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その手で触れて、愛してほしい
人には何かしら苦手なことがある。例えば電話対応、人前で話すこと、早寝早起き、理解できないことをすること。
俺は美容室が苦手だ。苦手なところTOP3には入る。店に入った瞬間の雰囲気。待っている間の緊張感。注文の仕方。などで汗をかく。このときはあまり考え事ができない。
それに、俺は頭が弱い。
弱いと言っても頭の良し悪しじゃない。物理的に弱いのだ。頭が性感帯だから。物心ついた時からそうだった。右下後頭部にドライヤーを当てると何故かゾワゾワしてしまう。そしてシャンプーも髪を切られるのも苦手だし生きているうちに通いたくないところなのだ。しかし、人間だから髪が伸びるのは致し方ない。最近だとセルフカット動画が出ているがあいにく俺は不器用だし自分で切れない。一時的に幽体離脱して後ろから自分の髪を切れたらいいのになんて思うがそんなことは無理だし、ありえない。
そんな俺はこれから苦手な美容室に向かわなければいけない。言いにくいことだが俺はニートだ。もう三年くらいになる。前勤めていた会社がブラックで体調を崩したのをキッカケに辞めた。そこからしばらく休もうと思い体調が回復してから貯めていた貯金を使い旅行に行ったりしていた。
それから時間が経ち三ヶ月休んだらが半年、一年、二年、三年と伸びていた。もうこの生活が抜けられなくなっている。けど貯金も底をついてるし、バイトでもなんでも良いから働き口を探さねばならないのだ。
美容室に行くのだって社会復帰の一環だ。外にもしばらく出てないし、行くのはもっぱらスーパーが多い。定員と話すのでさえ怖いと感じているからこのままでいけない気がする。だからここから自分を変えるのだ。
相川幸樹、28歳。再始動の始まりである。
◇◇◇
「いらっしゃいませ」
たまたまネットで見つけた美容室で予約不要の店だったこともあり店の雰囲気も良さそうで行くことにした。しかも家からわりと近いという好条件だ。
個人でやっている美容室らしい。
店に入ると俺以外に客はいなくてがらんとしている。
「今日はどうされますか?」
「カットだけお願いします…」
「かしこまりました、こちらの席にどうぞ」
思ったより若い美容師でびっくりした。なんとなく外観が寂れていたから中年くらいの方がやっている店かと思った。
「今日はお休みですか?」
「あ、はい、休みです」
ずっと休みです。ニートなので。しまった、こういう質問してくるタイプの店か…
ていうか休みじゃないと美容室って来ないと思うんだよな。まあ、ただの会話にこんなこと思っても仕方ないんだけど。
はらり、はらりと落ちると髪の毛を見て年月の長さを思い知る。この三年の間、俺は何をやってたんだろう。時間を無駄にしすぎた。楽しかったのは最初だけで今はただ怠惰に生きている。夜になると途端に寂しくなって泣きたくなる。
このまま俺は一人で孤独に生きて死んでいくんだ。
美容師の手が何故だか心地よくていつもはゾワゾワするはずがなんだか違う。温かくて涙が出てしまいそうで。ドライヤーのときも全然くすぐったくない。この美容師が特別上手いんだなと腑に落ちた。
俺と歳が近そうなのにすごいな。
「後ろこのくらいの長さでよろしいですか?」
久しぶりに見た自分の襟足。短く切り揃えた髪。
数分前の自分よりも明るく見える。
「はい、大丈夫です」
「ワックスお付けしましょうか?」
「あ、お願いします」
付けてもらっても家に帰るだけなのに見栄を張って付けてもらうんだよな…美容室のワックスはいい匂いでこれは結構好きだ。
やっぱりゾワゾワしない。手が心地いいというのが正解なのだろうか。右下後頭部がゾワゾワしない。なんて快適なんだろう。
髪切る時はここにしようかなと思った。
値段も良心的でいい所だらけだ。
これで職探しの気合いが入った。
◇◇◇
あれから一週間後、職探しをしているがなかなか良い仕事が見つからない。前に勤めていたブラック企業みたいな求人が多いのだ。あの時みたいになったらと思うと怖い。パワハラ上司、事務の愚痴ばかり言うババア、残業代はなし。あんな日々はもう嫌だ。
「あー…見つかんねー、もう嫌だ…」
栄養を求めて冷蔵庫を開けるがすっからかんだ。
「…はぁ」
何度目か分からないため息を吐いて出かける準備をした。
いつものスーパーに行くと豚こま肉に値引きシールが貼られていた。
最近、納豆ご飯ばかり食べていたから久しぶりに食べたい。
ラス1だったから手を伸ばすと目にもう一つの手が映る。
「あ、あのときのお客さん?」
「…え、あ、美容室の…?」
まさかあの腕がいい美容師だったとは思わなかった。
「ここのスーパー安くていいですよね、これ、どうぞ」
「え、すみませんっ…ありがとうございます」
譲られてしまった。なんだか申し訳ないな。
「…髪、綺麗ですよね。この前切った時もそう思ったんですけど」
「そんなこと、ないです!手入れとかしないですし…」
「え、そうなんですか?手入れしなくてこの髪質は素晴らしいですよ」
「そ、そうですかね…??」
もしかすると、ニートでストレスなく過ごしているからかな?
でも最近は職探しをしているから少しはストレスを感じている。
「じゃ、失礼します。」
「は、はい。これ、ありがとうございます」
豚こまを譲られてしまった。今日は野菜炒めだなと少しほくほくした気分で帰路に着いたのだった。
◇◇◇
二度あることは三度ある。という言葉があるがその通りになるとは誰が思うのだろうか。
この前行った美容室の腕がいい美容師がまさかアパートの二階に住んでいたなんて。ちなみに俺は一階に住んでいる。
出かけようとしたらあっちが先に気づいて声をかけられた。
「同じところに住んでいたとは思わなかったです」
「ほんとですね〜!俺、茅野圭っていうんですけど名前聞いていいですか?」
「相川幸樹です」
「相川さんね、歳近そうだけどいくつ?」
「今、28です」
「あ、同い年かな?俺、来年29です」
「俺もです。」
「タメ口でいい?」
「うん」
しかも同い年で店やってんのか…すげーな、この人。自分が情けなく思えてきてメンタルがやられる。
というか容姿も整ってるし、オシャレだしかなりモテるだろうな。勝ち組ってやつか。
「あ、髪にゴミついてる」
「ほんと?」
「取ってあげる」
「ありがとう」
出かける時に鏡見たつもりだけどゴミついてたのか。
「長髪もいいなって思ったけど、短髪も似合うね」
「そ、そうかな?茅野くん、腕がいいから、この髪型気に入ってるんだ」
「ありがとう、そう言ってもらえて嬉しい」
ナチュラルに褒めてくる感じがさすが陽キャの美容師である。
こういう言葉も言われ慣れてるんだろうか。
出かけることを思い出してここで別れた。
就活の方はまるっきり進んでない。どうしよう、求人を調べたりしているが応募したいと思う仕事がないのだ。分かっているんだ、選んでいる場合じゃないということは。
「俺の人生、どうなるんだ…」
そんなことを考えているとピンポーンとチャイムが鳴った。
覗き穴を見ると見知った人物がそこにいた。
「はい、」
「相川くん、急にごめんね!あのさ、悪いんだけど醤油あったら貸してもらえないかな?今料理作ってて切らしちゃってさ…」
「うん、いいよ。ちょっと待ってて!」
「ありがとう〜」
確か醤油はあったはずだ。
調味料棚から出すと最近開けたばかりの醤油を出した。
「お待たせ〜」
「ごめん、ありがとう!」
渡したと同時に靴棚に求人雑誌が乱雑に置いてあったことに気付く。
時すでに遅し、これニートってバレたよな…?
「ごめんね、すぐに返すから」
「いつでも大丈夫だよ」
わずかに声が震えて気付きませんようにと思いながら見送った。
「じゃあ、また」
「うん」
パタンと扉が閉まるとふぅ、と小さく息を吐いた。
それから15分、20分経った頃にインターホンが鳴った。
「お邪魔します。相川くん、醤油ありがとう。あと、これ良かったら食べて」
紙袋には醤油と丁寧に包装されたお菓子。
「そんな気使わなくて大丈夫だよ!ありがとう」
何ヶ月、いや一年ぶりくらいのお菓子にテンションが上がった。
あとでゆっくり食べよう。
「…相川くん」
名前を呼ばれたと同時に俺の腹の虫が盛大に鳴ったのだ。玄関に響き渡る音で顔から火が出そうになるくらい恥ずかしかった。
◇◇◇
「肉じゃが作ったんだけど作りすぎちゃって実は困ってたとこなんだよね」
「ははは…ほ、ほんとにごめん…夕飯ご馳走になっちゃって…」
腹の虫を聞かれたあと夕飯を食べに来ないかと言われ、現在に至る。
「全然いいよ、醤油も貸してもらったしさ。口に合うか分からないけど、どうぞ」
「いただきます… ! 美味しい…」
久しぶりに肉じゃがを食べた。
実家の母が作る肉じゃがの味に少し似ていて美味しい。
とてもホッとする味だ。
「すごい美味しい…茅野くん料理上手いね」
「良かった〜、まだあるからたくさん食べて」
「ありがとう」
こんなにちゃんとしたご飯は久しぶりだった。それに人と食べるのも、心もお腹も満たされるって幸せなことだと改めて気付く。
「…あの、相川くん」
「どうしたの?」
「実はさ、うちの店アルバイト募集してて顧客対応、掃除や、備品の補充とかなんだけど相川くんの周りで仕事探してる人とかいない?」
これはチャンスなのではないだろうか。でも美容室で働いたことないし何より苦手な場所で働くことに抵抗がある。でも貯金ももうヤバい。とりあえず、話だけでも聞いてみるか…?もう、この際正直に話してみるのもありかもしれない。
「あ、あのさ…俺、今、仕事探しててその話詳しく聞かせてくれない?」
「ほんと!?これ、チラシなんだけど良かったらどうぞ」
「ありがとう、でも俺接客業って初めてでちょっと不安なんだよね…」
「大丈夫だよ、仕事は慣れれば簡単だから少しずつ頑張ろう」
茅野くんの笑顔は元気にする能力がある気がする。ネガティブな考えは一旦置いといて前向きなことだけを考えよう。
◇◇◇
それから時は流れて茅野くんのお店で働き初めてからニヶ月が経った。
最初こそ慣れない接客で苦労はしたものの茅野くんの指導のおかげで仕事ができるようになってきた。
ここの店の従業員は少人数で良い人ばかりで人と関わることが苦手な自分にとってはありがたかった。
前の職場が酷い会社だったから今が天国のようだ。本当にいい仕事が見つかって良かった。これも茅野くんのおかげだなと思う。
「あ、ここにいたんだ」
「茅野くん、お疲れ様」
店の裏に桜の木があって満開の桜を見ながら休憩をしていた。
「桜綺麗だなーと思って」
「ね、ここ綺麗だよね俺、この景色が好きで店始めたんだよね」
「そうだったんだ。きっと店に来る人も思ってるよ」
「うん、そうだと良いな…頭に桜ついてる」
頭についていた桜を払うとそのまま撫で始めた。
「か、茅野くん…?どうしたの…」
「相川くんの頭って見てると撫でたくなって、やっぱり髪も綺麗だね」
「…っ」
髪を切られたときはゾワゾワしなかったのに今はなんでこんなゾワゾワしてるんだ。こんな頭を撫でられて感じてるなんて思われたら嫌われる。それこそ右下後頭部を撫でられたら…
「あ!休憩時間もう終わる!店戻るね!!」
「そ、そうだね…」
恥ずかしくなって逃げた。
だって右下後頭部を撫でられた想像をしてしまったんだ。こんなこと絶対にバレてはいけない。バレたら店で働けない。
隠し通さねばいけないのだ。
しかし、事件は突然起きるのである。店が終了した後俺はいつものように床に落ちた髪の掃除、店の掃除をしていた。別のスタッフに声をかけられ移動しようとした瞬間、落ちた髪で滑って転んだ…はずだった。
茅野くんに頭を支えられ、頭は打たなくて済んだが右下後頭部をガッチリと掴まれ、さらには股間が茅野くんの膝に当たるというなんたる悲劇だろう。
「相川くん!大丈夫?!」
「…っ!あ、だ、大丈夫…ご、ごめん…!!」
顔が熱くなってすぐに離れて気づいたら外に出ていた。
「はぁ…、もぅ、いやだ…」
こんな体嫌だ、嫌だ、嫌だ!!
勃ちかけているそれが憎くて腹が立つ。
「…っ」
どうしよう、これ。
「相川くん…!」
「茅野くん…」
突然逃げ出してしまったし、絶対勃ってるのバレたに決まっている。
「怪我してない?大丈夫?」
「う、うん…大丈夫だから、茅野くんは戻って大丈夫…」
「ちょっとこっち来て」
「…っちょ、茅野くん?!」
従業員側の入り口を入り、すぐ横のトイレへと駆け込んだ。
「…か、茅野くん…?」
「俺のせいだよね、それ」
「っ!…あ、あの、ほんとごめんっ…俺…」
「このままじゃ帰れないでしょ」
ジーパンのチャックに手をかけるとそこに手を当てる。
「んっ…!そんなとこ、」
「…っ、出した方が楽になるし、ね?」
上下に摩るとカウパー液が出て滑りが良くなり快感が押し寄せた。
「あっ、んっ!」
長くて綺麗でお客さんの髪を綺麗にできる魔法のような手でこんなことをされるなんて、
「ンンッッ!ふ、…!!」
漏れる声を手で押さえながらただただ快感に耐えるしかない。
「か、かやのく、ん…!も、だめ…っっ」
「いいよ、出して」
「あっっ!!…ッッ!!!」
はぁはぁと息を整えてボヤける視界、頬を伝う涙、汗が流れた。
顔を上げると茅野くんの綺麗な顔が紅潮して苦しそうな表情に心臓がギュッと掴まれたように苦しい。
目が合って互いの唇が吸い寄せられるようにちゅっと口付けを一つ落とした。
「…ごめん、こんな許されることじゃないって分かってる…」
「…いや、そもそも自分が転んだのが悪い、し。茅野くんは助けてくれようとしただけでしょ?」
気まずい。どうしよう。気持ちよかった。いろんな思いが思考を巡る。
「…あの、ほんと何を言っていいか分からないんだけど、なかったことってできる…?」
「え?」
「事故だったってことにすれば今後も気まずくならないんじゃないかなっって思うんだけどどうかな?」
茅野くんはしばらく黙って何か考え込んでいる様子だった。
気まずい沈黙が続く。
「俺は、事故だったなんて思いたくない…好きな子のあんな姿見たら抑えられなくて、気持ち悪い思いさせて本当にごめん。」
「…」
好きな子って、え、俺、だよね?
「茅野くんて俺のこと好きなの?」
「うん、好きだよ。だから、事故にすることはできない。でもだからといって好きって告げる前にあんなことしてごめんね…」
顔が熱くなってまともに茅野くんの顔が見れない。
ただただ溢れてくる涙が止まらない。
「ごめん…本当のこと言うと事故に、しようって言ったのは…おれも茅野くんのこと好きで、でもバレたくなくて事故ってことにすれば、この気持ちをずっと隠せると思ったからなんだ…!」
「相川くん…」
ギュッと抱きしめられて体温を感じてとても温かい。
「いいの?俺で?」
「うん、いいよ」
「順番違うけど、また言ってもいい?
相川くん、好きだよ」
「俺も茅野くんが好きだよ」
トイレで何やってんだろうねってその後二人でしばらく笑っていた。
◇◇◇
あれから、俺たちは恋人同士になった。
「ンンっ!か、かやのくん…ダメっ!」
「どうして?ここ触られるの好きだよね?」
右下後頭部をやらしく撫でられて同時に後孔を触られる。
「ん!!あ、ぁああ」
ゾワゾワとする感覚に腰がピクピクして逃げ出してしまいそうになる。
「…かわいい」
「あっあっ…!!」
一本、二本と指を入れられてそこをグッと押され電流が走ったかのようにビクリと体が震えた。
「ひぁッッ!そ、ダメ…!!」
しかし止める様子はなく、とろとろに溶かされ前が勃ち上がる。
しがみつく事しか出来なくて生理現象で涙がポロポロと溢れた。
「すごい…もう3本も飲み込んでる」
「ああぁ…は、ぁんっっ!!」
ぐちゃぐちゃと中をかき乱されて動かされるたびにビクンビクンと腰が揺れる。
「んぅっ!ひ、ぁ」
「イキそう?」
「あ、ぁあっ!!」
こくん、と頷くと前も扱きながら絶頂を迎えた。ベッドに俺を押し倒すと馬乗りになった。
「挿れていい?」
「…うん」
ゆっくりと後孔に挿入すると異物感がやはりあった。
挿れる時はまだ慣れてなくて緊張する。
「んっ?!」
「…っ痛い?」
「い、痛くない、けど違和感があるっ」
「しばらくこうしてようか」
はぁ。と息を吐いて、温かいねなんて言葉を交わして俺がいいって言うまで待ってくれる。思っていてくれているんだなとこの瞬間、好きが溢れてどうしようもない。
「茅野くん…動いていいよ」
「っ、うん」
「あッ!、は、んぅ」
「声、我慢しないで…聞かせて?」
「ふ、ぁ…んっっ」
繋がってるところが徐々に熱くなって絡んで一つに溶け合う。
「はぁ…気持ちいい?」
「ぅん、きもちいい…茅野、くんすき」
「俺もすきだよ…」
敏感な頭に、頬、首に口付けを落として下からクチュックチュ。と水音が聞こえて体全体が犯されているかのような。
「アッ…、んん!もぅ、ぃく!…むりっは、はぁ」
次第に呼吸が浅くなり律動が大きくなって淫らに腰が動いた。
「俺も、イキそう…っ」
「っは、ふあぁあぁ…っっ!」
◇◇◇
「おはよ」
「おはよう…」
目が覚めたら目の前に茅野くんの顔があって少しびっくりした。
「寝顔見てたの?」
「かわいい寝顔だなって」
「可愛いはないでしょ」
優しく微笑んで髪を撫でてまるで「愛おしい」と言わんばかりの目線を向けられる。そんな糖度の高い目線を向けないでくれ。砂糖を吐いてしまう。
「ねぇ、名前呼んで」
「茅野くん?」
「下の名前」
「下の名前…」
「え、まさか分からない…?」
「嘘嘘、分かるよ、圭くん」
「もう一回」
「圭くん」
「はぁ…幸せ」
「俺の名前も呼んで?」
「幸樹」
「うん」
「幸樹って名前いいよね、幸せの字が入ってる」
名前を褒められる機会なんてないからなんだかむず痒い。
「二人で幸せになろうね」
「そうだね」
これからも、君の隣を歩いていけますように。
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