1 / 1
第1話
いつもどおりの時間にマンションをでて事務所に向かおうとしたら兄貴から電話。
挨拶もそこそこ「今日は仕事ができない、とりあえず家にきてくれ」とだけ告げられ不通に。
眉をしかめるも「いや、兄貴のことだから、ただならぬことが・・・!」と思い直し、車を急発進、兄貴の住む高級マンションへ。
兄貴はその呼称からしてご察しのとおり堅気の人間でない。
若いころから裏社会で生きつづけ、事務所での立場は戦闘要員。
用心棒が主な仕事ながら、たまにほかの組と衝突したときなどの特攻をする。
まあ、縄張り争いがあったとして鉄壁で最強の用心棒と唱われる兄貴が顔をだすだけで、場はおさまるのだが。
兄貴は格闘に精通しているというよりは喧嘩がうまいし強い。
どれだけ現場が荒れていても冷静さを失わず、的確に状況を見極め、巧みに駆け引きをして、引き際を心得て、お互いの面子を潰れないように絶妙なさじ加減で取り計らう。
暇さえあればジムでトレーニングしているだけあり、プロの格闘家のような筋肉美を誇って、もちろん腕っぷしも強いが、最小ダメージで圧倒したり制圧するので、兄貴が介入したいざこざで重傷者や死者はでたことなし。
むやみやたら暴力をふるうのではなく、ほんとうの意味で喧嘩上手とあって、ほかの組の人間から尊敬されたり、憧れられたり。
俺も目を輝かせて拝むような一人で、兄貴との出会いは高校生のころ。
裏路地で猫と遊んでいたら抗争から逃げだした一人に捕まり、人間の盾にされたのを兄貴に助けてもらったのだ。
「俺たちのようなのが一般人に迷惑をかけるんじゃねえ!」と(今になって思えば珍しく感情的に)怒鳴りつけ相手をフルボッコにするさまに一目惚れした俺は、翌日、事務所に乗りこみ「舎弟にしてください!」と土下座。
若頭が目の前にいるにも関わらず「今の時代、この稼業はジリ貧だぞ!」と親身に説得してくれたのにますます惚れて「高校退学してきたし、舎弟にしてくれないと今、ここで死にます!」と包丁を首に突きつけたことで今に至る。
兄貴をサポートする仕事ぶりはまずまず上出来で「もっとお前、上を目指さないか?」とまわりに促されているが、俺は断固としてノー。
死が二人を分かつまで献身的に真心をこめて兄貴に仕えるつもりだ。
そう腹を据え、欠けがえのない右腕としてつき従っていた俺にして、兄貴からの急な休養宣言に動揺。
会社勤めなら皆勤賞、社畜も顔を真っ青になるほど残業をしまくって、むしろ休みたがらない超勤勉兄貴の申し出となると、いやな予感がしてたまらない。
もしかしたら、俺のいないときに不意打ちの敵襲を受けて、顔など目立つ場所に傷をつくったのでは?
自分が鉄壁最強用心棒として事務所の看板を背負っているという、必要以上の責任感を持つ兄貴だけに、その面子をなにがなんでも死守しようとするだろうから。
「せっかく顔がいいんだし、跡がのこらなければいいが・・・」とやきもきしながら、自動ドアを開けてもらい、一目散に兄貴の部屋へ。
インターホンを鳴らせば「わるいが、合鍵を使って俺の部屋にきてくれ」と。
「なにか困ったときは、俺の部屋に逃げればいい。セキュリティは万全だから」と前にくれた鍵をおそろそる回して解錠。
心配で早足になりつつ、ほんのすこし浮き足立っていたりして。
だってもしかしたら、いつもより気負っていない、部屋着に髪ぼさぼさの隙だらけの兄貴を拝めるかもしれなかったから。
もともとの性格なのか、用心棒という職業柄か、ほぼ二十四時間、兄貴はバリアを張ってるように人を寄せつけないし、日常の生活ぶりについて一切、語らない。
金髪をオイルでつやつやに固めてオールバックにし、古臭く物々しいサングラスをかけ、筋肉が強調されるぴちぴちの派手な色のスーツを決めて、三百六十度どこから見ても裏社会野郎スタイルを常にキープ。
人並み以上に顔立ちは端正のはずがサングラスのせいか、強面の印象で霞み、喧嘩してもオールバックを崩さず、夜でもサングラスもかけたまま、スーツもほとんど乱さないから、なんとなく素顔というものを見たことがないような気が。
三六五日、二四時間、任侠の二文字を背負ってふるまっているといって過言でない風体。
がっしりとしたその背中を見ていると「男のなかの男・・・!」と痺れるとはいえ「サングラスをはずして髪をおろした、しかめつらしくない顔も見たいなあ」というのも本音。
「まあ、兄貴ならトラブルで急遽休むとなったとしても任侠スタイルを貫きそうだなあ」とあまり期待せずに、寝室のドアをノック。
「はいってくれ・・・」と声が掠れているのが気になりつつ、ドアを開けたところキングサイズのベッドには芋虫が。
全身を布団で覆い、丸まっている兄貴だ。
「ふてくされた子供みたいでかわいー!」と心の叫びをあげながらも「どうしたんすか!もしかして顔に傷を負ったんじゃ・・・!」と布団越しに触ると、急に起きあがって顔を見せてくれた。
ぎょっとしたのは「え?アイドル?」と冗談でなく見惚れたほど、あどけない顔をした美形の男がそこにいたから。
サングラスを外し、金髪の前髪をおろして、Tシャツを着た兄貴は、別人のように幼い顔つきで、アイドルと遜色ない可愛げと華やかさが。
「なるほど素顔がこれだから、ずっと頑なに隠していたのか・・・」と胸をときめかせながらみょうに納得し、そのご尊顔からすこし視線をあげたところで目を剥く。
金髪の合間から三角の耳がふたつ生えていたから。
動揺して視線を泳がせると、どうやら尻から生えているらしい尻尾も発見。
しかも首には鈴つきの真っ赤な首輪がはめられているし。
アイドルのような愛らしい顔に猫耳と尻尾、それと不釣りあいな、ごつごつとした岩のような体つき。
そのギャップに「なんて、きゃわいい!」と浮かれつつ、表情にはださないようにし「渋谷のハロウィンの馬鹿騒ぎに軽蔑の眼差しをむけていた、あの兄貴が・・・!?」とあらてめて驚愕。
訳が分からなさすぎて固まったまま話せず動けずにいたが「あれ?でも、このすがた見覚えがあるような・・・」となにか引っかかるような。
俺がわずかに眉をしかめたのに気づいてか、所在なさげだった兄貴は「これを見ろ」と鈴を鳴らし首輪を近づけてくる。
アイドル並みのキュートな顔に、そぐわないゴリマッチョな体、さらに不均衡のような漫画的巨乳とデカプリ乳首、さらにさらに似合わないような猫耳と尻尾、鈴つきの赤い首輪。
どう見てもアンバランスなはずが、倒錯的な性的嗜好を湧きたたせる、どうしようもなく卑猥な光景となり「カナメええ!エロすぎやあ!ボケえええ!」と激昂して悪魔のように笑うヒグマが、乱暴に巨乳を揉みしだき、デカプリ乳首を指で弾きまくる。
女とエッチするときはシャツを絶対に脱がないし、人には絶対、胸を触らせないし、コンプレックスとあって自分で見ないようにしているから、こんなに人にまともに見られてまともに触られたのは初めて。
けっこう痛くされているはずが「くううぅ♡や、やめろぉ♡ヒグマああぁ♡くそおぉ♡んんくぅ♡」と言葉は柄がわるくても、あきらかにヨがっている情けない顔をさらし、ズボンのもっこりをはしたなく、びちょびちょに。
対ヒグマとちがい、兄貴のほうが体格がよく腕力があるから抗えるはずが、尻尾をにぎりこまれたとたん「んんんぅ♡」と甘える猫のように鳴いて、力なくベッドに倒れてしまい。
「ふーん♡尻尾、気もちいんだ♡ちんこぱんぱんに膨らんでズボンぐしょぐしょになってんじゃんっ♡かわいー♡カナメっ♡」と尻尾の先を指で弄ばれ、濡れたもっこりを撫であげられ「あぁ♡んんっ♡わ、若頭ぁ♡やめてぇ、くださあっ・・♡」と首輪の鈴をちりんちりんっ、お漏らしする股をくちゅくちゅっ♡
「俺っ、俺ぇ♡猫に、アキラにぃ、憑りつかれてっ♡今、体がぁ、変っ、なんですぅ♡あっ♡あっ♡あうぅ♡やめぇ、先っぽぉ、やめて、くださあぁ♡はううぅ♡だめっ、だめですっ・・・♡若頭にぃ、見苦しい、ものぉ・・ひゃああぁん♡やだぁ、尻尾おっ、舐めないでぇ♡ちんこぉ、しゃぶられ、みたあぁ♡あふっ♡んんふぅ♡くうぁっ♡でちゃうぅ♡若頭の、前でぇ、俺っ、だしちゃううぅ♡」
助平心丸だしの顔でにやにやと眺められながら、尻尾をしゃぶしゃぶ♡もっこりをにゅちゅにゅちゅ♡扱かれて「はひいいぃん♡♡」と三角の耳を伏せてチリリン!と射精。
恥ずかしいやら居たたまれないやら、女を抱いても得られない破格の快感に痺れるやらで、ぜえはあ胸を上下する兄貴を興味深そうに眺めて「なんかカナメぇ、乳首、やけに目立たないか?」と若頭が首をひねる。
いやはや、泣いて首をふって逃げようとするのを引っぱっての騎乗位猫兄貴を、ベッドに寝そべって見上げる光景はエロの至高。
「あぐっ♡くうあぁ♡んぎいいぃ♡」と牙を覗かせて雄々しく鳴いて、涙を散らして顔をふるたびに鈴を鳴らし、腕で挟んで圧縮された巨乳とデカプリ乳首をぷるっ♡ぷるっ♡させて、引きしまった腰を盛んにふって、精液まみれの性器をびくん♡びくん♡させて、たまに白濁の液体をぴゅっぴゅ♡と噴きだす淫乱さが、もやはえげつない。
三角耳はさげたまま頭にぺったり張りつけて、俺の首に尻尾を巻きつけ、腰を打つたびに締めつけてくるのが愛くるしくて「お、お前ぇ♡なに、鼻血だしてえっ♡笑ってぇ♡♡」と兄貴を怯えさせながらもヨがらせる始末。
頭の血管が二三本ぶち切れたかのように逆上している俺は、胸の奥底に押さえこんでいた思いをマグマのように溢れさせ、兄貴がデカプリ乳首をいじるさまを堪能しながら、腰を強打してよろこばせながら、あけすけなく情熱的に打ち明けてしまう。
こちらは試し読みになります。
本編は電子書籍で販売中。
詳細を知れるブログのリンクは説明の下の方にあります。
ともだちにシェアしよう!

