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第19話

「お前、ブランクとか全くわからなかった。やっぱり、キヨとやるの楽しいわ!」 ハルが興奮気味にキヨと肩を組んでいる。 キヨは本番前、あんなに緊張していたのに、ステージ上ではハルとやり合っていた。 ハルもここ最近で、一番調子が良さそうだった。 キヨ復帰の初日のライブは、大成功に終わって安心した。 キヨの大学の授業が一限からなのと、俺が仕事があるため打ち上げは別日にした。 ハルは黒髪ロングの女の子を連れて、自分の家に向かった。 本当は、手入れされていないロン毛に触れたい癖に。 2時くらいに、ハルから電話がかかってきた。明日も仕事だから、勘弁してくれと思いつつ、長年染みついたハルのために動く癖でスマホをとる。 「今日のキヨ、最高だったよな!やっぱりあいつじゃないとfat catはダメだ。ラスサビのフレーズ聞いたかよ、あいつ俺を食おうとしてきたから、俺は戦ってやった。あいつとやるのは本当に楽しい!」 女の子と遊んでも、ライブ後の興奮は冷めなかったのだろう。 ハルは嬉しそうに話す。 キヨが戻ってきてよかった。 こんなに嬉しそうなハルは久しぶりだ。 結局、俺はその後、家を出る時間までハルの電話に付き合った。 次の日の仕事は寝不足で辛いし、ミスして上司に怒られるはで、散々だった。 でも、ハルの嬉しそうな声が聞けただけでいい日だと思う俺は大馬鹿野郎だ。

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