」 「相手が男性でも平気?」 「………………へっ、平気です!!」  その子以外の皆はあっけらかんとしていて、はい性奴隷ですよ、買って、買ってとアピールが凄かった。奴隷商人さんに聞くとそろそろ新しい奴隷を仕入れる時期で、早く買ってもらえないと過酷な労働が待っている鉱山行きなのだそうだ。できれば二、三人買ってくださいと言われたがそんな気はなかった。俺は結局、そのサシュという子が気になってお買い上げすることにした。奴隷商人さんは気前よく潤滑剤をくれて使い方まで教えてくれた、そうして俺がサシュを買って奴隷商館から出て行った。小さなサシュを手を引いて宿屋に連れて帰ったのだが、サシュはおどおどしていてとても手が出せなかった。 「だっ、大丈夫です!! ぼっ、僕を使ってください!!」 「いいよ、いいよ、そんなに切羽詰まってもないから、そのうちに俺の相手をしてくれると嬉しい」 「かっ、カイト様はいきなり僕に突っ込んだりしないのですか?」 「そんなことをしたら血が出ちゃうし、凄く痛いよ。俺はそんなことはするつもりはないよ」 「………………」 「とりあえず一緒のベッドで眠ろうか、少しずつ俺に慣れていって欲しい」  こうして俺は女の子が好きだけど、男の性奴隷を買いました。今まで男の子に対して性欲を抱いたことはないし、だからおいでおいでと俺の腕の中に招き入れたサシュとも普通に眠ることができた。そうやって俺はサシュと仲良くなっていくつもりだった、そして実際にそうなることを願った。 「カイト様、お荷物お持ちしましょうか?」 「うーん、様はいらないよ。カイトでいいよ、サシュ」 「そうですか、それではカイト。お荷物お持ちしましょうか?」 「それなら荷物を二つに分けようか、サシュ一人でこの荷物は重過ぎる」  サシュは小さな体で荷物持ちや細々としたことをしてくれた、体が小さいから全ての荷物は無理だったがそれでも十分に俺の役に立ってくれた。それから依頼を受けてサシュと一緒に魔物退治にも行った、二人でおしゃべりをしながら駅馬車に乗って、目的地までにサシュのことを色々知った。サシュは普通の家の子どもだったが、父親が大酒飲みで借金を重ねた。それで払うに払えなくなって、結局子どものサシュが奴隷商館に売られたのだった。 「まぁ、人生いろいろあるよね。サシュ、あんまり緊張しないで楽に生きていこうよ」 「………………カイトは変わったご主人様です」  そうして駅馬車で遠くの村に行ってそこで村長から魔物であるオーガの場所を聞いた、村人は四分の一が殺されたのだとも聞いた。サシュはその言葉に震えあがっていた、俺はこの二年間で慣れたことだったので、大丈夫だよとサシュの頭を優しく撫でておいた。 「カイト、オーガだなんて一人では無理です!! パーティを組んで立ち向かう相手です!!」 「普通ならそうなんだろうけど、でもそんな時間は無さそうだよ」  そうしていたら村に魔物が出た、身長が二メートルを超えるオーガだった、俺はいつもどおりロングソードを持ってオウガのところに駆けていき、村人を掴んでいた右手を容易く斬り落とした。ぎゃああぁぁとオーガは悲鳴をあげて俺に向かってきたが、それを躱して今度は左足を斬り落とした、そして転がったオーガを最後に頭を落として終わりだった。 「ほらっ、サシュ。俺一人でも大丈夫だったでしょ」 「え? ええ!? ええええええ!?」  俺はちょっと異世界に来てパワーアップしたみたいなのだ、この異世界の重力が軽いのかもしれない、所謂ここでは俺はスーパーマンみたいなものだった。サシュはしばらくの間この結果に驚いていたが、帰りの荷馬車では俺に寄りかかって居眠りをしていた。俺はそんなサシュを見てホッとした、化け物みたいに警戒されたら悲しかったからだ。そうして俺は依頼された金額を冒険者ギルドで受け取り、もう一つの夜の戦いに備えた。 「……カイト、……強い」 「こう無邪気に寝られるとなぁ、俺の相手はまた今度してもらうか」  宿屋に戻って湯を使って体を綺麗にすると、サシュはすぐにベッドで寝てしまった。まぁ、昼間にあんな大きな魔物を見て緊張していたのだろうと思った、俺も戦ってある意味スッキリしていたので、そんなサシュを抱きかかえて寝ることにした。 「サシュ、いつか俺の相手をしてくれよ」

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