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第23話

家に帰ってきたハルは清々しい顔をしていて、こっちが心配していたよりも元気そうだった。安心したと同時に、今まで散々世話を焼かせやがってという怒りが浮かんできた。そして俺はハルのために作った甘めの卵焼きを食べようとすると、ハルは俺から手掴みでそれを奪い取って食べた。 「これ、俺のだろ。勝手に食べるな。」 口に卵焼きを頬張りながらハルは喋る。なんて自己中な天才について行こうと決めてしまったんだろう。きっとこれからも苦労するだろう自分の将来を考えると気が重くなる。 「今日のお前のドラムよかったよ。今まで気持ち悪い音しなかった。」 ハルが俺の演奏を褒めた。それだけで俺の長年の苦労も絶望も嫉妬も全てなくなってしまった。

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