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2.俺の大切な友達
俺が昼休みに大我くんにメッセージを送った事から事件は起こった。
『俺がいなくて寂しかったのか?それならナオキングも俺んちに来いよ♪今伊吹もいっからさ♪』
何で伊吹さんが大我くんの家に?
そう思ったら、俺は学校を出て急いで大我くんちへ走っていた。
そこで見た伊吹さんと大我くんは、それはそれは仲が良さそうで、俺はショックを受けた。
俺の知らない伊吹さんがいて、暗くなる気持ちを何とか隠してその場にいたけど、とうとう俺は我慢出来なくて大我くんに反論してしまったんだ。
大我くんが伊吹さんを好きなのは知ってるし、見ていて伝わって来たけど、好きの伝え方が俺の考えてる方法と違ったんだ。
凄く強引で、大我くんらしいとは思ったけど、見ていて伊吹さんを助けたくなっちゃったんだ。
結果的に大我くんに逆らって伊吹さんを助けたんだけど、その後の大我くんがとても冷たくて俺はまたショックを受けた。
「ノリ悪」
大我くんが無表情でそう言っていた。
せっかく出来た友達にそう言われて俺は目の前が真っ暗になった。
友達に嫌われた。
俺にはやっぱり友達なんて出来ないんだ。
俺がこんな性格だから、好きになってもらえないんだ。
分かっていたけど、大我くんとの日々は今まで味わった事がないぐらいに明るくて楽しかったから、どん底に突き落とされた気持ちになった。
でも伊吹さんの事も大切にしたい気持ちは変わらない。
せっかく見つけた理想の人だから、必ず俺の事を好きになってもらって付き合いたいと思っているんだ。
ああ、俺はどうしたらいいんだろう。
どうしたら二人とも失わずに一緒にいられるんだろう。
ダメだ、どうしたらいいのか全く分からないや。
「うう……」
「尚輝が唸ってる!」
「ちょ、さっきまでハッピーだったのにいきなりどうした!?」
「二人はいつも楽しそうでいいね」
「尚輝も楽しそうだったじゃん」
「そうだよ、何か悩んでるの?」
「実は大我くんと喧嘩しちゃったんだ、こういう時どうしたらいいのか分からなくて……20歳にもなって情けないよな」
俺が真剣に悩みを打ち明けると、二人は鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした後、盛大に笑い始めた。
「あはは!何だよ心配して損した!大我と喧嘩ぁ?そんなのほっとけって~♪」
「尚輝面白過ぎ!逆に大我と喧嘩するとか尊敬するけど!」
「酷いよ、本当に悩んでるのに」
「俺らはあいつとは高校ん時から一緒だから良く知ってるけど、あいつはいつもはウザいぐらい明るい奴だけど、かなりの気分屋なんだ。いきなりキレる時もあるぐらいにな」
「そうそう~、でもすぐにまた元に戻るんだよ。だから相手にしなくていいと思うよ?尚輝は真面目過ぎるんだって~」
「でも、大我くんはノリ悪って言って凄く機嫌が悪くなったんだ。俺の事嫌いになったんじゃないかって不安なんだ」
「いや、マジでさ、大我の奴幸せ者じゃん?」
「俺もそう思う~、こんなに大我の事を想ってくれる友達が出来たなんて~」
二人が何でこんな反応なのかちょっとだけガッカリした。
だって大我くんはとても良い人だし、友達も多いのに、そんな人に嫌われたって言ってるのにまるで人の悩みを楽しむかのような言い方をするなんて。
いけない、そんな風に考えたらまた友達を怒らせてしまう。
俺はため息を吐きながら午後の講義を受けるのだった。
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