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第1話
※WEB閲覧用に改行を加えております。
一条翔が車の扉を開き、二宮薫)が誘われるように車内に入ると、そこには微かに自分と翔の香りが漂っていた。
その香りを嗅ぐと、瞬時に一昨日ここで翔と交わった記憶が蘇り、これから仕事に向かうというのに身体が熱を帯びそうになる。
昨日、車に乗った時はこれほどまで気にならなかったのに。なぜ、気になってしまうのだろう。
慌てて首を横に振って気を逸らすと、助手席に腰を下ろした。
リラックスしようと、柔らかく身体を包み込んでいくシートに体重を預けると、圧迫されたことで尻穴に感じる硬い機械の違和感が一層増していった。
「んっ♡」
出かける寸前に玄関で抱きしめられ、キスをしながらズボンを脱がされて、抵抗する間もなくアナルに入れられたリモコンローターは、しっかりと前立腺に当たるようになっており、少し擦れるだけでも気持ちよさで力が抜けてしまいそうになる。
その快楽から逃れようと身を捩りながら、無意識に太腿を擦り合わせている薫の様子を翔は横からじっと見つめ、反応を楽しんでいた。
「それ、誘ってるのか?」
不意に聞こえた声に驚き横を向くと、翔が扉を開けたままじっと自分の太腿を熱っぽい視線で見つめていた。
そこには露骨な欲が宿っており、薫は慌てて脚を閉じ、普段どおりの姿勢を取った。
「いくら姿勢を正しても、俺が崩すから無駄なのに」
「あっ♡」
尻穴の中に弱い刺激が走り、思わず声を漏らすと、翔はニヤリと笑いながら、片手でバイブのリモコンを操作し、もう片方の手で薫が座っている座席のレバーを引いた。
背もたれが後ろに倒れると、翔は薫に覆い被さり身体を近づける。
獲物を狙う肉食獣のようなギラついた瞳で見下ろされながら、逞しい手で両肩を力強く掴まれ、その気迫に圧倒された薫は逃げる気力を失った。
「いい子にしてれば、仕事中はローター動かさないでやるから」
「あっ♡ ああっ♡」
ローターで強制的に前立腺を刺激され、ズボンの中で勃起した陰茎がテントを張りながら、鈴口から我慢汁を出してパンツを濡らしていく。
快楽にのまれそうになりながらも、必死で理性を保とうとしている薫の様子を楽しむかのように、翔はリモコンの強さを少しずつ上げていった。
「出勤前なのに、勃起させて。やっぱり同僚に気があるんじゃないのか?」
「違うっ♡ 翔の前だから♡ あっ♡」
「俺の前だから……。そうか。じゃあきちんと薫の期待に応えないと」
「んっ♡」
顔が近づき、唇を合わせられると割れ目に熱くて柔らかい舌が差し込まれ、舌を絡め取られる。
これまで何度も、執拗に舐め取られ刺激されてきた口内はすでに敏感になっており、少し舌同士が触れただけでも下半身に響いて膝をガクガクとさせてしまう。
たっぷりと絡ませ合った唾液をゴクリと音を立てて飲み込むと、唇が離される。
「一生を誓い合ったなら、仕事に行く直前までセックスしてマーキングするのが普通だよな」
「えっ♡ あっ♡」
ズボンを脱がされるとパンツの前部分を掴まれ、下ろされて陰茎を露にされる。
止めようと下を向くと、力が抜けてだらしなく開いてしまった脚と、血管が浮き出て腹に付くくらいに勃起しながら鈴口に我慢汁の雫を作っている陰茎が目に入る。
(こんないやらしい姿、翔に見られてる♡)
恥ずかしさで身動きが取れずにいると、耳元で翔にクスリと笑われ身体がビクっと跳ねる。
「こんなに濡らして、薫も俺とセックスしたかったのか」
「あ♡ あっ♡ あぁっ♡」
翔がローターの威力をさらに強めると、前立腺に痺れるような気持ちいい振動が伝わって腰が浮き、陰茎が跳ねてしまう。
「ローターで前立腺刺激されたのが嬉しすぎて、スケベな求愛ダンスするような薫を知ってるのは世界で一人、一生を誓い合った俺だけだよな」
「そ、そうだから♡ ここじゃなくて別の場所で♡」
「…………」
なぜか無言になり、不機嫌そうに眉間に皺を寄せてしまった翔を不安そうに見つめていると、ローターの威力が弱まっていく。
刺激が弱まり戸惑っていると、陰茎に手が伸びてきて、人差し指と親指で作った輪っかでカリ首をゆっくりと扱かれる。
手が動く度に鈴口からはカウパーが溢れ出し、竿を伝って流れてパンツを濡らし、シミを作っていく。
「らっ、あ……っ♡」
また何かしてしまったのだろうかと不安になりながらも、前立腺と陰茎に同時に弱い刺激を与えられると、甘イキを繰り返して身体をビクビクと震わせてしまう。
しかし、もう一つ刺激が足りなく射精出来ずにもどかしくなりながら、涙目で訴えるように翔を見つめると、翔はそんな薫を焦らすようにゆっくりと竿を扱いていった。
「か……っ♡ かけるぅ……っ♡」
おねだりをするように、甘い声を出すが、それでも強い刺激を与えないように緩く竿を扱かれ、どうすればいいのか分からなくなってしまう。
その様子に、翔は冷たく見放すように薫を見つめた。
「車の中、嫌なんじゃないのか?」
突き放すようにそう言い放たれて涙ぐむが、翔は許してはくれなかった。
本当は、人に見られてしまうかもしれないことなど気にならないほどに、セックスが気持ち良くて、このまま続けて欲しいことをきっと翔は気づいている。
不機嫌になった理由は自分が素直に翔を求めないからだ。
後悔しつつ翔の首に両腕を回して引き寄せると、薫は思い切って赤く色づいた顔を耳元に寄せて囁いた。
「んっ……♡ ごめん♡ すごくいい♡」
すると、翔はゆっくりと息を吐いて満足そうな表情を浮かべたあと、薫に顔を寄せて唇を重ねた。
熱い舌を絡ませ合い深く繋がりながら、尿道口を指先で撫でられると、腰が浮いて竿がヒクついてしまう。
「ちゃんと正直に言ってくれて嬉しい。そんな俺の前でだけエッチな薫を愛してる」
唇を離され、熱の籠った瞳で真っ直ぐ見つめられながらカリ首を握られ、そのまま搾るように扱かれると一気に射精感が高まり、身体が大きく跳ねた。
呼吸が荒くなり、頭がぽぉっとして真っ白になっていくが、それでも翔の手とローターは容赦なく薫の敏感に感じる場所を攻め立てていく。
「あっ、あっ、あっ♡ あぁっ♡ イッちゃう〜〜♡」
腰を反らせながら脚をガニ股にしてガクガクと震えさせて、尿道口から勢いよく精液を噴出すると、白濁とした熱い液体が腹部を濡らしていく。
「今日も上手にイケたから、ご褒美あげなきゃな」
頭の中が真っ白になって意識が飛んでいる最中にも手の動きは止まらずに、そのまま扱かれ続ける。
「あっ〜〜〜〜〜♡ あぁっ♡」
何かが出ると思った瞬間には、尿道を駆け上がる感覚と共に、精液ではない透明な液体が尿道口から勢いよくプシャと吹き出し、同時に尻穴から飛び出した愛液で濡れたローターが車内に振動音を奏でていく。
「んん……♡ う……っ♡ っ……♡」
「車の中で潮吹きながら、アナルからローターまで産んで、こんな変態な薫を受け入れられるのは俺だけだからな」
脱力しながら身体を小刻みに痙攣させ、息を荒くしている薫の様子を満足そうに見つめながら、翔はズボンのホックに手をかけてズボンとパンツを同時に脱ぎ、勃ち上がり切って血管が浮いて赤黒くなっている肉棒にコンドームを付けると、それを薫の尻穴に当てがった。
熱い肉棒を感じ取った尻穴は、これから与えられる快楽に期待して嬉しそうに愛液を垂らしながら、縁をクパクパと伸縮させる。
「なんで、俺が地下に駐車場があるマンションに住んで、車を停める場所に目立たない一番端を選んだか分かるか?」
「あっ♡ 分からなっ……♡ ああっ♡」
腰を鷲掴みにされながら、縁を割って、解された肉壁を押し拡げるように肉棒が挿入してくる。
根元まで深々と挿入されると、亀頭に前立腺を圧迫された刺激で目の前がチカチカとしてくる。
「こうやって、薫とカーセックスするためだよ」
「あんっ……♡ あ~~っ♡」
そのままピストンされ、前立腺を重点的に攻め立てられる度に、肉壁が肉棒を求めて吸い付き、愛液がジュブジュブと音を立てて溢れ出していく。
「あっ♡ あ~~っ♡」
「大丈夫。今日もちゃんと薫のいやらしい姿、撮ってあるから安心して」
翔の動きは止まらず、むしろ激しさを増していく。
車の中で肉同士がぶつかる音が鳴り響き、車内の温度が上がっていくにつれて互いの息遣いが荒くなり、理性を失っていく。
「あ♡ あっ♡ あぁっ、イく~~っ♡」
「薫っ! 愛してるよ! イクッ!」
どぷっ♡ どぴゅるるるっ! ぶぴゅるるぶぴゅっ♡
尿道口から勢いよく精液を噴出すると、しばらくしてゴム越しにじんわりと温かいものが広がり、ナカが満たされていく。
しかし、心は満たされても身体の欲望は満たされていなく、薫は物足りなさを感じてギュッと肉壁を締めつけた。
(中に出して欲しかったのに……)
薫のおねだりも虚しく、翔はそのままアナルから陰茎を抜くと、ゴムを外してティッシュに包んでから足元に置いてあるゴミ箱に捨ててしまった。
いつもならもっと求めてくるのに、他にも何かしてしまったのだろうかと、それを黙って見つめていると、視線に気がついた翔が柔らかく微笑みかけてきた。
「どうした? 物足りないのか?」
見つめられながら、あやすように優しく頭を撫でられて、恥ずかしそうに控えめに頷くとクスクスと笑われる。
「じゃあ、まだローター入れておこうか」
「あっ♡」
尻たぶを広げられて、指で広げられた尻穴に再びローターを入れられ、思わず身体を捩らせるが、翔は気にせずに押し進めてきた。
前立腺に当たる位置にまで入ると、ウエットティッシュで身体に付いている精液と潮を拭き取られてパンツとズボンを履かせられる。
そうじゃないのにと思いながらも、声に出すことが出来ずにされるがままになっていると、翔は運転席へと戻りシートベルトを装着し始めてしまった。
「仕事まで時間あるから、少し遠回りして行こうか」
エンジンがかけられたので、慌ててシートベルトを装着すると、車が動き始める。
流れる景色と一緒に窓ガラスに映し出される、ほんのり頬が上気して涙目になっている自分の顔を見つめながら、自分の身体はこんなにもいやらしく変わってしまったのかと、不安になっていった。
「今はいいけど、仕事中にそんな顔したらお仕置きだからな」
「うぅっ♡」
薫が涙目になりながら頷き、下半身に感じる快楽に膝を擦り合わせると、翔は横目で薫を見つめながら嬉しそうに笑った。
しばらくして信号待ちに当たり、車が止まるとローターから軽く刺激が伝わってきて、身体の奥がじんわりと熱くなっていく。
油断していた薫は、いきなり襲ってきた甘い快楽に抵抗出来ずに喘ぎ声を上げるしか出来なかった。
「あっ♡ んんっ♡」
「だめだな。こんなんで、仕事行かせるの心配になってきた。こんなにいやらしい薫の身体が誰かに見つかって誘われたりしないかと思うと気が気じゃない」
「んんっ♡ やめっ♡ あっ♡」
「ローターを入れてなくたって、薫と一緒にいたら、皆んな薫に惚れてセックスしたくなるに決まってる」
「そんなこと♡ なっ♡ んっ♡」
「いいや、薫ほど魅力的な人が近くにいて惚れないはずがない」
「んんっ♡」
「そこまで言うなら、薫が職場に着くまで色気を抑えられるなら考えてあげるよ」
そう翔が言い終えた瞬間、ローターの威力が強まり、薫は車内だということも忘れて腰を反らせて股を開きながら大声で喘いでしまった。
「あっ♡ らっ♡ ああっ♡」
前立腺に強い振動が走り、目の前がチカチカとして視界がぼやけていく。
脚をガクガクと震えさせながら甘イキをしていると信号が青に変わったのか、車が動いていった。
「やっぱり、そんなんじゃダメだな。街中の人に薫のいやらしい姿見られちゃうよ」
「んんっ♡ あっ♡」
前立腺がビリビリと痺れるように震え、全身に快楽が広がり息が荒くなる。
またもや、刺激が足りなく、射精が出来ずにもどかしくなり、自分からズボンを脱いで陰茎に手を伸ばした。
(どうして、今日の翔はこんな意地悪なことばかりするのだろう)
運転している翔を涙目で見つめながら、硬くなってしまっている陰茎を手で扱いて、シャツを捲り、ビンビンになってしまっている乳首を指先で捏ねくり回すと、すぐに尿道口に熱いものが込み上げてくる。
「あれだけ言ったのに、オナニー始めちゃって。いけない子だな」
「んっ♡ ごめん……っなさい♡ ああっ~~っ♡」
気持ちとは裏腹に手は止まらず、尿道口から精液が噴出され、べっとりとした液体がズボンに付着していった。
「そんなんじゃ、仕事行けないな」
その一言に、イッたばかりでボケっとしていた薫は我に返る。
「で、でも。加藤さんが大事な話があるって言うし」
薫がそう言い終えると、翔はこれまでにないほど表情を歪ませて、舌打ちをした。
「またかよ。そんなに言うなら最後くらいいいけど」
いつの間にか職場の近くまで着いており、車を停車させると、翔は後部座席から着替えの入った紙袋を出してきた。
「俺が仕事に使ってる変装用のだから、サイズ合うか分からないけど」
「ありがとう、それにしても最後って……?」
「会えば分かるって」
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