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おまけ

俺が記憶を失ったのは、媚薬のせいじゃなくて、……こいつの激しすぎるセックスの所為(せい)なんじゃないか? そう、小一時間は正座させて問い質したくなる程に、ヤバかった。 圭人は、ビックリするほどというか引くほど、前戯に命をかけるタイプの奴だった。 俺のケツを、弄ること一時間、舐めること一時間、また弄ること一時間。 ケツを弄るだけで、実に三時間だ。 大抵こういう時の描写では、「指が三本入るまで」なんて言うけれど、奴は両手で三本ずつまで広げやがった。しかも、中までじっくりと観察して興奮してやがるのだ。 さらに最低なことに、奴は最中の状況をいちいち言葉にして「実況」するタイプだった。 「ひくひくしてるよ」とか、「真っ赤だ」とか、「温かくて飲み込んでいく」とか、「ここがコリコリだね」とか。 何度その整った顔面を蹴り上げたくなったことか。 実際、俺は何度か膝で顔面を狙ったのだが、圧倒的な体格差であっさりと阻止された。 三時間もケツを弄り回された挙句、ちょいちょい乳首や脇腹をピンポイントで攻めてくるし、足の先から腕まで全身をくまなく愛撫してくる。肘や膝を熱心に撫で回すなんて、どんなニッチな性癖だ。俺はそんなこと、やったことないぞ。 特にドン引きだったのが、脇舐めだ。 匂いを嗅ぎ、舐め、愛おしそうに吸い付き、毛を(くわ)える。……ただの変態である。 もう、本番のバズーカを迎え入れる前に、五回はいかされかけた。 「いきすぎたら眠くなるから」などと言って、達する寸前に根元を指でせき止められた時には、怒りのあまり血が出るほど彼の背中に爪を立ててやった。 結果、もうヘロヘロ状態になった俺を、実に五時間以上も存分に愉しんでから、圭人はようやくバズーカを取り出した。 散々弄り回されて柔らかくなったはずのケツですら、あのバズーカは容易には呑み込めなかった。 何度も先っぽだけでグポグポと出し入れされ、ちょっとずつ、じわじわと中に進んでいく。 それでも順調とはいかず、激しいキスで(なだ)められたり、俺のチンコを弄られたりして、完全に力が抜けた隙を狙って奥へと押し入られた。 何度も、何度も、引いては押して、押しては引いての繰り返し。 結局、完全に侵入してくるまでの間に、俺は一度果ててしまった。 ただ、達した直後の力が抜けたタイミングで、圭人はグイッと最奥まで入り込んできたので、結果的には良かった……のかも知れない。 凶器としか言えないバズーカが、一応最後まで中に入りきった。 ――そこからの記憶は、正直ほとんどない。 奥を突かれた瞬間にイった気はするが、その後はただ、激しい快感の波に流されまくって揉みくちゃにされ、何が何やらさっぱりだ。 途中で一度、窓から眩しい朝日が差し込んできたのを意識した気はするが、もはや時間の感覚も狂っていて気のせいかもしれない。 何度も意識が遠のいた気もするが、気が付いた時にはまだ腰が揺れていたから、本当によく分からない。 結果。 俺がまともな『意識』を取り戻したのは、なんと夏休み二日目の、お昼過ぎだった。 ゆっくりと目を開けて、最初に視界に飛び込んできたのは――。 ベッドサイドの床に、綺麗な姿勢で「土下座」している圭人の姿だった。 とりあえず、その綺麗な頭を踏みつけてやりたかったが、俺の身体は指一本ピクリとも動かず、声すら出せない状態だった。 ――「幸せ」って、一体何だっただろうか。 そんなふうに、根本から人生の考えを改めることになる、最高の夏休みの幕開けだった。

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