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7.奴隷騎士の主:2 *

「奴隷契約は解除されたけれど……これからはまた、新たな契約を」 「え?」 「結婚をして、番になる。あなたを一生俺のものにする、死ぬまで解除されない契約です」  ニコラの腰を抱きながら笑っているラウロに、きゅうっと胸が締め付けられる。あまりにも愛おしい『契約』が嬉しくて、ニコラは踵を浮かせてラウロにそっと口付けた。 「そんなに甘い契約なら、喜んで」  そう言ってニコラもくすくす笑う。先ほどまで笑っていたラウロは真剣な表情になっていて、彼のオーラにニコラは思わずびくりと肩を震わせた。 「え、ラウロ? どうしたの……?」 「……あまり、俺を煽るようなことはしないでください」 「へ……」  どういう意味か聞き返そうとしたが、ニコラの唇はラウロによって塞がれた。何度か触れるだけのキスをして、隙間から熱い舌が入ってくる。口内をまさぐられる激しい口付けに、ニコラの腰は砕けてしまった。 「は、ぁ……っ」 「……フェロモンが。誘ってますか?」 「そ、な……わかんな……」  状況が一旦落ち着いたという安堵もあったからか、ニコラはラウロからの口付けで発情期を誘発されてしまった。彼を愛おしいと思う気持ちが堪えきれなくなり、ぶわりとフェロモンが溢れ出してきたのだ。  ニコラは途端に全身が熱くなり、頭の中もふわふわしてくる。目の前のラウロのことしか考えられず、彼に触れてほしいという考えで頭がいっぱいになった。 「俺の部屋が無事かどうか分からないが……」  突然の発情期がきて、くてんくてんになってしまったニコラを抱えたラウロは、昔使っていた自室に歩みを進めた。 「なんだかいつも、綺麗な場所であなたを抱けませんね」 「そんな、こと……」 「守護印を授けるための初行為の時は、気を使ったんですが……抱いてほしそうにしているあなたを前にすると、俺も我慢できなくなります」  特に荒らされていなかったラウロの自室だが、放置されていので埃っぽい。魔法でサッと掃除をしたラウロは、広いベッドにニコラを下ろした。 「……今からあなたを抱くと、俺は確実にうなじを噛みます」  ニコラのフェロモンの誘惑に耐えながら、ラウロが低く呟いた。うなじを噛む、という言葉にニコラの心臓がどくどくと大きな音を立てながら暴れ狂い『そうしてほしい』という思いが頭を駆け巡る。  ふわふわと溶けてきている頭で考えたのは、自分がチョーカーを外すべきだ、ということ。 「ラウロのものに、して……?」  オメガだと分かってからずっと着けていたチョーカーを外し、床にするりと落ちていく。そんなニコラの行動にラウロがごくりと唾を飲むのが分かって、ニコラは彼に噛まれることを想像しながら脚を擦り合わせた。 「はやくぅ、ラウロ……お腹の奥、あつい……」  守護印の青いバラが浮かんでいた、今ではもうシミひとつない下腹部をニコラは撫でた。服を着ているのも熱いほど体温が上がってきて、自らシャツのボタンを外していく。そんなニコラのストリップをラウロは飢えた狼のように鋭い瞳で見つめていた。 「おく、へんなの、らうろぉ……」  ニコラは久しぶりに全身で感じる発情期の熱さに涙を浮かべた。普段なら絶対にしないことだが、自ら脚を持ち上げて秘部をラウロに見せつける。アルファを求めてヒクヒクと収縮を繰り返し、とろっと透明な蜜が溢れているソコに、ラウロの指がぐぷっと侵入してきた。 「ひぁっ!?」 「……っ発情期中のあなたは、俺を駄目にする。あまりにそそられるし、めちゃくちゃにしたくなる」 「あんっ、ん、いい……! ラウロの好きにして……っ」  ニコラのフェロモンに反応し、ラウロもアルファとしての欲が溢れ出す。ニコラの中で激しく動き回る太い指が弱いところを刺激しながら、カリッと胸の突起を噛んだ。 「今日は、丁寧にしている時間がありません。そんな俺のことも、受け止めてくれますか?」  ニコラの痴態を見て大きくさせたソレを、収縮を繰り返す秘部にラウロは押し当てる。火傷しそうなほど熱いソレをとろんとした瞳で見つめたニコラは「きて……」と甘く呟いた。 「あああ゛ぁー……っ!」 「好きです、好きだ、愛してる、ニコラ……ッ」 「あう、ぼくも、ぼくもラウロのこと、だいすき……! うなじ、うなじかんでぇ……ラウロのものに、して……」  舌足らずに、途切れ途切れにそう懇願すると、ラウロは小さく舌打ちをした。繋がったままニコラの体を反転させると、枕にニコラの頭は沈んでいく。  ばちゅんっとより一層大きな音を立てて後ろから腰を打ちつけられ、ニコラの目の前には火花が散った。 「ニコラ……本当に、後悔しないですか?」  真っ赤に染まるうなじに触れながら、ラウロが問う。  ニコラはもう、頭も体もラウロのことを求めている。この感情を愛と言わないのであれば、世界はおかしいと思えるほど。それなのに、ラウロからうなじを噛まれて後悔するなんて、絶対にないと言えるのだ。 「後悔しない……絶対に、後悔しないよ」 「あなたは俺のものだ……他の誰でもなく、俺の……」 「んぁ、あ、あ――っ」  真っ赤に染まるうなじに歯を突き立てられると、ニコラの体には衝撃が走った。頭のてっぺんからつま先までビリビリと雷が流れたように刺激され、ラウロを離さまいと中がきゅうっと強く締め付ける。  ニコラのうなじを噛みながらラウロも中の刺激に反応したのか、どぷどぷと最奥に精が放たれる。ニコラは白濁ではなく透明な液体を吐き出し、肩で息をしていた。 「……愛してる、ニコラ。あなたと出会えて、本当によかった。俺はきっと、あなたと出会うのを待っていたから」  生理的な涙を流し、ぐちゃぐちゃになっているニコラは意識が遠のきながらも、世界で一番愛おしい人に抱きついたまま離れなかった。

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