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第1話
昔から祭りずきだった俺は、社会人になってから、全国を回って参加をした。
神輿の担ぎ手をはじめ、どんなハードで難しい役を任されても大歓迎。
が、今回だけは、乗り気になれず。
なんたって、褌の着用が求められたから。
裸にはっぴを羽織ることはあれど、今の時代、褌とは、なかなかのもの。
現代っ子の俺には抵抗感が強かったとはいえ、歴史ある伝統的な祭りに参加できるのは光栄なこと。
「むしろ、いい機会だ!」と腹をくくり、 褌をつけて臨んだところ。
この祭りの内容は、神社に祀る女の神をよろこばせるため、褌の男たちが一心不乱に踊るというもの。
十人で組となり、二組ずつが、どちらのほうが華々しく踊れるかを競う。
勝敗はつかないものを、二組は喧嘩をするように踊りあって。
俺も踊り手の一人として熱中するうちに、恥じらいもくそもなくなり。
祭りが済んだころには、すっかり褌が体になじんで、そのまま打ちあげに。
神社の本殿のまえ、夜空の下、褌の男たちが酔っぱらって喚きたて大笑い。
こうして、どんちゃん騒ぎをするのも、女の神にたのしんでもらうためだとか。
さすがに俺はよそ者とあって、地元のおっちゃんらとは距離をおき、酒をちびちび。
ほろ酔いになって、ふと視線を落とし、褌を触ったもので。
「意外と絞めつけ具合がいいな」と褌を撫でていると「よお、兄ちゃあん」とおっちゃんが肩を抱き寄りかかってきた。
「勃起しちまったかあ?」
ぎょっとしたものを「ほれ」と顎をしゃくられ、見やれば、褌をもっこりさせる人らが。
眉をしかめれば、おっちゃんはけらけら笑い、酒臭い息を吹きかけ曰く「祭りでの興奮冷めやらぬでさあ」と。
「まあ、女の神さんの視線を意識して、よけい体がたぎるんやろ。
神さんも、男が元気なのを見るほうが、たのしいやろうし」
「ほれ、若い兄ちゃんも神さんをよろこばせえや」と手を重ねて、褌を揺すりだした。
「ちょ・・・!」ともう片手で引き剥がそうとするも、力がはいらず。
手首をつかんで指を震わせるうちに、俺の手ごと褌を揉み揉みされ「は、ああ 、だめえ・・・」と悶えてしまい。
「二人の手を重ねて、あえて見えんようにして、女の神さんを焦らすのも一興や。
神さん、見えんかもしれんが、よお聞き耳立ててみい。
お漏らしで濡れた褌が水音をたててるでえ」
その言葉に煽られ、また女の神の視線が意識されて「や、やあ、あふ、あん、や、らあ、やらあ・・・!」と顔をふりつつ、股からくちゅくちゅ。
調子づいたおっちゃんは「お、乳首もびんびんやんか。はっぴが擦れてよおなったか?」と胸を舐めて、もう片手で尻を揉み揉み。
揉みながら、食いこむ褌越しに尻の奥を突いて。
「やあ、おっちゃ、胸、吸、ちゃ、やああ!」と愛撫にほんろうされるまま、ヨがったものの、そう、ここは野外の宴会場。
そりゃあ、人目について「おう、兄ちゃん、えらい悩ましいさまやないの」と赤ら顔のおっちゃんたちが寄ってくる。
「若い男が射精するとこ、女の神さんも見たいやろうなあ」と一人が云えば、おっちゃんは愛撫をやめ、俺を倒して仰向けに。
二人して俺の太もも跨ぎ、褌のもっこりで、俺の股間の膨らみを挟み、擦りあげてぐちゅぐちゅ。
だけではなく、二人とも胸に顔を埋めて、乳首を舐めて吸ってしゃぶって噛んで。
「ら、らめえ、二人でえ、ひいあ、お、ちゃ、おっちゃ、俺、も、もお・・・!」
暴力的な快感に脳天まで痺れて、褌越しに大量射精。
とり囲むおっちゃんたちは「若いのう」「かわいいやんか」「けしからん体やな」とにやにやしつつ、褌を張りつめてぱんぱんに。
もちろん、一回で済まず「もっと、女の神さんに、よろこんでもらおうなあ」と大勢のおっちゃんたちに体をまさぐられて。
しゃぶり、しゃぶられて、ちんこで乳首を揺すられ、全身足のつま先まで舐めまわされ噛まれて、尻の奥を指や舌でかき回され、おもちゃでイタズラされて、などなど。
メスイキまでさせられ、過剰な快感を処理しきれず、放心していると「じゃあ、最後は活きのいいのを」と若い男が登場。
「こいつは成人したばっかで、めでたく今年から祭りに参加できたんや。
ほれ、見てみい、この褌を破りそうな巨根」
「兄ちゃん犯しまくって、神さんをよろこばせえ」と背中を押されて、おおいかぶさった彼の、ぎらついた目よ。
「おっちゃんたちのイイナリになるな!」との説得は効きそうになく、そも口を開く暇なく、褌をずらして露わになったそれで俺を貫いた。
褌のもっこりを見せびらかされながら、焦らされたあとだけに初手から「うひいいい!」と潮を吹いてしまい。
体力精力溢れる若い男の暴れ狂うような腰の打ちつけに、イきっぱなしにあひあひ。
おまけに褌をもっこりさせたまま、にやつく、おっちゃんたちが視線で犯すのが拷問のようで。
「は、はあ、はあん、見な、でえ、ふひいい!あ、ら、らめえ、神、さま、の、まえで、中だし、しな、でえ、うああ、くああああ!」
目が覚めると、死屍累々のように酔っぱらいどもが寝ころがっていた。
それらの褌はもっこりしていないし、俺にも体の異変はなく。
「なんだ夢だったのか」とほっとするような「俺はホモなのか」とげんなりするような。
複雑な心境を持てあまし、女の神がおわす本殿を見あげたものだ。
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