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第13話
テスト当日。
ホームルームが始まる前、俺は机にノートを広げて最後の確認をしていた。
……集中できない。
頭に浮かぶのは、自分のことじゃなくて先輩のことだった。
今回のテストが良かったら遊ぶ。
そう約束した。
だから本当は。
先輩のテストなんて上手くいかなければいい。
そうすれば遊ぶ約束もなくなる。
期待しなくて済む。
なのに。
頑張ってほしい気持ちもある。
せっかくあんなに勉強していたんだから。
二つの気持ちが頭の中でぐちゃぐちゃになって
ため息をついた。
気持ちを落ち着かせようと
ノートの端に適当に落書きをする。
丸い顔。
やる気のない棒人間。
その横に、小さく書く。
『テスト上手くいくな。』
自分で書いておきながら、思わず吹き出した。
「何やってんだ、俺……。」
写真を撮る。
少し迷ってから、先輩に送信した。
数分もしないうちに返信が来る。
『可愛い。お守りにするね。』
「……そこじゃないんだけど。」
思わず小さく笑ってしまった。
"上手くいくな"って書いてあるのに。
その言葉すら、お守りにしてしまう先輩らしくて。
なんだか少しだけ、肩の力が抜けた。
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