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番外編 ある夜、羅冴流の尋問
あつい、羅冴流の蛇がからだにまきついている。
指は少し前から臀部にそって、秘部のほとりに触れたまま動かしてはくれない。
うずきが何度脳裏を甘くかすめただろうか。
「「はい」なら、3回……」
少し苦しげな囁きが首筋をなめ、こらえる羅冴流が激しい欲情を押し殺して息をつく。
「京果は、好きか?」
直前まで刺激されていた疼きの中へ、羅冴流の指を誘い込むように3回、腰を動かす。家鴨の燻製、花巻……、好きに決まっている。質問の答えが「いいえ」なら動いてはいけず、「はい」なら羅冴流の指を自ら気持ちの良いところに押し当てなければならない。無乃の男としての羞恥と苦痛が快感の渦にのまれかけていた。
「我氷津に恋心を、抱いている?」
だから羅冴流は無乃の反応を引き出すためにわざと耐えがたい疼きを植え付けてから、はいと答えさせようと意地の悪い質問ばかりする。無乃はヒクヒクと震えるその口をきゅっとすぼめ、満たされない身体に息が上がった。
「は、あ……ッ」
「騾馬は、きらいか?」
じんじんと熱を帯びる体に、いれてほしい。ほしくてたまらない。狂おしいほどの欲求が大きくうねろうとして無乃はあやうく唇をかむ。
「じょうずだ、無乃……」
またご褒美に、柔らかなほとりの中に指が沈んでいく。気持ちのいいところをじっくりとこすられて、無乃は絶えきれずに甘い声を喉に掠めていた。ふとももに濃い淫液がたれていく。
ひときわ、無乃のかたく屹立した外性器は蠱惑的に熟れ、種を満たしたその陰部が、羅冴流の手ひとつでいかようにもされてしまうことがなおさら情欲をかき立てた。
真っ赤に、まるで口に含んでといわんばかりのそれを、羅冴流の指がじれったくかすめる。ひきつるような甘美な刺激。
無乃の嬌声が震えた。
嫌がる身体がみっともない。けれど蛇に絡みとられて逃げることもできない。
羅冴流はきもちのいいくぼみにはちきれんばかりの薔薇の蕾をねじいれて、ついに無乃はこらえきれずに先端から淫らな液を滴らせた。
「もう一度、無乃、「はい」なら、三回だ。腰をふっていい」
甘い痺れが下肢全体に走り、頭の芯は快楽に耽っている。その最中、つらい感情を呼び起こす羅冴流の硬いものがゆっくりと引き抜かれる。
「京果は、きらい?」
何度も聞いた質問さえ一瞬理解ができなかった。苦しい、ほしい、達したい。
「焼餅はどうだ?」
首を振る。ちがう。「はい」と答えさせてほしい、身体をうごかせて、中にそれを……
そんなうったえさえ羅冴流はつやめいた微笑をうかべた。
「きみは、無乃か?」
ようやく、無乃は待ち焦がれたように体を動かす。
「……ん、うっ、」
散々我慢を強いられていたからだが、僅かな刺激だけで迸る。羅冴流の熱く怒張したそれをじっくりともったいぶるように味わった。
さんかい、たったさんかいだけ。
続けざまの質問はすべて、無乃へのご褒美だった。満たされようと自ら求めて腰をつき上げ、じんぐおも、あひるのくんせいもすき。貪るように動かしていた矢先、唇を舐めとった羅冴流が、
「……俺の、ことは?」
息も絶え絶えに聞いた。とまれずにからだをゆらす。それを嬉しそうに見つめる羅冴流が、真っ赤に濡れた唇に笑みを浮かべた。
「……っふ、無乃、本題だ。君は、奇秀か?」
涙に潤んだ視界に羅冴流の凜々しい顔。無乃は快感を浴びていた身体をガクガクと震わせて、叫びそうになるのをこらえ、ただひたすら動くまいとかき乱された。
――いいえ
敷布にしがみつき、言葉にならない声が喉から漏れる。
「は――あぁ、るお、るおふーりう、らくに……たのむ、もう、もう無理だ……」
吐く息もひくいきも艶を帯び、理性をとろかすうしろの水音の重なりは、空の白み勝るころ、無乃の苦しげな泣き声とともに激しさを増し、何度もいきかけてはとめられて、涙を拭う羅冴流の優しさの直後、抗いがたい快感を注ぎ込まれた。無乃は感じたことのない肉体の喜びに再び涙があふれ、羅冴流の下で打ち震えるのだった。
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