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第1話 放置プレイは嫌いなので、もっと許嫁の僕にかまってください(しっぽふりふり)

結婚相談所にやって来た受け。 ヒアリング担当はまさかの攻め。 「受けくん、だよね? ここどんな相談するところかわかってる?」 受けはこくんと頷き 「はい。結婚の相談を受けてくれるところですよね?」 それを聞いた攻めははぁっと溜息をついた。 「受けくんは結婚する必要ない」 「なんでですか? 僕はもう28歳になりましたし結婚適齢期なので、はやく結婚しないと旬が過ぎてしまうんです……」 受けは瞳をうるうるさせて懇願する。けど攻めは 「だから、受けくんには許嫁がいるじゃないですか。親同士が子どもの頃に決めた人」 「だってその人、最近仕事が忙しくて会えなくて…」 「その人って俺のことだよね?」 受けはもう1度こくんと頷く。 「もう。受けくんって……許嫁の職場にまでストーカーしてくるとは。本当に俺のこと好きなんだね」 にこっと攻めが笑えば受けは硬い表情のまま。 「放置プレイは嫌いです。だから会いたくなってお客として来ました。ダメでした?」 攻めは開いていたパソコンを閉じる。 「俺がダメだよって言ったら、逆に受けくんはまた俺に会いに来ちゃうんでしょ?」 受け、こくんと頷く。 「だったら今日は有給使って早退する。平日の昼過ぎだし、受けくんの好きなテーマパークでも行こうか」 攻めは帰り支度を進める。 「ほんとですか! 行きたいですっ」 受けが許嫁の攻めの職場に襲来したこの日。 テーマパークでたっぷり遊んでもらった受けは帰りの車の中でうとうとしている。 攻めは助手席の受けにブランケットをかけて、鼻歌を歌って家に帰った。 「小さい頃からどこまでもついてくるんだから、受けくんは」

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