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第18話

赤く尖った乳首を指でつままれ、いやいやと首を横に振る。しかし律動は終わらず、むしろ加速していった。 「ユノ、愛してる。君は誰にも渡さない」 リザベルさんが覆い被さってくる。強く抱き込まれたとき、彼の腕の中で果ててしまった。 本当に、彼の愛は重い。 間違いなく独占欲だ。籠の鳥だったときと変わらない……ようだけど。 彼に捕らえられるのは、どうしてこんなにも気持ちいいのだろう。 彼の腰に両脚を絡め、自ら擦りつけた。もう下半身の感覚はなくて、まだイッてる最中かもしれない。 でも離してほしくない。自分も彼を捕らえていたくて、キスを強請った。 「リザベルさん……やめないで。もっといっぱい、……愛して」 抱くことが愛するではない気がするけど。今のとけた脳では、他に言葉が見つからなかった。 彼は汗をぬぐい、「もちろん」と頷いた。 「朝まで鳴かせると思うけど、覚悟はいい?」 「……っ」 逞しい胸板。太くて長い性器を誇示され、情けなくも怯んでしまう。 でも、どうしようもなく求めてるんだ。無理やりでもいいから、この身体に抱かれたい。 「はい。俺、本当に最低な人間だから……貴方の力でめちゃくちゃにして」 俺は倒されたい。 孤独や不安、妬みや嫉みを孕んだ心を……昔読んだ絵本に出てくる魔女のように、正しい人に退治されたい。 リザベルさんは微笑み、俺の唇を塞いだ。 「君が最低なら、私やアリヴァー家の人間は悪魔だな」 「そんなこと……あっ」 横向きにされ、今度は根元まで彼の性器が潜り込む。思わず逃げようとしたけど、簡単に引き寄せられてしまった。 「ふあぁっ! あぁん、やあっ!」 「ほら。……悪魔はこんな可愛く鳴かないよ」 肌がぶつかる音は絶えない。いやらしい水音がじゅぽじゅぽと、繋がってる部分から鳴っている。 「もうやっ……とけちゃう……っ!」 「うん。一緒にとけよう」 後ろから抱え込まれ、またイッてしまった。もう何度達したのか分からない。 分かるのは、彼が萎えてないこと。それと、俺の甘えが暴走してることだ。 「そもそも、……俺だって」 体勢を変え、仰向けにした彼の上に跨る。そして性器を尻にくわえ、自ら腰を振った。 「仕事が忙しいのは重々わかってますけど……貴方を待ってる間、ほんとは不安でしょうがないんですよ。本当に帰ってくるのか。……いつ捨てられるかもわからない……俺みたいに汚くて罪深い人間は、死ぬまでその悩みを抱えるんです」 汗なのか涙なのか分からない体液が、彼の下腹部に落ちる。 「俺が勝手な行動をして不安だって言うなら……どこにも行かないように、ちゃんと捕まえててください」 これこそわがままで浅ましい、自分勝手な台詞だ。 自分でも分かっていたが、駄々を捏ねて安心したいだけ。彼の関心を独り占めしたいだけなんだ。 そんなことをしてもらえる価値があるわけでもないのに。 乱暴に顔を手でぬぐっていたが、その手を引かれる。前に倒れ込み、激しく口付けされた。 「それは一理ある」 「え」 「迷子にならないように、……私がいないと何もできなくなるようにしよう」 腰を掴まれた瞬間、言葉にならない衝撃が襲った。 「んあぁっ!?」 「君が嫌がっても、君の身体と魂が私を求めるように。……しっかり中に刻んであげる」 下から突き上げられ、彼に縋りつく。自分ではどうすることもできず、ただ喘いだ。 「ユノ、もっと教えて? 本当の気持ち」 頭を撫でられる。優しい手つきとは反対に、下は凄まじいピストンが続いていた。自分の性器は彼の腹筋に擦れ過ぎて、真っ赤に泣き腫らしてしまっている。 いや、乳首も。顔も全部、迷子の子どものように泣きじゃくっていた。 「いつも、私がいなくて寂しかった?」 「んっ……あ、寂しい……っ」 「……そうか」 リザベルさんはガバっと起き上がり、今度は俺を押し倒した。 初めと同じ体勢にされ、ぬれた瞳で彼を見上げる。 「ユノ。寂しい思いさせてごめんね」 「ん……」 今度はふるふると首を横に振った。だって、本当は分かってるから。 「すみません……ただの愚痴ですよ。ぶちまけといてなんですけど、忘れてください」 「ううん。申し訳ないけど、嬉しいんだ。君が私を求めてくれることが」 ベッドが軋む。透明な飛沫を上げながら、俺は激しく仰け反った。 「君が不安にならないよう、全力で愛そう」 とけていく。 理性も秩序も、守るべき一線も。 でもそれでいい。これは自分が選んだこと。 誰かが敷いたレールを歩くのではない……ただそれだけのことが、揺るがない自信となっていた。

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