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第1話

家の前で友人に一時間、土下座されて借金の保証人になるのでなかった。 とんずらされたうえに、強面の男たちに家に押しかけられ脅されたのだから。 「兄ちゃん、いい体してるから、それを生かした仕事したら許してやる」と。 内蔵を売ったり、死ぬまで過酷なタダ働きをさせられるよりはましと思ったのが、まさかゲイ向けのアダルトビデオの出演とは。 生まれてから二十五年、同性と肉体関係を持ったことも、性的に見たこともなく「ぼ、勃起できるか・・・」と不安を口にするも「だいじょーぶだいじょーぶ、相手役はベテランの手練れだから」と監督はすきっ歯を覗かせて笑う。 強面の男とつながりがあるのだろう撮影班は、でも、一般人っぽく見えて、監督なんかは人懐こく愛嬌のある熊のよう。 相手役も「よろしくね。おっちゃんたちがちゃんとリードするし、きみは流れに身を任せればいいから」とにこやかに挨拶してくれ、物腰が柔らかく、親しげだったから、すこしだけ緊張がほぐれた。 まあ、ノーパンの裸でオーバーオールを着ていては、落ちつかなかったが。 スケジュールがあるから俺の心の準備が整うのを待ってくれず、現場についたなら早々に撮影スタート。 まずは、田舎ののどかな道を歩きつつ、監督の「男ははじめて?」「興味を持ったこともない?」「鍛えているの?男にモテるでしょ」「いいおっぱいしてるのにナンパされたことは?」などの質問に答えていく。 答えるうちに森にはいり「じゃあ、はじめてにして青姦デビューしようか♡」と木にもたれる相手役にバックハグされて、カメラに向かい、腰を突きだす。 片方の胸を露にされて、揉まれながら、オーバーオール越しに性器をにぎられ、しこしこ。 「息子が機能しなかったらどうしよう・・・」なんて心配はなんのその。 撮影スタッフの視線とカメラが意識されて、声を噛み殺そうとするも「あっ♡あぁ♡んああぁ♡うそっ♡やだぁ♡くううぅ・・!」と甘えるように鳴いて腰をふってしまう。 「ふふふ♡オーバーオールの生地がごわごわして、それが擦れるのやばいでしょ♡ それにしても、きみ初めてのわりに感度がいいし反応がかわいいねー♡ もしかしたら、乳首だけでもイけちゃうんじゃない?」 俺には高校のころ、やりたくてもやくたくても、できなかったことがある。 その後悔をなんとか消化したくて、いかがわしい業界にとびこみ、下っぱからのしあがって、やっと制作を主導できるプロデューサーに。 はりきって企画したのは、セーラー服を着た柔道部の男子高生が、校舎裏で主将に犯されるというもの。 ぶっちゃけ、俺の青春時代を元にした作品だ。 まあ、それは秘密にして、女装する男子高生、かつての後輩に似た、処女で初々しい若い子を探しだし、主将だった俺の役のほうは似てなくてもかまわず、童顔のベテランを抜擢。 記憶を掘り起こしながら思いをこめて書いた脚本を二人に読んでもらい、補足説明も聞いてもらい、いざ撮影に。 高校での学園祭で、俺が主将を務める柔道部は「マッチョ女装喫茶」を開店。 けっこう繁盛したのだが、気がつくと、断トツ人気ナンバーワンの後輩、タクマが見当たらず。 探しにいったら人気のない校舎裏で一人、佇んで、スカートを持ってばっさばさと煽っていた。 「なにやってんだ、タクマ」と呼ぶと、顔だけふりむけ「だって熱くて!スカートって意外と蒸すんすよ!」と不満を露に。 暦では秋なれど、その日は夏のように暑かったし、喫茶店は風通しがよくなく、蒸しやすかったし、そこでむさ苦しいマッチョ女装野郎たちが「いらっしゃいませええ!」と熱気を放っているものだから、タクマが音をあげるのもしかたないところ。 とはいえ、ナンバーワンが不在では売りあげが落ちて、遠征費用のたしにならない。 「いくらでもアイスを奢るから」と説得しようとしたら、スカートが風になびいて、タクマの尻が丸見えに。 とたんに頬を火照らせた俺は「なんでノーパンなんだよおお!」と絶叫。 「いやー!パンツ、汗でびっしょびしょで、気もちわるくて! 今、友だちに新しいの買いにいってもらっているんすよ!」 笑ってスカートを煽りつづけ、さらに風に吹かれて、ボリュームのあるタクマの体にして豊満な尻が見え隠れ。 太ももの間から振り子のように揺れる男の象徴が覗き見えて、音を鳴らして喉仏を上下する。 スカートの中で蒸れている股間あたりに、ひたすら風を送っているタクマを見つめたまま、そろりそろりと接近。 沈黙が気になってだろう、ふりむいたところで腰をつかみ、めくれたスカートの中に俺の息子を差しいれ、湿った股を擦りあげた。 タクマは中学生のとき全国大会に優勝したことがあり、部活でもナンバーワンといえるほど強く、ぶっちゃけ主将の俺は勝ったことがない。 とあって、すぐに反撃をされて、変質者のような俺なんか易々と押さえつけられるだろうと思ったのが「うひいいぃ♡」と甲高い叫びが。 我がアダルトビデオの監督は発想が独創的だ。 作品のしあがりには当たれ外れがありつつ、売れっ子なのだが、その世界観をつくりあげる準備をするのが大変で、とくに助手の俺は毎度、てんてこまい。 今回も急に「森で遭難して気を失った探検隊が、発情した虎の獣人に迫られて、疲弊しているはずがエッチに燃えちゃうのにしよう!」と発案。 「虎にぴったりな巨乳の筋肉もりもりで、でも、ちょっと弱気でいじめたくなるような顔をする子、探してきて!」と命じられて俺は奔走。 こういうときのために筋肉関連のコネをたくさんつくってあるから、監督の要求どおりの子をつれてくるのは、そう難しくなかった。 引っぱってきたのは売れない格闘家で、所属団体はその扱いを持て余していたに「どんな形でもいいから、すこしでも稼いでこい!」と生け贄のように差しだしたもので。 格闘家の中でも目立つような、いい体をしながらも、猫背だし声は小さいし目を伏せがちだし、自慢していいだろう胸筋を隠しがちだし。 よく格闘家をやれているなと呆れつつ、不本意だろうアダルトビデオの出演に抗わないあたりは都合がいい。 聞けば、処女だというし、下準備をするとき暴れられては困る。 なにせ「虎の尻尾つきのディルドをいれて撮影するよ!」が監督のご命令なのだから。 実物を見せて説明すると、顔を青くするやら赤くするやらで震えたものを、所属団体の命令には逆らえないのか「わ、わかりました・・」とうな垂れた。 「だいじょうぶ、撮影前に俺が尻を慣らしていれるし。 あ、ついでにきみの体の感度や反応を見たいから、かるく触らせてもらうよ」 こんどは顔を真っ赤にして内股になり、もじもじ。 虎の耳と虎柄のパンツを装着したうえで、乙女チックに恥じらうさまを見せるのに「なるほど、これがギャップ萌えか」と監督の狙いに感心しつつ「じゃあ、胸を触らせてもらうよ」とお仕事お仕事。 両手でわしづかみにして揉めば「ん・・♡」と目をつむって震えて、パンツのもっこりをむくむく。 乳首を指で撫でると「あっ・・♡あぁ・・んんぅ♡」と腰をくねらせて、パンツのもっこりを張りつめさせる。 10枚の挿し絵と10作のBL小説を収録した短編集です。 筋肉と雄っぱいを蒸し蒸しぷるぷるあんあんさせる、がっつりガチムチ受けR18。 各サイトで電子書籍を販売中。 詳細を知れるブログのリンクは説明の下の方にあります。

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