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第1話
最近、もう夜でも暑い。今日は雨が降ったから、湿気でジメジメして余計。光は今日サークル仲間たちと飲み比べをして珍しくベロベロに酔っ払ったらしく、そのうちの一人から迎えに来てほしいと電話があったのは12時過ぎ。タクシーで迎えに行けば、後輩たちに抱えられた光はふらふらだった。もじもじなんか言ってる。おしゃけくちゃいからきちゃだめってゆった!とのこと。はいはいごめんごめん。俺運べるかな?と言うと後輩たちも早く帰って寝たいだろうに家まで着いてきてくれて、更にはベッドまで運んでくれた。颯爽と帰って行く漢たちに感謝し、光にまずは水を飲ませる。こんなに酔っ払うなんてのは本当に久々だ。酒に強いこいつは自分がどれまで飲めばアウトなのか理解しているから自制できるし、俺のような酒の弱い人間の介抱があるからあまり飲みすぎることもなかった。
「たちゅ…あちゅい…」
「んー…?暑い?クーラー温度下げようか」
赤ちゃんみたいにしか喋れない光が可愛くて笑ってしまう。たちゅだって。俺の名前は辰巳ですよ光くん。いつだって赤ちゃんみたいだけど、今日は特に。半開きになった口が可愛くてキスをすれば酒の味がする。俺の方が酔いそう。いつもより熱い口腔内がエロくて、下着越しに性器に触れても萎えたまま。泥酔すると勃たないからか。それでも気持ち良くなりたいのかぐいぐい押し付けてくるから興に乗ってキスをしながら光が気持ち良いと言う胸や臀部をなぞるように触れて行った。相変わらず萎えたままで、俺の勃起した性器と自分のを見比べて悔しそうに唸る。
「ちんちん勃たないね」
「やらぁ…」
「やだ?もうねんねする?」
「やら、する、たつ、きもちいのしてぇ…」
そんなに可愛くおねだりされて、断れる人間なんているのか?俺は無理だよ。断るつもりなんか毛頭ないけど。あいつらにベッドまで運んでもらってよかった。光は昔からキスが好きで、放っておくとずっとちゅっちゅするのが可愛いけど、いかんせんそれだと次に進めないので口を離すと寂しそうな顔。ごめんね、続きさせてね。後でいっぱいしようねと約束をして、ローションを手に取る。人肌に温めなくても今日は暑いし大丈夫だろとそのままの萎えた性器にぶっかけるとちゅめたいと泣きべそをかいた。ああー、ごめん。クーラーで冷えたのかな。それか、光が体温いつもより高いからか。こういう適当なところでいつも怒られるんだけど、まあちょろいので許してくれるはず。案の定俺が性器から会陰にかけて撫でているのを見て夢中になっていた。外から前立腺を刺激されるのも好きらしい。ぐーっと会陰を押してやるとそれだけで声を上げていた。可愛くってたまんなくなるよ。
「ふぁあっ、あー、あ、っ、ぁんっ、!」
「敏感なってるの?可愛いね」
「やぁっ、はうぅ、あっ、ぁ~、ぁっ、…」
縦に割れた孔に触れ、光喉を鳴らす。今からもっと気持ち良くなれることを知っているからだ。視線が熱い。ぐずぐず酔っ払って赤ちゃんみたいなのに、快感に溺れるそのチグハグさがたまらない。なんでも気持ち良くなってしまうのか、ふにゃふにゃのまま喘いで泣いている。ゾクゾクと支配欲が脳を侵す。泥酔する光に好き勝手できるのは俺だけだ。それを許されるのも。
酔って力が上手いことコントロールできないのか、すんなりと入らない。いつもとちょっと違う指の動きが光を追い込んでいる。優しく諭しながら深呼吸をさせる。指を足し畝る肉壁を掻き分けて前立腺を押すとびくびく腰が震え光が俺の名を呼んだ。ここね、おまえが好きなところね。今でこそ自分からもっとと言うようにはなったが、昔は怖くて泣きじゃくっていたくらいだ。俺もガキだったから、結構無茶させたと思う。若気の至りってやつ?まあ今もだろうけど。光が許してくれるからつい調子に乗っちゃうんだよ。指を引き抜いて、代わりにガチガチに怒張した性器を充てがう。息を呑む様子に口角が上がった。期待してる。可愛いね。ちょっと意地悪したくて、焦らすつもりで会陰に擦り付けると思った通りやだやだと泣いた。あー、可愛い。この顔が見たくてついつい意地悪なことばっかりしてしまうが、光が可愛いから仕方ない。今度こそゆっくり性器を埋め込んで行く。もう何回も繰り返し見ていると言うのに、いつ見てもこの光景はゾクゾクする。光は焦点が定まらない目で俺見つめていた。うん、わかってるよ。チューしようって言ってたもんね。
「ん、…ひかる、いい子」
「たつみ、ちゅう、ちゅうしてぇ…」
ほらやっぱり。約束通り触れるだけのキスをしてから、光の好きなようにさせる。Mっ気が強くて、ていうかドMなんだけど。だからちょっと痛いくらいが良い。キスする時も舌を甘噛みされたりするのが好き。だから俺が意地悪しちゃうの、この子はわかんないみたい。辰巳のいじわる、と泣かれるたびに喜んでるのはそっちじゃんと思うが、言ったら多分違う!とか言ってべそかいて拗ねるので言わないでおいているのは光には内緒だ。もっととねだられるので舌を吸ってやってから甘噛みをする。正直動きたいけど、光はこの時間が好きらしい。繋がっているのが幸せなんだと。可愛いこと言うもんだから、無碍にできない。でも割と我慢できそうにないところまで来ている。酔っ払って迎えにきてなんて甘えて、挙げ句の果てに赤ちゃんみたいになってるんだから、そんなの無茶苦茶にしてやりたいに決まってる。さっきまできもちいのしてって言ってたくせに、キスに夢中になっているからちょっと意地悪してもいいかな。
「ひかるー、動いていい?」
「んぁ、…ん、んむ、ちゅうもっとぉ…」
「我慢できないから動きたいなあ、いい?」
「たつみちゅう、ぅ、ん、たつみ、…」
あ、聞いてない。あーあ。後で何言っても知らないからね。
全て埋まり切った更に奥、光はそこが一番気持ち良くなる箇所だ。でかい波みたいなのがくるらしいそこは、怖くていつも泣きじゃくってしまう。それくらい気持ち良いんだろう。ギリギリまで引き抜いて、一気に奥に押し込む。じっとして好きにさせていた俺がまさか動くとは思わなかったのか、光は大きく体を震わせて咄嗟に逃げようともがいた。離すわけないじゃん。グ、と手を押さえ付けて、怯える光の瞼にキスをひとつ。何が起こったのかわかってない、そんな顔。気持ち良いと泣くところを狙って突き続けると、声が抑えられないみたいで、必死に唇を噛んで耐えようとしている。可愛いんだけど、血出ちゃうからダメだよ。止めさせるために俺の指を口元に持っていくと、揺さぶられながら俺の指を噛まないようにしているのが健気だ。
「っはぅ、んぅう、ぅ~っ、あぁ、あっ!やぁ、ぁっ、はげし、ぁうう…ッ」
「かぁわい…」
「んやぁっ、やら、やぁ、や…っ!」
「やーなの?じゃあもう終わりね」
本当は嫌じゃないことは知っている。ちょっとした意地悪のつもり。全部抜いて、少し離れたところで胡座をかく。光今にも泣きそうな顔をして、たつみ、と切なそうに俺を呼んだ。そんな顔してもダメ。泥酔している光は、ふらふらちゃんと起き上がれずに四つん這いになってよちよち歩きでこちらに来た。あー可愛い。たまんないよなあ。大きい身体が俺に抱き着いて、めそめそしている。光は昔からずっと甘えたで、俺がなんでも許してくれるのを知っている。今だって、ごめんなさいを言わないのは甘えたら俺が許してくれると思っているから。チョロいのはこいつもだけど、もしかしたら俺の方がチョロいのかもな。ぎゅうぎゅう抱き着く力が大きくなってきてちょっと苦しい。たつみ、たつみ、と呼んでは俺の頬やら耳にキスをしている。
「たつみぃ…して…」
「なんで?ひかるやって言ったじゃん」
「やらぁ、してぇ、たつみきもちいのしてぇ…」
「そういう時なんて言うの?」
思考がまとまらないらしい、あ、とかう、とか声を出して眉を垂れ下げて俺を見つめてくる。いつもならこのくらいで俺が謝るのに、尚も反応しない俺に光は焦っている。どうしよう、と言う顔が可愛い。意地悪しすぎたかな、そろそろ本気で泣くかも。それはそれで俺は興奮しちゃうから、いいんだけど。ちんこ痛い。もう甘やかしてあげよっかな。そう思った瞬間、光が俺の性器を握って、おもむろに亀頭にチュ、と口付けた。
「たつみのおっきいちんちんくだしゃい……」
あ、ダメだ、クソ、可愛すぎるって。そんなんどこで覚えてきたんだよ。あ、俺か。俺がそうやれって教えた気がする。泥酔して真っ赤な顔するのも、呂律が回らなくて赤ちゃんみたいなもの全部全部可愛い。元々怒ってはいなかったけど、しょうがないなとポーズを取って光を寝転ばせた。俺が我慢できないわ、こんなん。孔に充てがってすぐ、焦らすことなく性急に埋め込まれていく性器が劣情的で興奮する。そのまま律動を徐々に速めていくと、光の可愛い顔が淫らに歪んでいく。
「ぉっ…!?ぁが、ぁっあ〜〜!あひ、あっ、ふぅっ、う、ンァ、ぁぁーっっ……っ!!」
「声出して偉いねー、もっと聞かせて」
「ぁっ、!ぅっふうう、ぁっ、!やぁっ、イくのっ、イくっ、イッ…っ〜〜〜…!!」
一際大きく奥まで押し込むと、ガクンガクンと体を震わせて光は絶頂した。声は我慢できず、涙や鼻水は垂れ流しのまま。ぎゅうぎゅう締まる肉壁が、俺の性器を包み込んで奥へ奥へと埋め込んでいく。身体が言うことを聞かず快感を受け入れるしかない光は、さっきよりもひどい顔をしていた。あー、本当に可愛いなあ。気持ち良い、可愛い、出したい、甘やかしたい、可愛い、無茶苦茶にしたい。ぐちゃぐちゃの思考が頭を回る。加虐欲と保護欲が一緒くたで無茶苦茶だ。光は可愛いから、意地悪して泣かせたいけど、それ以上に甘やかして泣かせたい。もういらないって言われるくらい。ぐぷぐぷ奥を舐るたびイっているようで、朧げな目が俺を捉えてもうつらい、と言っていた。うん、俺ももう出したい。光のナカに出したくて、逃げられないように腕を強く掴む。ガツガツ激しく腰を打ちつけて、勢い良く奥の奥に吐精した。
「ふぁぁっ、ぁあ、や、っあーっ、あ、あ……」
「あー、やべ、すげーでる…っ」
我慢した分、出すのが早くて流石に自分で笑ってしまった。泣いている光にキスをして、汗を拭ってやれば喉が渇いたと言うので支えて座らせてやれば飲ませてと甘える。甘える赤ちゃんに水を飲ませてやって、またぎゅうぎゅう抱き着くから賢者タイムなんてものはどこかにぶっ飛んでいった。でもお前もう一回ヤったら嫌だって泣くだろ。俺の考えていることをわかるわけもなく、光はぽやぽやしたまんま俺の膝を枕にして寝そべっている。可愛い。写真撮ったら怒るだろうな。
「おふろ…」
「光酔ってるからなぁ…ホットタオル持ってきてあげるから酔い冷めたら一緒に入ろ?」
「べたべたやだぁ…」
「たっくん拭いてあげるから」
脱水症状で倒れられたらダメだから。なんとか納得させて、すぐにホットタオルを作って持っていく。最初に後ろを掻き出してから、体を拭いていくとうとうとしていた。そりゃ眠いよね。寝てていいと言うと、ふにゃふにゃなにか言って寝た。可愛くて笑っちゃうなほんと。俺も眠い。光を拭き終わった後、ぐちゃぐちゃになったシーツを剥ぎ取って明日の俺に頑張ってもらうおう。ざっと簡単にシャワーだけ浴びて、すぐにベッドに潜り込む。明日光は二日酔いだろうな。しんどい~とか言ってまた甘えてくるはず。
「可愛い子 おやすみ」
クーラーの温度下げて二人ですっぽんぽんで寝たら、見事に風邪引いた。バイトは勿論休みました。
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