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リーマンの憂鬱な木曜日
(あー、ムラムラする……)
近藤はキーボードを叩く手をいったん止めて、画面から目を反らした。
しばらく前から穴が疼いて仕方ない。
(どうなってんだよ、俺の体……)
ペットボトルの蓋を開けて一口飲んだものの、疼きは全然収まらない。
もう、こうなったら仕方がない。
近藤はデスクに転がっていた手頃なサインペンとスマホを片手に立ち上がった。
オフィスを歩くと視線を感じる。
今日は久しぶりの出社日なので、グレーのセットアップを選んで着てきた。
新宿にあるセレクトショップの新作だ。
近藤は容姿が悪くなく人当たりも表面上は良い方だ。
最近は某スポーツ漫画のイケメン選手に似ているとオフィスで話題になり、本人も満更ではない様子。
出入り口から男子トイレに直進する。
何てことない顔に見えるが、近藤自身の動悸は激しかった。
新築の爽やかなオフィス内に、こんな変態男が昼間からいるなんて誰が思うだろうか。
近藤は一番奥の個室を後ろを気にしながら開けた。
「ふぅっ・・・・・・」とドアを閉めて一息つく。
ベルトを外して布越しに穴に触れてみる。
穴はヒクヒクと開閉していて、触れるだけでムラムラとした快感が近藤に走った。
(穴、ぐちゃぐちゃにしてえ・・・・・・)
汚れないようにズボンを脱いで膝辺りまで下ろすと、近藤は便器の蓋の上にを右手をついた。
左手の細長く白い人差し指を口に含んだ後、会陰から沿わせながら穴にそっと触れる。
そしてそれを何回か繰り返した後、第一関節まで挿入した。
(ダメだ、気持ちよすぎる!!!)
そのまま最奥まで突っ込み、中で揺らし始めた。
腸壁が指に絡みつき物足りなさそうに締め上げていく。
多少の痛みはあるものの、近藤にとってはそれも快楽でしかなかった。
しばらくしてから中指も増やして、一緒に激しく出し入れする。
「ハァ・・・・・・ハァ・・・・・・ハァ・・・・・・」
つい吐息が漏れてしまう。
肉棒も膨れ上がり、気持ちよさもどんどん高まっているがまだ全然足りない。
いったん指を引き抜いた近藤の顔は汗ばんで上気していた。
(もっとぶっといのを入れたい、めちゃくちゃにされたい・・・・・・)
デスクの上から持ってきたサインペンは指よりか堅さがあり長い。
自宅でこっそり愛用しているディルドよりかは随分細いのだが。
(こいつ使うか、1本しかないけど・・・・・・)
近藤はサインペンを口に含んでから穴にゆっくりと突き入れた。
無機質な感じが逆にいい。誰かに責められているような感じがして穴の収縮が激しくなる。
ローションが無くて痛みもあるのに気持ち良く感じられた。
(俺のケツ、誰かに虐められてるみたい、たまんないよ・・・・・・)
いつまでもこうしていたい。
デスクから残りのサインペンも全部持ってきて中に突っ込みたい。
近藤の欲望は止まらなかった。
「でさあ、最近どうよ、企画部はさあ」
突然声が外から聞こえた。
誰か数人が男子トイレへ入ってきたらしい。
(まずいな……)
近藤の肉棒は先走りほんの少し見せているものの発射する予兆はまだない。
穴をこのまま突き続けたい、腸壁を酷使して苛め抜きたい。
でもそろそろタイムリミットだ。
一息ついてサインペンを慎重に引き抜く。
一気に抜くと声が出てしまいそうだからだ。
ズボンを上げて肉棒を仕舞い、身だしなみを軽く整えてからドアを開ける。
「あっお疲れ様です!」
「最近お見かけしてなかったですけど、近藤さんって今日出社日なんですね」
「ええ、まあ……」
手を洗っていると企画部の連中に後ろから話しかけられた。
黙ってろよと思いつつ近藤は曖昧な返事をする。
退社時間まであと数時間。
が、穴の収縮の収まる様子はない。疼きが満たされるどころか、更に高まって体の中を渦巻いている。
近藤にとっては残りも憂鬱な木曜日になりそうだ。
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