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深月~みつき
高校を無事卒業した僕と深月は、地元を離れて同じ大学に通うことになった。
ルームシェアを深月としたいと両親に言ったら、深月の方の両親も賛成だったらしく、あっさり決まった。お互いの家によくお邪魔していたので、その点も安心材料だったらしい。
僕も深月も付き合ってすぐに志望校を同じところに決めた。もちろん将来を見据えてのものだ。一緒にいたいから、というのも確かにあったけどね。
「深月、お風呂空いたよ。」
「わかった……待ってて。」
「……うん。」
ルームシェアということで、一応は二人の部屋はあるけど、僕のベッドはあまり使われていない。深月のベッドは深月が体格が大きいから、という名目でダブルベッドを買った。僕達はいつもそこで寝ている。
今日は金曜日で明日は休みだ……つまり。
「うう、まだ恥ずかしいよ。」
初めては既にルームシェアし始めたその日に致した。初めて同士ぎこちなかったけど、大切にされたのは泣けるほど理解した。一つになれた時は嬉しくて深月の名前をたくさん呼んだ。
あの日から「好き」が今まで以上に溢れてくる。
「雪也?どうした?」
僕がぼんやりな考え事をしている間に、深月はお風呂から出てきていた。まさか初めての時のことを考えていたなんて言えない。慌てて僕は誤魔化した。
「なんでもないよ。まーた、髪の毛濡れたままで来たの?」
僕は手元にあったバスタオルで深月の髪の毛の水気を吸い取る。自然と近づいた顔が傾くと、チュッとリップ音がして、おでこをコツンと合わせられた。
「雪也、我慢できない。ベッド行こ?」
「……うん、深月連れてって。」
僕がそう言うと、軽々と横抱きにされてベッドまで連れていかれる。その間も戯れるように何度も唇を合わせていた。
「あ……。」
「どうした?」
ベッドに下ろされて少し開いていたカーテンの隙間から、丸い月が見えた。
「深月、今日は満月だね。」
「ああ、そうだな。」
深月の姿が、月明かりに照らされている。
「僕の深月への想いも満月になったんだよ……愛してる、深月。」
「───っ!俺も雪也の事を愛してるよ。」
深月から深いキスを貰う。深月の想いが伝わるようだった。深月の手が僕のシャツの中に入ってきて、素肌に触れる。
「はぁっ、みつき。」
「雪也……今日は沢山愛させて。」
「あっ!いいよ。僕も深月を感じたい。」
胸の飾りに辿り着いた深月の指は、すでにツンと尖った先端をくにくにと弄る。僕は自分の声とは思えない甘い声をあげて、身体をくねらせる。
深月は僕のシャツを脱がせると、自分のシャツも脱ぎ捨てた。肌を密着させるようにしながら、再び深い口付けを与えられた僕は深月の背中に腕を回した。
荒い吐息に混じって僕の甘い声が部屋に響く。首筋から色づいた胸へと唇を這わせた深月は、舌で尖りを舐めると、ジュッと吸い上げた。
「ああっ!」
僕の甲高い声に深月が目を艶っぽく細める。反対側も同じく責められた。
「もぉ、やぁ!」
「可愛い……雪也。」
顔中にキスの雨を降らせながら、深月の不埒な手は僕の既に反応している部分をなぞる。
「はぁん。」
何度か撫でられて我慢出来なくなった僕は、深月の手に自ら腰を浮かして押し付けた。涙目で深月を見つめる。
「ちょくせつ、さわって?」
「────っ!」
深月の目が情欲で揺らめくと、下着ごと一気に脱がされた。プルンと揺れた僕の欲はしっかり勃ち上がっている。深月の大きな手でゆるゆると扱かれる。
「あっ、あっ、くぅん!」
扱くスピードを上げられて、いよいよという時に先端の敏感な部分を弄られると、たまらず僕は蜜を放った。
「雪也……」
「んん……」
深月が僕のお腹に散った蜜を掬うと、深月を深く受け入れる為に後孔を解し始める。まだ慣れていない僕に深月は優しくキスをして、解すのと同時に胸への愛撫もしてきた。普段は淡い色の胸の飾りは深月に触れられて色を濃くさせていた。
「ああっ!深月、ソコだめぇ!」
「ダメじゃないよ。気持ちいいでしょ?」
「ん、きもちい」
「いい子」
後ろを探っていた深月の指が、僕のイイトコロに触れた。全身を貫くようなこの感覚が快感だと教えてくれた深月。その証拠に僕の欲はまた勃ちあがり始めている。クチクチといやらしい音を立てて前を扱かれながら、後ろは指が三本入るようになっていた。
僕の痴態を見て、深月は呼吸を荒くして額に汗を滲ませている。
「雪也、いい?」
「うん……きて。」
いつの間にか全裸になっていた深月は、深く息を吐いたあと、ゆっくりと僕の中に入ってきた。
「んん!」
入っては少し出ていくことを繰り返していると、僕の気持ちいいところを深月の欲が抉った。キュウンと深月を締め上げると、唸り声をあげてそこから一気に僕の奥まで挿入ってきた。
「ああっ!」
「雪也、大丈夫?」
深月だって動かずにいるのは辛いだろうに、僕の心配をしてくる。覆い被さるように僕を見下ろす深月に、言いようのない愛しさが溢れ出した。
「深月、今日は深月のしたいようにして?……愛してる。」
「俺も愛してる。今夜は雪也に優しくしてあげられないかも……覚悟して?」
「うん……ああっ!」
深月の律動が始まった。優しくしてあげられないと言いながら、僕の様子を見て愛してくれる。
夜が明ける頃まで、僕は深月の深い愛情を思い知らされたのだった。
これからもずっと一緒にいようね、深月。
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