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第19話 多分俺だけ大安(side修平)

ヘロヘロに腰砕けた保先輩を支え、バイト先の居酒屋まで送る。 無理矢理着いてきた感が否めないが、保先輩のバイト先を知ることが出来てラッキーだ。 バイト先に着くなり、パチン! とほっぺたを叩いて気合いを入れ直す保先輩。 「わざわざ送ってくれてありがとうな」 多分、「修平のせいで疲労困憊なままバイトに行く羽目になった気がしないでもないけど、礼儀としてお礼は言わねば」とか考えているんだろう。 「いいえ。今日は何時までですか?」 ダボダボの俺のトレーナーを着ている保先輩、可愛過ぎる。 「ん?二十二時まで」 「じゃあ、その頃また来ますね。汚れた服、洗って乾かして持って来ます」 本当の目的は勿論別にあります。 「え?わざわざ悪いし、明日で良いよ」 「はは、明日は土曜日じゃないですか」 「あ、そっか」 じゃあ今度会った時で良い、と言われる前に口を挟む。 「それより保先輩、時間大丈夫ですか?」 「あ、やべ」 しゃきん、と姿勢を正し、真面目な顔で仕事に向かう保先輩を後ろから抱き締めたくなったけど、仕事場でそんなことをして保先輩に迷惑は掛けたくないから、諦めた。 俺が二十二時に向かえに行く、という話の結論をまんまと有耶無耶にした俺は、帰り道でコンビニに寄った。 ──最っっっっ高だった。 あれ? 今日って俺だけ大安? 先輩の痴態を思い出しながらコンビニをふらつく。 股間が痛くて歩き難い。 ふと顔を上げれば、自分の顔が想像以上にニヤニヤしていて我ながらキモかった。 目当ての物を購入し、コンビニを後にする。 ああ、二十二時が待ち遠しい。 俺は上機嫌で、保先輩の服を学生寮のコインランドリーにセットし、柔道部に顔を出した。 洗う前に、保先輩の白濁液がべっとり着いたその服で散々オナったことは、墓場まで持っていく秘密である。 煩悩を振り払って部活で汗を流し、部屋に戻ってシャワーを浴びる。 これから、シャワールームや部屋にいるだけで保先輩の淫靡な姿を思い出すんだな、と思いながらもう一発ヌいた。 いつもと何も変わらない部屋なのに、保先輩がいたという事実が、気持ち良さを増幅させた。 そして、オカズにされたとは思えない、フワフワに仕上がった保先輩の服を、適当な紙袋に入れてバイト先に向かう。 少し早く着いたので、居酒屋の出入口の見える、邪魔にならない場所で保先輩確保に向けてじっと待機した。 しかし、二十二時になっても保先輩は出て来ず、少しサービス残業してるのかな、と思った時に待ち人は出てきた。 ……二人の男と一緒に、引き摺られるようにして。

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