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第1話
今日は経済界の著名人が集まるパーティーでの仕事。
これからの経済界を引っぱっていく新進気鋭の若者として、俺の雇用主、上条CEOには、次から次へと重鎮たちが話しに。
取り囲む彼らに目を光らせつつ、話したがる人たちが近づきすぎないように注意を。
客は上品なセレブばかりとあって、パーティーの雰囲気は和やかなれど、気をぬかず、上条CEOの背後にぴったり。
集まる人が背後に接近するのを阻んで壁に。
たいていの人は俺のどっしとした背中を見あげ、寄りつかなかったが、ふと尻に手の感触が。
「たまたま当たったのか?」と思いきや、がっつり尻の肉をつかんで揉み揉み。
まさかのセレブなパーティーで痴漢。
「しかもボディーガードの俺に!?」と愕然としたものを、撫でまわされ揉みこまれて「ん・・・」と微かに声を漏らしてしまい。
いや、決して反応したのではない。
昨晩、上条CEOに尻を叩かれまくって、今もじんじん肌が疼いていたから。
しかも尻を叩かれただけではなく、大きいディルドを咥えこんだ状態で。
「よくもお前!
見せつけるように、俺の顧客に色気づいていたな!ええ!?」
「ち、ちがあ、はひいい!あの人、はあ、格闘好きでえ、俺のことを、知ってえ・・・!」
「だからって乳を揉ませるなんて、そばにいる俺を嘲笑いコケにするようになあ!」
「い、今も、筋肉、あるか、って、くうう!ふあ、ああ、上条、さあ、もう、もおお、俺えええ!」
「おいおい思いだすな」と奥歯を噛みしめるも、布越しに尻の奥を指で突かれ、股間の際どいところを撫でられて、だんだん体が火照って息も浅くなり。
もうすこしで勃起しそうだったところ「すみません、皆様」と上条CEOが話を打ち切った。
「今からスピーチで、準備をしなければならないので」
ほとんどの人が「そうですか」「では、またあとで」と引き下がったものを、背後の痴漢が「まだまだ時間あるじゃないですか」といけしゃあしゃあと。
「抱腹絶倒のスピーチにしたいですから、念には念を押して」
まわりの笑いを誘い、鮮やかに返した上条EOの目はぞっとするほど冷たく。
おかげで痴漢は手をひっこめたとはいえ、パーティー後のことを想像し、俺のほうこ冷汗をかいたもので。
そのあと上条CEOは宣言どおり、スピーチで爆笑を起こし、華麗にパーティーの幕引きを。
そりゃあ多くの人が「べつの店で飲みなおしませんか」と誘ってきたが「仕事がのこっていますので」とにこやかに断り、ホテルへと。
しばらくは扉の前に立ち警備をしていたものを、交代のときに「お前、ちょっとこい」と室内に引っぱりこまれた。
で、いやな予感がしたとおりの、痴漢されたことへのお仕置きを。
高級スーツを半端に脱がされ、乳首を吸引する器具をつけられて。
すっかり体を開発された俺はそれだけでイってしまうが、先っぽを縄で縛られて射精できないまま「はあ、くう、うう・・・」と苦悶。
蔑むように見下ろす上条CEOは「昨日の今日で・・・!」と叱咤。
鞭打つような響きに、つい吸引器を揺らしてしまい、あんあん腰を跳ねる。
「俺が命を削るように仕事をしているそばで、おっさんに尻を撫でられて勃起しかけるなんてな!
さすが糞ビッチな落ちぶれた元格闘家だよ!
男なら、あんな成金の脂ぎったおっさんでもいいのか!?
触らせてくれたらチップをはずむといわれたか!?
それとも俺より札束を積むからって誘われたか!?」
「ない、ですう、そんなことお!はう、うう、あれは、痴漢でえ、騒いだら、迷惑に・・・!ああう、だ、だからああ!」
「そう言い訳して集団環視で痴漢プレイをたのしんでたんだろ!」と吸引器を指で弾かれて「はひいい!」と空イキ。
射精を経ないでメスイキしたのは初めてで、急激な快感の過剰摂取に目を回して呼吸困難。
瀕死のような俺を見ても、上条CEOは苛ただしげで「ほんと、お前、いつも謝らないよな。傲慢淫乱なボディーガードめ」とピンクのディルドを取りだす。
閉じていた足を広げられ、乱暴に押しこんでかき回すようにぐちゅぐちゅ。
「はあ、くう、じ、じゃあ、痴漢に、あったってえ、声、あげれば、よかった、ですかあ!?」
「いいわけないだろ!
晴れの舞台で俺の顔に泥をぶちまけるつもりかあ!?」
「はぐう、ううん、だ、だったら、どうしろとお!」
「うるさい!俺に口ごたえするなんて、今日は反抗的でなおのこと憎たらしいな!尻軽な助平筋肉が!
言葉で諭してだめなら、体に躾けるしかないな!がばがばヤリマンよお!」
「ひゃあ、しょ、しょこ、だめ、でしゅうう!」と敏感なところを擦られてからスイッチオンで振動。
「ひぐうう!あううう!」とメスイキしまくれば、なんと上条CEOが勇壮な息子をお披露目。
ついに上条CEOの現物が食らわされるかと思いきや、足を閉じてのまさかの素股。
乳首と尻の奥を大人のおもちゃで弄ばれ、先っぽを絞めつけられながらの究極の生殺し。
「やああ、くうああ!ご、ごめんなしゃあ、上条、しゃあ、んくうう!は、はあ、はああう、許してえ、許して、くだしゃあ、おおおう!」
「急に謝りだして、口だけってのは分かりきってんだよ!
いや、本気で謝たって許さないからな!ずっと、一生、許してやるか!
死ぬまで奴隷のように俺に惨たらしく犯されればいい!
命乞いをするように、許しを求めてヨがってイって自分の惨めさを噛みしめればいい」
「おふうう!や、やらあ、し、死んじゃあ!か、上条、しゃあ、のお、おちんちんがあ、気もちよしゅぎい!ひぐうう、ど、どうか、お許しをお!おっき、おちんちん、でえ、じゅぽじゅぽ、くだしゃああ!」
並の男なら耐えられないだろうところ、さすがは完全無欠の仕事人、上条CEO。
朝になるまで俺の顏と腹に三回、精液をぶちまけ「おっと滑ったあ!」とうっかり挿入なんてなかったもので。
最後まで射精ができなければ、潮を吹きたくても吹けず。
やっと先っぽの縄が解かれても、快感に痺れきった体はすこしも力が入らず、限界まで溜めこんだ熱の解放をできず。
まあ、おかげで、翌日の夜伽も筆舌に尽くしがたい惨たらしいものになったが、それはさておき。
後日、またもや経済界の著名人の集会に赴き、上条CEOの護衛をしながら、客たちの話を小耳に挟んだことには。
「筑摩会長、男性社員にセクハラしたのがばれて会社から追いだされたんだって?
奥さんには離婚されるし、身内や親戚からは絶縁されるし、この経済界からも面汚しだって追放されて、まあ、自業自得よね」
「筑摩会長」とは、あのときの痴漢だ。
俺の尻を撫でまわした直後にタイムリーな騒動が起こったもので「まさかな」と思いつつ、隙のない営業スマイルをふりまく上条CEOから目を離せなかった。
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