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第8話 僕と彼の未来へ *** 【終】

なにこれ。 信じられないくらい、気持ちイイ。 ばちゅん! ばちゅん! ばちゅん♡♡!! 「ユタ、好きだ……!」 「巳雷っ♡ 僕も、好きぃ……♡♡」 激しく腰を振られ、何度も前立腺を擦られる。 悦んだ身体が、僕の意思とは関係なく、打ち上げられた魚のようにビクビクと跳ねた。 「気持ちいね、ユタ」 「うん゛ッ♡ 後ろの穴、凄いよぉ……♡♡」 「吸い付きヤバい……奥までいけそう……」 「き、きて♡ もっと奥までッ♡ 巳雷に♡ 突いて欲しい……ッ♡♡」 初めてのセックスで今までにない快感を得た僕は、気分が高揚していたのだと思う。 ――ぢゅぶんッ♡♡ 「お゛ッッ♡」 入っちゃいけないところまで入ったかもしれない、と気づいた時にはもう遅くて。 「これ、結腸か……? うぁ、カリ首ゴリゴリ擦れる……締め付け凄い……」 「おお゛ッ♡ んうう゛ッ♡」 どぴゅぴゅ♡♡ びゅるびゅると尿だか潮だか精液だかをまき散らして、恐らく僕は一瞬、気絶した。 「初セックスで初ところてんとか、ユタは感じやすいな」 顔を後ろに向かされ、ディープキス。 上も下も脳みそも、ぐちゃぐちゃにされて。 巳雷と僕は、ホテルのチェックアウト時間ぎりぎりまで、ずっと繋がり合っていた。 *** 「――なんてことも、あったわねえ」 「はは、恥ずかしい……」 僕はいつものゲイバーで一杯飲みながらを巳雷待っていた。 一週間後、僕と巳雷は海外で結婚式を挙げる。 家族へのカミングアウトは半年前にすませていて、身内だけを呼ぶ小さな式だ。 巳雷のお母さんは、巳雷が僕を好きなことをとっくに知っていたらしい。 そして僕の両親に至っては、先に理解を示してくれたのは義理の父親のほうで、母のほうは「少し時間をちょうだい」と言って、ショックを隠し切れない様子だった。 「時間をかけて、理解してもらおうな」 巳雷はそう言いながら僕に微笑んだけど、僕は心配だった。 しかしそれは僕の杞憂で、一カ月後に僕だけ呼ばれて実家に戻れば、母は笑顔で「すぐに受け入れてあげられなくてごめんね」と謝ってくれた。 どうやら、母に理解を示してもらえたのは、義父の説得によるものが大きかったらしい。 大学に行けたことといい、好きな進路を選べるようになったことといい、カミングアウトした時のフォローといい、義父には本当にいくら頭を下げても足りないくらいだ。 一週間後、僕たちは家族に祝福されながら、結婚式を行った。 コバルトブルーの海に晴れた空が、僕たちを祝福してくれているかのように感じる。 やがて日が落ち、コバルトブルーの海は綺麗なオレンジ色に染まった。 「今までも、これからも、俺にはずっと、ユタだけだよ」 巳雷は、僕を後ろから抱き締めながら優しく囁く。 本当は、僕以外がみんな、対象外だったんだってさ。

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