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「日曜日どっか出かけない?出歩いてももう大丈夫でしょ」 「…良いってば…忙しいんでしょう。 俺に構ってる暇なんてないのでは?」 櫻太さんはいつもにこにこして、話しかけてくれるけど その笑顔を見ているとなんだかモヤモヤしてしまう。 「俺は…櫻太さんと違って陰キャだし。 家にいた方がよっぽど楽しいっていうか」 「えーじゃあ一緒にゲームでもやる?」 「ゲームなんてするわけないでしょ……」 最近は、 なんで俺は櫻太さんと一緒に住んでいて、 あろうことか結婚なんて約束してしまったんだろうと思ってしまっている。 モテるんだし俺みたいなフツーの人間と一緒に居なくたって良いのにと思うけど 櫻太さんは俺のことをすごく大事にしたそうだった。

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