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第1話

18禁のゲームは課金しないと、肝心のエロシーンが見られない。 とあって、いろいろあって会社を辞めてから、家に引きこもっていた俺はゲームにはまって課金しまくり。 心が病んでいたのだろう。 エロ欲しさというより、中毒になったように、わき目もふらず課金ボタンを押したもので。 収入がないうえ、毎日、とんでもない額を課金すれば、すぐに貯金は底をつきる。 闇金に手をだして、とうとう首が回らなくなった俺は、最後の最後まで課金をして崖から身投げ。 したはずが、気がつけば、ゴスロリのファッションに身を包み、ロボットたちと対峙を。 どうも18禁のゲームの世界に転生したのか、という夢を見ているのか。 なににしろ、危険でありつつ、異常な状況。 異常というのは、転生したとの設定のくせに、俺は成人男性のまま、ほかのキャラも女装した成人男性だから。 そのことを気にしてる間もなく、ロボットたちが襲撃を。 エロさを求めるプレイヤーに課金をさせるのが主目的のゲームなれど、一応、物語も戦闘もある。 人が争いつづけた末に荒廃した世界。 かつて、人の争いに使われたロボットがゴミの山になっていたのが、ある日、突然、起動して襲うように。 数少ない生きのこった人人は、人間の絶滅を免れるために、対抗手段として特殊な力を持つ女の子たちを育成。 人の存亡をかけて、愛らしい女の子たちと、邪悪な心の宿ったロボットが戦いを繰りひろげる・・・。 なんて、ゲームのプロローグを思いだしているうちに、女装する俺たちは猛攻にあい、体力が減少。 操作をするプレイヤーは下手なのか、負けエンディングを見たいのか。 「分からなくもないが本腰をいれろ!」と願うも虚しく、チームは全滅。 徐徐に辺りは暗くなり、また明るくなると、ロボットたちの拠点で押し倒されていた。 目のまえには手が六本あるロボット。 二本ずつの手で俺の腕を拘束し、M字開脚を固定。 ゲームでは女の子がこの状態で課金スタート。 制限時間内に課金をしなければ、暗転していき「いやあああ!」と女の子の叫びだけが聞こえる真っ暗な画面に。 すこし間を置いてスタート画面にもどる。 そうなったら俺は無傷で済む可能性が。 戦闘目的でプレイして、エロシーンをとばす人が稀にいるらしいし。 なんてことは18禁のゲームではありえなく。 ゴスロリのワンピースを引き裂かれ、胸も下半身も露わに。 乱暴にしつつ、すぐには追加の課金をしてこず。 ロボットが顔を揺らして、俺の恥ずかしいざまを眺めまわしているよう。 「そうか、ゲーム画面はロボット視点か」と意識すれば、羞恥が湧きあがり、慌ててロボットの顔から目を逸らす。 顏を熱くしつつ「俺の体を見て萎えてくれないかな」と淡い期待を。 それを踏みにじるように「ぶいいいん!」と機械音が。 見やれば、ロボットの手が電マのような形に。 「よりによって俺の課金の仕方と同じかい!」と内心、ツッコむも、両手を胸に当てられて「ひいあ、ああ!」と裏返った声を。 オイルに濡れて、ぐるぐる回る先端で乳首を擦られ、あんあん腰を揺らしてしまい。 これまで自慰でもエッチでも触ったことがないのが、早早、勃起してお漏らしを。 気づいたロボットが下半身に目をやり、胸から手を放して。 はっとして「や、やめ・・・!」と顔をふるも、見た目が電マの手、二つに挟まれて上下され、じゅぶううう! 「はひい、ああ、あああ、や、やめ、お、俺も、女の子、に、やった、けどお、ち、ちんこ、は、だめえ、ああん!だ、だめ、先っぽ、は、ひぎい、くうあああ!」 どんどん課金してだろう。 イってもイっても電マのような手は、しこしこを継続。 そのうち、先っぽにぐるぐる回る先端を押し当てながら、尻の奥に埋めこみ回転アップ。 とうとう、まさに女の子のように射精せず、イってしまい。 人生初のメスイキ、しかもロボットを通しての見知らぬ男にさせられたのが屈辱的で。 歯噛みしつつ「こうなっては挿入は避けられないだろう」と腹をくくる。 せめて、俺と同じように課金しなければいいが・・・。 あいにく、いやな予感は的中して、ロボットの股から生えたのは、イボ付きの巨大なディルド。 「や、だ、やだあ!」と号泣するのに、容赦なく奥まで貫かれた。 機械じかけとあって、ディルドを回転しながら腰を強打。 さらに電マの手で胸の突起をいじめ、濡れた股をぐちゃぐちゃにするという、このワンセットはいちばん高額のはず。 同じように課金した俺から云わせれば「女の子の反応が史上最高にエッチで、見ているだけでイける」。 べつにイケメンでもない、しかも引きこもりの薄汚い俺の、ロボットに犯されて乱れるさまが、女の子キャラのように男をよろこばれるとは、とても思えない。 が、ロボットのイボ付きディルドと電マの手の猛攻は、一向にやまず。 課金するだけ長くエロシーンを見られるのが、このゲームのシステムなわけで・・・。 「どんだけ物好きなんだよ!」とプレイヤーの正気を疑いながらも、課金という鞭に打たれつづけ、発狂しそうにヨガがりつづけて。 「はあ、あん、ふああ、や、やあん、早く、回さな、でえ、しょ、しょこ、らめえ、く、も、もお、やらあ、いっそ、殺し、てえ・・・!」 死を望んでもプレイヤーは聞きいれてくれず、延々に課金するかのように思えたが。 がっしゃああん!とけたたましい音がして、目を見開けば、ロボットの頭が吹っとんでいた。 見あげた先には、武器をふりかぶった女装野郎。 戦闘のときいた一人だろう。 俺のように悲惨な格好をしながらも「立てるか?わるいが急ぐぞ!」と手をとって引き上げてくれ、そのまま走りだして。 「たぶん、おまえも俺と似た境遇だろう? 絶望的だが、俺が途中で逃げだせたのだから、課金を免れる方法があるはず! 仲間を集めて、課金地獄からぬけだそう!」 頼もしい仲間の言葉に奮い立ったものを、この一時の逃避行の先に、また趣向のちがう課金の罠があることを、俺たちはまだ知らない。

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