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第1話
幼いころ、双子の弟、蓮司と父親にプロレスの試合につれていってもらった。
リング上の激闘、観客の熱狂に魅了された俺たちは将来、プレレスラーになることを決意。
その日から柔道をはじめ、レスリング、空手、ボクシングなどの教室に通い、格闘系の技能を一通り習得。
高校卒業後は親の反対を押しきって家をとびだし、満を持して推しの団体へ乗りこんだ。
運動神経抜群、格闘系スポーツ経験済み、しかも双子で体格も顔もよく、リング栄えが抜群。
ということで、はじめは「スターの双子レスラーになって、この業界を牽引していってくれ!」と大歓迎され、期待されたのだが。
まわりにちやほやされたのは、はじめのほうだけ。
すぐに「この見かけ倒しが」「不格好で使えねえな」と唾を吐かれるように。
原因は「プロレスはあくまでエンタメだ」という認識が俺らに足らなかったこと。
だって入団するまで、リング上の戦いは本気のものと信じていたのだから。
コーチや先輩に教えられて認識をあらためるも、幼いころからガチバトルとして鑑賞して真似したり研究していたとなれば、体に染みついた癖のようなものはなかなか修正できず。
実戦を想定して格闘系スポーツを学んだのも裏目にでたようで「ばか野郎おお!相手を殺す気かああ!」「そんな生々しい戦い方したら客がドン引きするだろうがあああ!」と何十回、怒られたことか。
それでも、なんとか前座にでたり、先輩の助っ人としてリングにあがるも「中途半端に戦うなあ!ぼけええ!」「ぶさいくに技かましてんじゃねええ!」と野次がとぶばかりの大不評でファンもできやしない。
おかげで、あまり試合に出場させてもらえず、デビューの話もどこへやら、裏方の雑務をして三年。
成人になったところで「いや、おまえら見こみないから」ととうとう団長に引導を渡された。
「試合にでれなくても練習に励んで、裏方の仕事も黙々とこなす、その姿勢やプロレスへの愛は誉めたいところだけどよ、人には向き不向きってもんがあるからな。
もっと実戦的な総合格闘技に転身するか、まあ、ちがう職種でも、真面目て働き者のおまえらなら、やっていけるし、衰退していくこの業界から去ったほうがいいだろう」
誉めたうえでの俺らを思いやっての言葉に、でも「どうか!見捨てないでください!」「裏方でもいいから関わらせてください!」と命乞いするようにすがりつく。
本気で一生、裏方として支えられればいいとは思っていなく「きっかけさえあれば、覚醒できる!」と信じてのこと。
とりあえず時間稼ぎをしたくて「「俺たちなんでもするんで!」」とシンクロして涙の訴え。
「なんでも、ねえ・・・」と目を細めた団長はある提案を。
「ま、無理強いはしないけどお?ここでやめるなら全額は払えないなあ?」とため息混じりの言葉が耳を打ち、まだ迷っていたものを、蓮司が覚悟を決めたような顔をしてうなずいたに、おもむろに立ちあがりリングの真ん中へ。
今更とはいえ、しどげなく乱れているだろう蓮司を直視できず、うつむきながら、おそるおそる背中に腕を回して抱きあう。
異常な状況下なれど、さっきまで一人エッチをしていたからか、火照って汗ばむ肌をあわせるとほっとし、でも「一太・・・」と熱い吐息を耳に吹きかけられ、ぞくぞくとした快感が。
腰が疼いてたまらず「あぁ、蓮司、蓮司ぃ・・!」と体をすりすり、尻をもみもみ。
ブラジャー越しに胸の突起を擦りつけあい、パンティーの膨らみを押しつけ揺らして先走りと精液をなすりつけあい、聞くに絶えない水音を天井の高い室内に響きわたらせる。
「はうぅ、一太ぁ、見られて、るぅ、撮られてぇ、恥ずかし、よお・・」「ば、ばかぁ、だったら、そんな、腰ぃ、押しつけ、んあ、ああぅ!」とリングのまわりにいる男たちをしばし忘れ、遮二無二、汗まみれの火照った体を絡めあい、尻の奥に指を。
練習をしてきたとはいえ、そのときは違和感と抵抗感、痛みがすさまじく、途方にくれたものだが。
「ひいぃん!だ、だめぇ、一太あぁ、しょこぉ、だめえ!」「お、お前、こそぉ、ああぁう!やぁ、イくのぉ、止まんなぁ!」と今は快感がこみあがるばかりで、お互い三本の指をいれて広げたり突いたりじゅぴゅじゅぴゅ!
ただでさえ自分の漏らす喘ぎから耳を塞ぎたいというのに「あぁ、ふぅあ、一太、一太ぁ、ふひぃあぁ・・!」と堪え性のない蓮司がだらしなく鳴くのを聞くと、より心をかき乱される。
「だまれ!」と思わず口づけをしたら、二人とも童貞、しかもファーストキスで、余裕がなくがっつくまま舌を絡めあい甘露を舐めあうように没頭、熱に浮かされるまま盛んに胸と股間をすりすりぐちゅぐちゅ。
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