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君の隣にいたいから 11
「ねぇ。母さん。藤はどうしてる?」
週に一度は母に連絡をする。
それはこちらに来てからの習慣だった
父は家を開けることも多いし俺は一人っ子だから寂しい思いはさせたくなかった
「ふーくんね…あんたの報道が出る度…泣いてるって…光が言ってたわ…でもきっとふーくんからは連絡できないんじゃないかな?あんたからしてあげてよ…」
「…今…藤に連絡したら…俺…我慢できなくなる…すぐに帰国して藤を拐って逃げたくなる…だから…出来ない…」
「はぁ…あんたたちは…
…私と光で何とかしてあげようか?」
「…いや…何も…しないで?」
「…本当に…手遅れになっても知らないからね…」
何度も母には協力するって言ってもらってる…光さん…藤の母にも…でも…これは俺自身が変わらなければ…
わかってる…痛いほどわかってる…でも…まだ…勇気が出ないんだ…
「うん…」
「当たって砕けてみなさい。いつまでもふーくんの枷にならないで。ふーくんを解放してあげなさい。どんな結果でも」
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